53回転目
ホスピタルまでバイクを飛ばしながら考える。
あの大グモを倒すことが出来たショットガンの回転、アレは普段と比べると普通じゃなかった。
何が原因か考えると色々考えたが最終的に思い至ったのは『歯車』だった。
アレはどうやって出てきたんだろう?バイクを操りながら考える。
結局ホスピタルに着くまでに歯車を出す方法には至らなかった為、気持ちを切り替えて紹介して貰った人物へ会いに行く。
「ここかな?」
看板を見て確認すると『薬師サボ』と出てる。紹介文の店名とも一致するし住所もここだろう。
「こんにちはー」
「はい、いらっしゃい……連絡のあった人達かな?」
背負ってるキャシーを見ながらこちらへ質問してくる。
「えっと、ホープのお医者さんからこの紹介文を頂いて来ました。毒グモに詳しい人を紹介していただけると……」
「ああ、叔父さんから聞いてるよ。毒グモというより毒の専門家って言ったほうが正しいんだけどね」
そう言うと店主であろう男性は一度奥に引っ込み何かゴソゴソとやっている。
暫くすると布袋を抱えて戻って来たかと思うとソレを此方へ渡しながら先方の住所を教えられたので其処へ向かう。
なんでもこの布袋に入ってるのは向こうの人にキャシーを診て貰う対価だとか。
別途で金を渡す気だったが最初の医者に払った額が大きすぎるからと言われた。
そんなに高い物だったのかと思いながら足を進めると、さっきの店よりも少し大きめの家が見える。
店でも何でも無かったのでちょっと戸惑いながらも玄関先でドアノックを叩いて反応を待つ。
すると1分もしない内に中から返事があった。
「は~い、今あけま~す」
中から出てきたのはオレンジ色の髪に赤目のメイド服を着た15歳位の女の子だった。
「えっと薬師ザボから紹介されて来たんだけど……」
すると女の子はキャシーを暫く見た後、扉の奥へ引っ込み叫ぶ。
「御主人~~~!!お客さんですよ~~~!!」
暫く女の子は家の奥に居る主人とやらと会話していたのだろう。何度か家の奥に向かって叫んでいると再び扉を開けて手招きをしてきた。
「ささっ、入っちゃって下さいな」
「えっと、良いのかな?」
「良いから、じゃないと背中の女の人を診れないじゃないですか。こっちこっち」
そのまま家の一室に案内されてキャシーをベッドへ寝かせる。
「じゃあ直ぐに家の主人連れてくるんで待ってて下さいな」
「あ、はい」
扉を閉めてメイドさんが出て行くと何やら2階でドタバタとやってる音が聞こえる。
紹介されて来たけどちょっと不安になってきたぞ……。




