魔王軍とオタクブラザーズ
テスト終わったひゃはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
「うわぁぁぁぁぁ!?」
勢いで飛び降りたけどここ上空何メートル!?下手すればこのまま死ぬぅー!
地面がどんどん近づいて来る。あーこのままだとミンチのハンバーグ……
「舐めんな‼《金庫番》!」
佐藤が叫んだとたん大量のクッションが僕らの落下地点に出現した。
ボフン!
体をできるだけ丸めて首をガードし、クッションに落下した。もともとのチート性能のステータスのおかげでさしたる怪我もなく着地に成功した。
「っとこんなもんだな」
明見や佐藤が完全に着地したときに佐藤はクッションを回収した。そんな僕たちを取り巻くように異形どもが僕たちを取り巻く。
ただの人間に角が生えただけのようにみえるもの、四肢が触手と化した気持ち悪い見た目のもの、青白い肌に獅子の頭を持った凶暴そうなの。それが数千、いや数万はあろうかという軍勢を築いていた。何体かこちらを襲いに来るが躊躇なく《金庫番》から射出される剣が殺す。
「ねぇ、これどーすんの?」
僕は横にいる二人に話しかける。
周囲は膠着状態、ヘリの上から見ていたときはずんずんとどこかに向けて歩いていたのに今は止まってこっちを見てる。
その中で突然「なんだ?これは?」と、甘ったるい男の声がした。
「貴様ら、どういう了見で進軍を止めた?何だこいつらは?なぜ我ら魔族の兵がこんな簡単に死んでいる」
目の前に青白い肌、コウモリのような翼、銀を溶かしたような髪は方の辺りまで伸ばされ、見目はかなりいい。そんな奴が、女の子二人を連れて軍勢を避けさせて進んできた。
女の子二人は、見たことがある。鳳凰院のパーティーメンバーだったはずの女の子達だ。
それがあのよくわからん気持ち悪い魔族にしなだれかかっている。何やってんだあれ。その気持ち悪い魔族はこっちを見て「おや……美しい少女ではないか」と言ってくる。何だあいつ。
「勇者……可哀想に、ハーレムNTRされたでござるな。多分あれ《催眠術》か《洗脳》、《魅了》持ってるでござる。ざまぁ!ただ拙者NTRは本当嫌いでして……ざまぁとは思いますが間男には死んでもらうのが吉ですな、おおかた殺せば大体は解けるでござろう」
「どうやら見た感じ、そしてあいつの発言で人間、しかも勇者とか英雄クラスの女目当てと見た。変態だな。その上NTR趣味か。戦略的にも性格的にも最悪、つーか最低な相手だ。よし、ぶち殺せ」
なかなかに過激なことを言いまくる二人。そんな彼らに言いたい放題されていた魔族は気持ち悪いほどに優美な笑顔で指をパチン、と鳴らす。
「―――ッ!」
ギャリンッ!
突然佐藤が盾を《金庫番》から取り出し、明見と自分を守るように空中に固定したそのすぐ後、その盾に大きな傷が出来ていた。
「ほう……?口だけの雑魚ではないようだ。この『七大罪』が一人《色欲》のフェリアが直々に相手をしてやろう」
嘲るように二人をみる気持ち悪い魔族フェリア。それを見て二人の様子がどんどん変わっていく。
「最初はてめぇを銃の的にして蜂の巣にしてやろうと思ってたが予定変更だぁ……」
「へへ……てめぇになんざハジキなんか必要ねぇや……こいつだけで十分だ……」
そうして佐藤が後方に大量の刀剣を浮かべ、明見は小さなクナイを造り出す。
「「野郎!ぶっ殺してやらぁ!」」
やろうとしてることは銃よりひどいと思うんですが、それは。
佐藤 遥斗 Lv30
job《金庫番》
STR 500
VIT 600
DEX 1000
POW 600
スキル
《刻印魔術A》《投擲B》《狙撃C》
jobスキル
《金庫番》
異空間の《金庫》に目についた物を《収納》、《取り出し》できる。また、収納したものは《投擲》や《狙撃》スキル依存の射出が可能。




