9回転目
一話一話が非常に短いですがこの位の文章量なら毎日上げれるカナと考えてこの文量にしております。
はっ!! と目が覚める。
妙に力が入らない腕を駆使して上半身を起す。辺りを見回すとまた最初に連れて来られた部屋らしい。
確か水に沈められて溺れたと思ったが……どうやら助かった様だ。
とりあえず水を飲もうと立ち上がった所で倒れる。
???上手く足に力が入らない。
四苦八苦しながらどうにか水を取りベッドまで戻る。
どうにかペットボトルのキャップを開けて水を飲む事で人心地付く。
改めて自分の体を見ると……なんか細くなってる?
元々デブ……というかプロレスラー体系だった俺の体は何か細くなってる。
身体を色々と確認しているとドアが開き女がやってきた。
「お久しぶりね。元気にしてた?」
「何がお久しぶりだ。さっき会ったばっかりじゃねーか」
女がキョトンとしていたので違和感を感じた。もしかして違うのか?
「ああ、貴方からしたらそうかもね。でも私からしたら2年ぶり位かしら。その間に貴方の身体を色々と弄らせてもらったけれど」
……は?
「例えば貴方の内臓。外部からの衝撃に耐えれるように強化施術を施したわ。それに脳には貴方のPSIをモニターする為のセンサーを埋め込んでる」
「え……ちょっ……」
「他にも視覚の強化、これに関しては下手に色んな機能を付けると脳が処理しきれないから単純な機能上昇に留めてるわ。その分、見ようと思えば数十キロ先の看板でも文字が読めるようにしてある」
「ちょっと待てぇ!!!!」
説明を途中で止められた女が不機嫌な顔でこちらを睨む。
「何よ」
「何よ、じゃねぇ!大体改造って何だ!!つーか2年ぶりってその間俺はどうなってたんだよ!」
俺の混乱を他所に、女がぶつぶつと口の中で何かを言っている。
「おかしいわね、脳の記憶処理は済んでるし、親愛と敬愛の対象に組織員を刷り込んでるはずなんだけど………初のパターンね」
手元のPADになにやら記入しているがこっちはそれ処じゃない。
イライラが頂点に達して頭の中で何かが『カチリ』と組み変わった音がした。思わず怒りに任せて手を壁にたたきつける。
「いいから俺の質問に答えろーーーーー!!!!!」