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未知との  作者: はいじ
第1章:未知との遭遇
1/15

1、少女と全力疾走


走る


走る


走る




少女はひたすら走った。

ひゅう、ひゅう、と喉の奥に勢いよく空気が流れる音がする。

口の中には苦い鉄の味が広がる。


苦しかった。

痛かった。

だけど、少女は走り続けた。



真っ黒な服を着て、

スカートをなびかせて、

脇には遺影を抱えて。


ひたすら走った。


どこに行ったらいいかはわからないが、とにかく走った。


走ることしかできなかった。


走った先に少女に何があるのか。


少女にすらわからない。



ただ、脇に抱える遺影だけはずっと笑顔のままだった。







【未知との遭遇】









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