52回転目
キャシーを後ろに乗せてバイクを走らせる。
1時間程で無事ホープに着き、医者に診せたが別の問題が浮上してきた。
「治療出来ないってのはどういう事だよ。先生」
「スマナイ、普段ならこの町にも内科の先生は居るんだが今出払って別の町へ巡回しているんだ。比較的手に入れやすい解毒薬等は揃ってるが君が言ってるのは
患者の症状から診ても『カーズスパイダー』の事だろう」
「あの気色の悪いクモの名前か」
「確か図鑑が……えっと、ああこいつの事だ」
そして見せられたページには子グモが乗ってた。
「先生そいつは子グモの方だ。キャシーを噛んでた奴はもう二周り程でかくて気色が悪い奴だ」
「何?カーズスパイダーじゃないのか」
「なんていうか、その子グモをでかくして、色味をもうちっと毒々しくした感じだ」
「……」
「先生?」
俺が大グモの特長を伝えると医者は暫く図鑑とにらみ合った後にこちらに向き直りより一層真剣な顔になる。
「ハルキ君と言ったよね」
「ああ」
「私は基本時に外科医だ、内科の医者と比べると知識が乏しい。だから彼女を診察して症状を確認し君が『クモ』という単語を言った事でカーズスパイダーが原因と推察した……だが君はそれを否定した。
もし彼女がカーズスパイダーに噛まれたのならこのまま此処に置いて内科の先生が戻るのを待ってから治療にあたって貰うなり、必要な物を持って先生を追いかけるって方法もあっただろうけど……ただでさえカーズスパイダーの毒に対する治療は難しい。その上新種かもしれない毒に対する治療薬は此処にはない」
「結局どうすりゃいいんだ?どうしたらキャシーを治せる?」
そうすると医者は地図を引っ張り出してとある一点を指す。
「この町から北西に山二つ越えた先の平原に『ホスピタル』って町がある。日本中の医者が一度はそこで修行する場所で薬の開発も大体が此処でやってる。もし彼女の毒が新しいモノならここに連れて行くのが一番の近道だし、万が一一般に出回ってない薬だとしても此処なら手に入る確立は高い」
俺は地図の場所を確認しながら先生にルートを確認してキャシーを背負う。
「先生俺は取りあえずキャシーを連れてそのホスピタルって所まで行ってみるわ。出来たら紹介状の一つでも書いて貰えるかな?」
「分かった、私自身はそこまで詳しくないが向こうの医者なら伝もあるかもしれん……この住所の場所へ行ってみてくれ。私の親戚なんだがアソコに10年近く住んでるから頼りになると思う」
「そっか、後治療費だけど……本当にあんなので良かったのか?」
俺が渡したのってキャシー宅で作ったエネルギーペレットだけど。
「ああ、アレは現金に変えればそれなりの金額になるから気にしなくていい。後、親戚の方にも連絡を入れておくから直ぐに向かうといい」
「分かった!それじゃコレで!!」
キャシーをサイドカーに乗せて毛布を巻きつけてからエンジンをかける。
ホープに直接乗り込むのはどうかとも思ったが命を優先した結果だ。
兎も角ホープからホスピタルに向けてバイクを飛ばす。




