表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ホテル大和~史上最高にして最低の戦艦~  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/99

オール・オア・ナッシング

 帝国海軍の戦略の基本は、オール・オア・ナッシングであり、それは巨大戦艦大和でも例外ではなかった。

 大和は全ての海戦において力を発揮する、万能型戦艦として開発されたものの、結果として大きな功績を上げる事は出来なかった。

 確かに大和のスペックは、史上最も優れたレベルにあった事は間違いない。だが、それがそのまま戦場で活躍することには繋がらない、という事の証明でもある。

 能力的に優れていても、それを扱う人間の技量がなければ100が0になってしまう。

 こんな部分にも、オール・オア・ナッシングという日本海軍の良い所と悪い所が、出てしまっているのは何とも皮肉であろう。

 100or0のオール・オア・ナッシング的な考え方は別に悪いものではない。しかし、戦争というのは、結果が全てである。

 どんなに優れた兵器を持ってしても、勝てなければ意味はない。

 そういった意味では大和は史上最高にして最低の戦艦であったと言える。大和御自慢の46㎝主砲は、たった1隻の敵船を沈ませただけで、後はこれといった戦果を上げる事は出来なかった。

 大和の使い用はいくらでもあったかもしれない。しかし、そのほとんどが大和ホテルとして使ってしまったのは、明らかな日本海軍のミスリードであった。

 大和をどんな場面、どんなケースで使うかというイメージが頭にあれば、もっと大和を活用する事が出来たかもしれない。

 結局、大局を見極めて兵器を造る事が出来なかった事が日本海軍を敗北の道に追い込んだと言える。

 大和こそ日本海軍の良さも悪さも、その全てを表すシンボルマークと言える。大和を充分に活用出来なかった事が、日本の敗北に止めをさしたと言えるだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ