リミット解放
「え???」
意味がわからなかった。だってランクSSSってSが3つよ?この男は何者なの?本当に頭にはハテナしか浮かばず、私は唖然としていた。
「とりあえず、紅魔館に戻ろうぜ?」
「そうね」
「カランの能力ってどんな感じなの〜?」
「まあ普通だな」
「教えて〜」
「そろそろ教えなさいよ」
俺はんーと頭を抱え、こう口を開いた。
「じゃあヒントをやるよ」
そして俺はその能力を発動させる。
「え?」
その瞬間彼の手にはナイフが握られていた。彼が一瞬にして取り出した?いや違う。いきなりナイフが作り出されたのだ。いやそれも違う。正確にいえば突然出てきたの方が正しい気がする。
「すごーい!何が起きたの?」
「能力を使った、それ以上でもそれ以下でもない。ただそれだけ」
「それだけじゃないでしょ!」
わけがわからない。
「はぁ」
と思わずため息が出た。….. さらによくわからなくなった。
「頭がぴよぴよしてるぞ、フラン」
「あわわわわわわわわ」
そんなこともありながら、私たちは紅魔館に戻ってきていた。私は彼の能力についてずっと考えてた。そして屋敷の前に着いたところで、
「お嬢様!!妹様!!」
咲夜が慌てて屋敷から出てきた。
「咲夜….」
「山奥の方でとても大きな音がしていましたが、大丈夫ですか!?」
そう聞いてくる咲夜に
「えぇなんともないわ」
といった。
そして、なんだか疲れ切った私は自分の部屋に戻ってきていた。
すぐさまベットに飛び込んだ。
そこで思ったことを口にした。
「今日の訓練はとても良いものだったわ」
自分自身でもわかる。それを実感するほど強くなれたのだ。
「古井想、カラン…..まだまだ高い壁だけれど、いつかは絶対超えてみせるわ」
そんな独り言をこぼしているうちに、私は意識を失った。
「ふぁ〜」
ある日朝方、かなり早い時間から私は、その訓練場に向かって能力の向上に向けて勤しんでいた。
まぁ私高校生だし!?もっと青春みたいなことしたいんだけれどね?
ただブライトの頭なだけあって、管轄や統制、指揮、任務。諸々をやっていると、そんな時間ないわけで….
幸いにも咲夜がある程度は手伝ってくれるから、かなりこれでも軽減されている方だわ。
咲夜にはいつもお世話になっているからね、あの子をもっと休ませたいのだけれど、いかんせん真面目すぎるのよね….
フランもフランだ。いつもは思ったままマイペースに動いているけれど、いざという時は本当に頼りになる、自慢の妹。
「恵まれてるわね….私」
だからこそ私がもっと頑張らなくちゃね!!!
「…..朝っぱらから、訓練とはさすがだなレミリア」
そう後ろから声をかけてくる主は、
「あなたもあなたで早いのね、カラン」
「朝方なもんでな」
ぐーっと伸びをして、
「吸血鬼なのに朝が得意なのか?」
「そんなわけないでしょ、私だって嫌わよ」
じとっと彼をみる。
少し沈黙ができてしまった。
「まぁなんだせっかくだし練習に付き合ってやろうか?」
「いいの?」
「あぁ、やっぱり実践あるのみだからな、本気でこい!」
じゃあ最初っから本気でいかせてもらうわ!
私はその瞬間に地を蹴り、彼の背後に回る。
そうしてその蹴りを放つ。もちろん全力で、
「っく!」
相も変わらず、すかした顔で私の攻撃を受け止めるカラン。
ただ….私だって馬鹿じゃない。
「受けたわね?私の攻撃を」
私の足を掴む彼の手をそのまま掴み返した。
「っ!?いい力で腕を掴んでくれるんだな」
余裕そうなのも今のうちよ。
そして…..
スペルカード
神槍
「エクスプロゼ・ランス」
「!?」
その手足からグングニルを生やし、突き刺しにした…..
….はずだったのだが、
「あっっぶねぇ…. 今のはちょっとひやっとしたよ」
平然と私の拘束から逃れていた。
「結構強く握ったはずなのに、どうして当然のように避けてるのよ!」
ちっ
と思わず舌打ちをしてしまう。
「いい攻撃だったと思うぞ。ただな、当たらなきゃ意味はないもんな」
くーいちいち腹の立つことを言ってくれるわね。
「じゃあこんどこそ….」
再び地を蹴ろうとした時、
「ストーップ!ちょっといいものを見せてやるよ」
と言うので、そこで立ち止まる。
「何を見せてくれるって言うのよ」
そう問いかけると、彼はニヤッと笑って、
「俺の一種の必殺技でもお見舞いしてあげようと思ってな」
「私がそれを受ければいいのね?」
「ちがうな、まずお前じゃ受けきれん」
「そんなのやってみないとわから…..」
そこまで言って、その雰囲気の変化を感じ取った。
俺は深呼吸をする。俺はレミリアから背を向けて、その木々溢れるところにある幻影を召喚した。
「何やってるの!?そんなでかいドラゴンをだして何して…..」
俺はその声を気にも止めず、
リミット解放 〜10%〜
スペルカード
終符
「カランコエ」
……見えなかった、ただ視界よりも先にその轟音が鳴り響いた。
「あちゃ〜またやりすぎたか?次はもうちょいでかいの呼んでもいいかもな」
さっきまでその化け物がいたところが、クレーターの如く削り取られており、
「….本当に化け物なのね….」
やっぱり彼にはまだまだかもしれないわね…
と認識を改めるのであった……




