1話:プロローグ
この物語はとある営業マンととある女子高生の物語である。
20××年4月上旬、学生は新学期や入学式、新社会人は入社式など気持ちを入れ替えするには絶好のタイミングである。
俺の名前は佐々木光樹、社会人6年目の28歳である。
一応大卒だ、数々の入社試験で「お祈り通知」をもらい続け、唯一内定をもらったのが今の会社である。
そこそこ名の知れた大きな会社のため、内定通知をもらった時こそすごく喜んだのだが、蓋を開けてみれば当初希望していた総務部では無く、光樹が一番配属されたくない営業部(不動産売買)というバリバリ体育会系の部署であった。
だが、就職活動の焦りや疲れと無職になる不安から入社を決意したのが約6年前の話である。
「はぁ、世間は気持ちを一新させてる中俺は特に変わらずか……仕事辞めてぇ……まったりした和気あいあいのゆる~い仕事に転職してぇ……」
社会人誰しもが出世や年収を目標としてるわけではない、なんでも程々が良い……光樹は、今時の若者と同じ考えの出世はしなくてもよく年収も平均あればいいと思っている…要はゆとり世代だ…
「おはよう光樹、朝からため息スタートとは相変わらずやる気ねぇな(笑)」
出社し、デスクに座りパソコンを立ち上げると目の前にいる同期入社の橋田啓明が話かけてきた
「おはよう啓明、この代り映えしない同じ場所に5年もいたらため息出るっしょ……ましてや俺らの仕事は常にトラブルや不安が付きものだし尚更なぁ……」
不動産営業は基本的にきつい……20人近くいた同期も今や啓明だけであることがこの会社……業界の厳しさをが物語っている。
ちなみにこの啓明は同期入社というものの年齢は光樹より2歳年上であり、国立大学卒業後大学院を出ている秀才だ(なぜこの会社に来たのかわからん)。
そして人懐っこくて嫌味の無いイケメンである。私生活では去年美人の彼女と結婚し仕事もより一層頑張っている。彼女もいなく日々やる気の無い光樹とは大違いだ。
「まぁ、わからなくもないが気持ちが落ちると良いお客さんも寄ってこないぞっと……そろそろ朝礼だぜ」
……一般的な朝礼が終わる。
「朝礼終わったな、今の部長が比較的穏やかな人になってよかったよな」
「そうだな、俺らが入社したころの朝礼は色んな意味ですごかったからな、俺ヤバい会社に入社したと思ったよ」
光樹の入社当時の部長が元自衛隊出身で、週一回の朝礼では大きな掛け声と共に正拳突きの素振りをするという事をしていた。ちなみに声が小さいとやり直しまである。
「でもあれ結構やってて良かったぞ?この業界は色々な人を相手にするから覇気が無いとお客や業者からなめられるからな……
「まぁそうだな、俺らも最初はどうなるかと思ったが何とか5年続いたんだな」
「そうだぞ、もう5年も経つんだから言われた仕事をする事から自分で考えて仕事する事を意識しないと成長しないぜ」
「啓明はやる気あるなぁ、さて、無駄話はやめてそろそろ仕事するか」
「よし、今日のすることはっと、事務処理して、現地確認して、役所調査して、まとめて査定書作って、翌日の打ち合わせの準備してか……」
不動産売買営業の業務は多種多様だ、基本的な行動としては、売却査定依頼をもらう→現地を確認する(隣地との越境や境界の確認等問題になりそうな箇所を確認する)→役所等でインフラ(上下水道・ガスの引込み状況等)家を建られる土地かどうか、家屋有なら増築等できるかの聞き取りをする)→査定書作成し不動産の売主に売却価格の提案をする→売却依頼を受ける→買主を見つける作業をする(今だとネット掲載が主流だ)→買主を見つけたら価格交渉等条件を合わせて売買成立させる(世の中現金で買う人は多くないので住宅ローンの斡旋もする)→不動産の引渡しというのが大まかな流れである……
――時刻は昼時、事務所の近くにある郵便局へ郵送物の手続き終え、事務所に戻って早々内線が鳴った。
「なんだよこんな昼飯時に、うちの部署の人、営業は外周りでいないし、事務は昼飯食べに行ってて誰もいないじゃねーか、仕方ないから俺が対応するか」
光樹は事務所の電話の受話器を取った。
「はい、不動産部ですがどちら様でしょうか。」
「……たいんだけど」
声が小さくて全部は聞き取れなかったが女性の声が聞こえた
「……はい?お電話が遠いようなのでもう一度お名前と要件をお伺いしてもよろしいでしょうか。」
「だから……家売りたいんだけど」
とりあえず書きたい事を書きます。
かわいい女の子とイチャイチャしたいです。(小並感)




