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火属性と水属性

「オラァ!」


赤バンダナは声を出し僕に向かって来る。

恐らくこいつは神力を体の中で循環させ身体強度を上昇させながら接近戦を仕掛けてくるタイプだろう。

その証拠に走るたびに地面がえぐれている。すさまじい力だ。


―――しかし、それだけだ。動きに緩急が無く読みやすい。


赤バンダナは僕の目の前に来る。


初手は右ストレートだろう。わずかに右腕に力が入っている。


「何ぼーっと突っ立ってんだ!それじゃあ殴ってくださいって言ってるようなもんだぜ!」


赤バンダナそう言い右ストレートを放つ。

とてつもない速さで僕の顔面にその拳は迫ってくる。


――――でも、読めてるんだよね。

僕は首を少し傾けパンチを回避する。


赤バンダナの攻撃は空に当たる。


ビュン!


赤バンダナの拳からものすごい風圧を感じる。

ったく、どんだけ馬鹿力なんだか。


でもまぁ当たらなければ問題は無い。


「ふん!少しはやるようだが、まだまだこんなもんじゃねぇぞ!」


赤バンダナは更に追撃をしてくる。


右ストレート、左フック、回し蹴り…………

とてつもない数の追撃だが……やはり遅い、それに単純だ。


僕はその攻撃を全て最小限の動きで回避する。


一度距離を相手と距離をとり


「なんだ?君の実力はそんなもんか?それでよくあんな偉そうなことが言えたな」


僕はワザとらしくそう言い挑発する。こういう奴には単純な煽りほどよく効くんだよ。それも面白いほどに。


ピギ


赤バンダナの額から青筋が切れた音が聞こえた。


やっぱり聴いた。

僕は内心ほくそ笑んでいた。


「あ?ちょっと手ぇ抜いてたらいい気乗りやがって、そんなに死にたいならガチでやってやる。あんま調子乗んじゃねぇぞ」


「へぇ、君の本気なんてたかが知れてると思うけどね?」


「ほざけ!【神の炎体ファイアーボディ】」


そういい赤バンダナの体は炎に包まれる。


「どうだ!これが俺が創った無詠唱魔法だ!」


赤バンダナはまるで火炎車の様に僕を死へと連れて行こうとしている。


赤バンダナは炎に包まれた腕を僕の方へ伸ばす。


「死ね【神の炎手ファイアーハンド】」


赤バンダナからものすごい火力の炎が僕に押し寄せる。

ついには僕の周りを炎が囲み周りが見えなくなる。


「ハッハッハッ、そうだ燃えろ!燃えろ!」


赤バンダナはとても愉快そうに笑う。


「ちょっと!消し炭になったらどうするの?これじゃあ悪魔を食べたかどうかわからなくなるじゃない。それにせっかくの私の固有魔法もためてた意味なくなるじゃない」 


「ああ、悪い悪い。つい熱くなっちまってな、でもたぶん大丈夫だ。死んではいても体まではなくなりはしねぇよ。」


2柱はそう言い僕の方へと近づいてくる。


「困るなぁ、勝手に僕を死んだことにしないでほしいよ。ほら、僕は見ての通りピンピンしてる」


「「な!?」」


2柱は同時に驚いた声を上げる。


それでもすぐに青ローブは僕から距離を取り、攻撃準備を始める。


「お前…どうしてそんな火傷をして立ってられんだよ!皮膚がほとんど残っていないじゃねぇか!」


赤バンダナが驚きの声を上げる。


え?僕の火傷そんなひどいの?もしかして、痛みが感じないレベルまできちゃった?

ハハハまぁいいか、死んでなけりゃすぐ治るよ。僕は神だからね。


ほら、神力を循環させたらもう再生が始まってきてる。


「こんな傷すぐ治るよ。君達もそうですよね?神なんだから」


そう…相手も神だ、やるなら再生できないように徹底的に潰す。


「いや、普通神はそんなでたらめな回復能力は持ってないけどな」ボソッ


赤バンダナがなんか言ったが聞き取れなかった。

まぁどうせたいしたことないような事だろうがな。


「死んでいなかったら殺すまでよ。これで私の固有魔法も貯めた意味がなくならないし」


「おい!俺を巻き込むなよ!」


「そんなもん自分でなんとかしなさい!【神の氷弾アイスバレット】」


青ローブの周りに無数の氷の弾が浮かび上がる。


「どう?私は青神になった時に魔法をストックできる力を開花させた。これであなたは氷漬けになって終わる。さぁ死になさい!」


やはり青神だったか僕より数段上の序列であり、世界になんらかの影響を与えた神…


このままの僕では勝ち目はないだろう。

赤バンダナと違い青ローブは


すると氷の弾はドリルのように回転しだし僕を殺そうと向かってくる。


速い!それに避けようとしても付いてくる。恐らく青ローブが操作しているのだろう。


「どう?避けよう避けようと思っても避けられないでしょ?」


青ローブは僕を煽るような口調でそう言い口角を上げる。


グサッ―――氷弾の一つが僕の肩の肉をえぐる。


それを皮切りに氷弾は次々僕の体に刺さり色々な場所をえぐる。


「うぐっ」


そのとんでもない痛みと勢いに僕は苦痛の声を上げる。

あまりの勢いに僕の体は地面に伏す。


僕に当たり損なった氷弾が台地をエグリ土煙が僕を隠す。


――――このままじゃ僕は死ぬだろう。

太ももや脇腹は氷弾が貫通していてとんでもなく痛い。

それに傷口からは血が溢れ出ている。

神力を循環させたとしても治るまでは最低でも5分はかかる。

その間あいつらが何もしてこないわけがない。


「そろそろ死んだかしら?まぁ死んでもらはないと困るのだけれど…」


「ああ、ありゃ死んだぜ。あの攻撃を受けて生き残れる神の方が少ない」


「そうね、でもさっきみたいに行きていたら困るわ。最後の仕上げといきましょうか。」


青ローブは詠唱を開始する。


「高潔なる神の魂は水の――」


恐らくあれば水の上位魔法、当たれば僕は死ぬ。

それだけはダメだ。

僕は最強になる。そう決めた、それならばここで道半ばに倒れる訳にはいかない。


僕は限界な体に鞭を打ち起き上がらせる。

体からはとてつもない量の血が噴き出す。


「だからさ……勝手に死んだことにしないで欲しいよ。僕はさ……最強になるんだ……!だから、今ここで君達を倒す!」



そう僕は呟き魔法を撃つための詠唱を開始…しない。まだ土煙が晴れていない今が最大のチャンスなんだ。ここで決めるしかない。


今、僕はとんでもないことに挑戦しようとしている。それは混合属性魔法の創造…


本来この世界に混合属性魔法なんてものは存在しない。

しかし僕は思ってしまったのだ、全ての属性を使える無属性ならば、特別な力を持たない白神でも新しい魔法を創れるのではないのかと…………


魔法はイメージが大事だ。詠唱は元々ある魔法のイメージを頭の中で構想するのを補助するための物……


でも、今僕が放とうとしているのは元々ある魔法ではない完全なオリジナル魔法。詠唱なんてありはしない。


考えろ…魔法の構造を、創造しろ…僕の中にある神力の新しいあり方を…


僕が今イメージしているのは誰にも汚せない広大な大地とそれを押し流そうとする巨大な水の塊…


………………できた、僕のオリジナル魔法

あえて名をつけるなら…


「【大岩の滝流れ《ナイル・アース》】」


僕の手からとんでもない量の土や岩が生成され2柱へと向かう。

しかし青ローブも上位魔法の詠唱を終え魔法を放つ。


「あの悪魔喰らいを殺せ【荒ぶる水の流れ】《バーサクウォーター》」


青ローブの手からものすごい質量の水がうねりながら僕の魔法とぶつかる。


思わず青ローブと赤バンダナは驚愕した顔を浮かべる。


とんでもない質量同士のぶつかり合い…


「そんな!私の魔法が負けている!」


青ローブは悔しげに言葉を零す。


「いいや、まだだぜ!俺の魔法がある!

『神の怒りは己が身をも焦がす炎となる。我が怒りを力とし全てを焼き尽くせ【焔】《エクスプロージョン》』」


赤バンダナが青ローブの魔法に協力するように魔法を放つ。


恐らく水属性と火属性の混合魔法を擬似的に再現しようとしていたのだろう。

先程よりも威力が上がっている。


――――でも、足りない。

どうやら2柱の魔法のイメージは懸け離れているらしい。

魔法の方向性がまったく違う。威力は上がっているといっても雀の涙ほど…いや、やっぱ嘘カラスの涙くらい。


僕の魔法の方が僅かに勝っている!

僕は残り僅かな神力を振り絞り威力を上げる。


山全体を震わすような轟音が鳴り響き土煙が舞い、やがて晴れる。


そこには傷だらけの2柱が立っていた。





_______

混合魔法とか憧れるよね



作者からのお願い


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