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春の朝に馳せる。


彼らのポッドキャストを聞いていた私はいつの間にか眠っていたようで、携帯の液晶で確認した時刻は現在AM5:47。

カーテン越しにほんのりと空が明るくなっているのを感じる。


いつもなら「今日は何をしよう…」と暇を持て余している休日だが、今日は違う。


ひとつ伸びをして体を起こす。

存外気分がいい。


カーテンを開けて、窓を少しだけ開ける。


『あ…。』


春の朝の匂いがした。

少しひんやりとしている若草の匂い。


これまた気分がよくなる。


そのまま洗面所に行き、歯磨きを済ませる。

そのあとは、いつもならファンデーションと眉毛のみで済ませる化粧にアイシャドウを足す。

控えめのオレンジ系のアイパレット。捨てずに取っておいてよかった。


お次は洋服を選ぶ。

最近はあまり目的をもって出掛けるということは少なかったから、洋服を買うこともなかったのでシンプルなシャツやデニムしかない。

その中でも比較的綺麗めな無地のグレーのニットシャツと薄い色のデニムを合わせることにする。

これにブラウンのバッグと赤のパンプスを合わせよう。



昨日の分の洗濯物をまわして干す。

まわしている間に諸々の掃除も済ませた。


家事がひと段落したら、朝食の準備開始。

いつも休日は朝食をとらないことがほとんどなのだが、冷凍庫にちょうど賞味期限間近の食パンがあったのでそれをバターをひいたフライパンで焼いて、そこに形の崩れた半熟の目玉焼きをのせて、その上から塩コショウをかける。食パンを食べるときはこの組み合わせが最高だと思っている。


インスタントコーヒーを入れ、焼きあがった食パンと一緒にローテーブルに運ぶ。


『いただきます。』


黙々と食べ進めながら、本日のお出かけのルートを頭の中で辿る。


まずは映画館。最寄駅から乗り換えなしで行ける場所だ。

観る映画はそこに行ってから決める予定。


そのあとは時間にもよるけど、カフェなどで昼食をとるのもいいだろう。


そしてもうひとつの目的地である本屋さんに行く。



『ごちそうさまでした。…よし、準備するか。』


食器を片付けて、洋服を着替え、鞄の中身を入れ替えてから戸締りの確認と身だしなみの最終確認をする。


『…ん。そろそろ行こうかな。』



時刻はAM9:18。



玄関のドアを開けると、すっかり明るくなった春の空が私を迎えてくれた気がした。





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