28回転目
何か吹っ切れた気がした。
一週回って冷静になったというか……そんな感じ。
ゆっくりと、常に自分の横でPSIを走らせ続ける。
見た目には何も変化が無い状態で次々に部屋を見て回る。
苗床を出てから幾つもの部屋を調べ、歩き回って漸くキャシーを見つけた。
診察台の様な場所に寝かされ、身体を拘束されてる。
暴れた様子は……無さそうだな。薬でも使われたか?
「随分とゆっくり来たのね。ずっと見てたけど苗床を出てからは大分すっきりしたみたいだけど良い事あった?」
背中から声を掛けられ振り返ると、部屋の入り口にあの女が白衣に下着のみという体で立っていた。
「………」
「どれ位ぶりかしら、多分300年位?散々貴方の事を調べて調べて調べつくして……もう知らない事は無いって位調べたのに、貴方ったらそんな形で私の前に出てくるんだから。もう一度解体
したくなるじゃない」
掌にじんわりと汗をかく。
喋ろうとしていた喉が酷く渇いて上手く言葉が出てこない。
怖い。
こいつは何か分からないが酷く怖く感じる。
「お前は何だ」
「何……って言うのは?」
私分からないわ、といった顔を浮かべてるが裏でにやけているのが分かる。
「俺を拉致して、その後何した。何でこんな事になってる。俺は一体どうなった。聞きたい事は山ほどある、それにキャシーの事もだ!」
「あらあら、随分ご執心なのね……ちょっと妬けるわ」
女は自分の胸と陰部を弄りながら身をくねらせてる。
「……冗談言うのは止めろ、キレそうなんだよ」
「…………良いわね」
「あぁ?」
「今まではコントロール下にあった貴方ばかり相手してたもの、そーいう顔する貴方も悪く無いわ」
落ち着け、キレても良い事なんて無い。
「それで、キャシーに何した」
「貴方の事よりその娘の事を優先するのね」
「良いから答えろよ、じゃねぇとその顔ぐちゃぐちゃになるまでぶん殴るぞ」
「……そうねぇ」




