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アイテムボックスの定義

それはそこにあってそこにない

それはきづいたらいてきづくといない




”ソレ”は何もない場所に浮かんでいて、影よりも黒かった。



「なんスかねこれ?」


モヤ、霧、ガス?


払いのけようとしても歪みもしない。


「ガスじゃなさそーだな」


「これアイテムボックスって奴じゃねーの?」


「え?お前成功したのか!?」


「それにしちゃおっそい発動だな」


「ゲートかもよ?」


「なんか投げて見ようぜ」


好き勝手言いながらテーブルに置いてあったクッキーを投げつける。


「おお!消えたぞ!!」


「いやいやいやいや、おかしーだろ!なんだこれ」


「カメラ!カメラに棒つけて撮影して!」


「マジかコレ!つーか誰のだ?どうなってんだ?」


「俺実は魔法使いだったのか」


「お前まだ30なってないだろいい加減にしろ」


「30なっても魔法使えねーよ!」



「つーかゲートだったらやばくね?クッキー投げちゃったよ俺」


「キレて押し寄せてくるかも?」


「椅子で囲んどこうぜ!」


カメラを準備するまで急に慌てだす一同。


パニックになると人の本性がさらけ出されるようだ。

そして…


「い、入れるぞ」「いいよ、きて♡」


「きてじゃないが」


「ああ、入ってるぅ、奥まで入ってるぅ」


「実況すんなw」


「ふかいぃっ」



「どうだ?なんか映ったか?」


「いや、だだっぴろい空間だね。ドームかな?」


「どっかのドームにつながってるってことか?」


「入ってみる?あ、下にクッキー落ちてるw」



「……やめたほうがいいな。てかこんな怪しいのに入るやついね―だろ!」


「空気がどうなってるかもわからんしな。たしか多くても少なくても危険なはずだし」


「動物実験とかしないとな」


「それよりコレ消せるのか?いつまであるんだ?」


「それな」


とりあえず危険生物が出て来る感じでは無かったけどいつまであるんだ?


皆がクローズだの消え去れだと言ってるがそのままだ。


え?なにこれ、ずっとあんの?こっわ!


怖いと思った瞬間黒い空間が消えた。



「消えた……」


「お、おおおおお?」


「い、今のレンレンだった!いま絶対レンレンだった!!」


「お、俺じゃねーし!俺こわって思っただけだし!俺ヤッてねーし!」


「子供か!でも蓮がやったのは違いなさそうだな」


いやいやいやいや。そんな非科学的な。霊能力者じゃあるまいし。


違うか。ゲーム見たいな、か?。俺達が寝てる間にVRダイブでもしたのか?


学校を舞台にしたVRゲーム。だから外はメモリ不足でまっさらとか?


そう考えるとやれカエルだのバッタだのあげくにゴブリンが出るのにも説明がつくか?


でもログアウト不可どころかメニューも出ないしな。学校しかないとか糞ゲすぎる。


「わかったぞ、これはVRゲームだ」


「バカジャネーノ?うんこ出るVRってなんだよ」


「せめてARって言えよ」


「ないわ~いくらなんでもないわ~」


「ボロクソ」



「んだよ?じゃあコレなんだよ?」


「だからアイテムボックスだろ?インベントリかもしれんけど。てかもう普通に出せるのな」


いつの間にか側に空間が浮かんでいた。色も変えられるみたいだな。なんの需要があるんだよ!


「なんでお前らでないんだよ!普通全員使えるだろ!必須システムだろうが!」


「いやしらねーよ!逆になんでお前が使えるんだよ!どうやってんだよ!」


「こうグッとヤッてハ!って感じ」

「長島じゃねーか!」


「シュッとヤッてパッ!って感じ」

「さっきと違うじゃねーか!」


ギャーギャー醜い言い争いをした後、皆練習したが結局誰も使えなかった。



「だから、こう普通に取り出す感じでー」


「う~~ん。出来ないッスアニキぃぃ」


「全員使える系じゃないのかもな。それとも何か足りないとか」


「そもそも使える事に突っ込まないんだな…」


「まあ蓮だしな。手を合わせて金を産み出しても不思議じゃねーよ」


「豆の木じゃねーよ!あ、錬金術のほうか」


「ツッコミ間違えてんじゃねーよ」


「……それで、気になったんだけどさ」


「……ああ。俺もずっと思ってた」



『なんでお前チョコだしてんの?』


俺とゆーじが漫才をしてる向かいのソファーでミカがテーブルにチョコを並べていた。


「いやぁ。なんかでろーってやったら出てきたんだよね~」


「何やってんだミカぁ!」


「凄いけど気持ちわりーな。どうなってんだ?なんでチョコ?」


「よくわかんないけどチョコしか出ないんだよね~」


「錬金術?いや錬成か?物凄く凄いのに凄くない技術だな」


「どっちなんだよ」


「いや化物みたいな技術だろ?でもチョコだけって。ちょこって合成された物だろ?いきなり出るのも凄いだろ」


「きのことたけのこもあるよ~」


「お?戦争したいのか?」


「俺はマンド系のが好きだな」


「んんwww最後までチョコたっぷりでござるよwww」


「急に出てくんな」


「それよりパッケージごとっておかしくね?こいつにそこまでイメージ出来てるとは思えないんだけど?」


たしかに。裏面のバーコードとかはまだしも成分を覚えてる訳がない。


マニアなら原材料とかは覚えてるだろうけども。


「じゃあ、作り出してはいない?」


「何処かから取り出してるんじゃないかな」


「何処から?これ買ってたっけ?」


「部屋にあると思うぞ?」


「それより買ってないような物出してもらえばわかるんじゃないかな?」


「どんなんだ?ショコラとかティラミス?」


「足の早い生チョコ辺りならもう無いんじゃない?」


「ヤッてみる~~~。あ、出た」


テーブルに外装に包まれた四角い箱が置かれた。


包装をはがして開けてみると綺麗に詰められた生チョコが入っていた。


「きもちわるっっ!」


「ヤベーっす!」


「うわ美味し~」


「もうくってんのかよ!」


「え?食えんの?大丈夫か?」



「安全確認くらいしろよ…」


女ってのは逞しいな……あ、美味いなコレ。


チョコを食べると冷静になってきた。


こいつらは現実離れした力を見たと言うのに(チョコ出しただけだが)賑やかだ。


だが少なくても周りで何かが起きてるのは間違いなさそうだな。


巻き込まれている嫌な予感がする。


とりあえず何が出来るか確かめないといけないな。


それと同時進行で資源回収か…。



「他にも出来るかも知れん。お前らも思い浮かぶのは片っ端から試してくれ」



『ウイッス』『は~~い』



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