09 冬の家に帰る楽しみ
皆さま ご無沙汰しています。
いらしてくださりありがとうございます。
今朝(2026年3月3日)は寒かったとはいえ、関東では暖かい日もちらほら、場所によってはもっと、見られるようになりました。
私がいた頃はロンドンは3月でもけっこう寒かった記憶があり、そんな時は外から家に帰るのが楽しみでした。
なぜなら、フラット(マンション)の一室である我が家は全館暖房でいつも暖かかったからです! 冷房はなく、日本のみたいなエアコンは歴史的建造物の構造や契約の関係で設置もできず夏はつらかったけどね……。
ちなみに日本の家でもタイマーやリモート設定で暖房をつければいいじゃないの、あるいは外出時も短時間ならつけっぱでいいじゃないのと思われた方、ごもっともです。
でも私はチキン野郎なので、自分が留守の時にエアコンやその電気系統に何かあったらと思うと怖くてそれらができません。
だからこそ、帰宅しドアを開けるといつでも部屋が暖かいというのはロンドンで初めて体験したことで、震えたり吐く息が白くなったりもせず身も心も実にほっとできるものでした。
たまたまポーターさん(ホテルで言うコンシェルジュさんみたいなもの)管理の全館暖房でこちらが多少の温度の上げ下げ以外何もできないのが、責任感からもちょっと解放してくれていましたし。
あの全身を包み込んでくれるぬくもりは、今でも本当に忘れられません。
ぱっと頭に浮かんだのですが、ロンドンの地下鉄のアナウンスでよく耳にするものに「マインド・ザ・ギャップ(Mind tbe gap)!」という、(電車とホームの)隙間にご注意くださいと呼びかけるものがあります。
が、外気の寒さと家の空気の暖かさのギャップは、出かけるときは心臓関連などで要注意でしょうが、帰宅する時にはこれまで自分が経験したさまざまなギャップのうちでも最も良いものの一つであったと言えます。
そして風呂、トイレ、洗面所が一つの部屋におさまっているバスルームに行くと、さらに強力な助っ人がいるのです。
洗面所の横の壁に据え付けられ、うんと幅広の梯子みたいに光っているそれは、金属製のタオルヒーター(タオルウォーマー)。現地ではHeated Towel RailやTowel Radiatorと呼ばれている模様です。
触ると大変熱いことがあるので火傷注意ですが、このお蔭で、丈が長く大きな窓が多めなバスルームでも空気がぬくくなっているのです。
水で手を洗っても歯の根がガチガチ言ったりスィーッと変な息を吸ったりしないで済みます。
そしてタオルヒーターに掛けられたタオルは、薄いものだともうパリッパリで柔らかさのやの字もなく乾いています。これも、私は厭でなくむしろ大変好もしく思っていました。カビの心配もないですし。
ぬくもりを感じながら手を拭けるのが何より一番です。
ちなみにバスタオルだとふわふわ感も残ったまま温度が高くなっていました。
タオル以外にも、乾きの悪い洗濯物を掛けて乾かすなどしてお世話になりました。
ごくわずかな電気容量のコンセントしかないので洗面所でドライヤーは使えないのですが、私は困ったことはありません。
バスルーム以外も部屋の窓は三重ガラス窓(triple-glazed window)でした。
これにより断熱効果が高まるばかりでなく、人が鼻をかむとティッシュが一部黒くなるほどの煤塵を発生させつつ大通りをバンバン行き交う車の音も、ほとんど聞こえなくなっていました。
トリプルグレイズド、なんて言葉は初めて知りましたし、えらく効果的なものなんだなあ、と感心しました。
今住んでいる日本の家は暖房の温度を上げても寒いので、本当は二重ガラス窓、三重ガラス窓にしたいです。が、今の一重ガラス窓をいったん外して工事をせねばならないのだろうと思うと勇気が出ません。
日本の家は冷房があるのだから我慢我慢、とも思います。でも、ロンドンの家の暖かさが心から恋しいです。
なお、今日は桃の節句(ひな祭り)です。調べるとロンドンでも桃の花は生花店やスーパーで取り扱われると出てきましたが、私は見た記憶はないですね。意識していなかったせいかもしれません。
同じ頃に咲く花としては、桜に似ているアーモンドの花や、低木とはいえ大きめに育った木にたくさん咲いて天を仰ぐ紫のモクレンの花を思い出します。
これから春になっていろいろな花が咲くのだと思うと、少し気持ちが明るくなります。
でもやっぱりもう、貼るカイロを背中に貼ろうかなあ。
ここまでお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
ご来訪に心から感謝いたします。
よろしければまたお越しください。




