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ゴブリンは刺激臭がお好き

戦闘すると言ったな。アレは嘘だ。

うわあああああああああ



◇部活棟◇



平屋2階建てではなく通常の校舎を部室用にした建物。


今いる場所は4階吹奏楽部室(元音楽室)だ。


そこには体育館から逃げた一部の人が集まっていた。



「お前達、無事だったんだな」


「ああ。おまえらもな」


こいつはたしか生徒会の会計だったはずだ。


「見たところ結構逃げれたみたいだな」


「ああ。つっても寮生は寮にいたから無事だし、襲われたのは避難してきた人達だからな」


「ほとんど無事ってことか」


「一応校舎にも逃げてる人達がいるしな。連絡通路から通れる。1階はぼろぼろだけどな」


どうやら窓から入れる1階は捨てたようだ。


防火シャッターを閉めて2階以降を拠点にしているらしい。


本校舎1階には大食堂があるけど…しかたないか。



「今は有志を募って1階に机並べてる所だ。幸い奴らは体育館からほとんど動いてないみたいでな」


お、そうか。食堂が無事なら大分マシになるな。


「なあ蓮、奴らってゴブリンだよな?日本にもいるのか?」


「俺は見てないからなんとも言えない。てか地球にはいないだろ」


「じゃああれはなんなんだよ!」


「人体実験の被験者とかバイオテロとか?」


「異世界転移とかじゃねーのか?」


「お前神様とか見たり魔法陣とか洞窟抜けたりしたのか?」



「……してないけど」


「じゃあただの気持ち悪い化物だ。それも殴って殺せる弱いやつ」


「そ、そうか。だがいっぱいいたぞ!」


「ああ。だから人を集めてたんだ。こんなにいて助かったよ」




それから詳しい作戦を練って行動に移した。


餌で釣る、物を投げる、熱湯を浴びせる。

様々な方法を試していった。


体育館前の渡り廊下に来たゴブリン(結局ゴブリンで統一することにした)を校舎の2階から熱湯を浴びせる。これが一番効果が高かった。


最初は皆物を投げるのも躊躇していたが、椅子がぶつかって緑の体液が出てから投げるようになった。


………奥では数名が嘔吐している。大変グロテスクな光景だ。しかも臭い。



「大分倒したっすね」


「ああ。だが中にも一杯いるんだろ?どうするかな」


「また煙使ったらどうっすかね?」


「体育館だからな。高さがあって効果ないだろう」


あれは狭い空間だからこそ効果が高いのだ。


「混ぜるな危険を使うのはどうだ?」


「やってみるか」


ゆーじの提案を乗ることにした。


そういや回収してたんだよな。


バケツと洗剤を準備していると後ろからかかった。



「な、なあ。もういないんじゃないか?」


「………そうだな。もう全滅しただろう。助けに行ってやれ」


「ほ、ホントか!?」


「ああ、さっきからもう出てきてないだろ?ここらにはいないんじゃないか?」


俺は下を指差してやった。ついでに洗剤を体育館に投げつける。


……音がしても反応がないな。


「ホラ」「ああ、見に行ってみるよ」


「念の為に他の奴らも連れてけよ。生きてる奴いたら運ばないと」


「ああ、わかった!」


文句を言ってる女子もいたが強引に連れて行かれた。

ここに残ってるのはいつものメンバーだけだ。



「蓮、見に行かせたよな?」


「まあ普通はわかるよな」


「後どれくらいいると思う?」


「う~~ん。半分はいるだろうな。後他の場所にもいるだろ」


俺達が実験してるのはあくまでも体育館の前だけだ。ここに全員いるってのは楽観的すぎる。


「いいのか?」


「良くはないけどな。テンプレ的に”貴方が見に行きなさいよ”とかやるか?」


「何人か怪我するぞ」


「まあいいんじゃね?データは取れたし。死体は消えないんだな」


「ゲームだと消えてアイテム落ちるもんね」


「剥ぎ取り系なんじゃねーの?」


「まじかよ、あれでやるとかグロすぎるぞ」


「そういやレベル上がらねーな?ファンファーレ聞こえね―」


「聞こえたら末期だろ」


だべってると下に何人かが体育館を覗こうとゆっくり歩いてるのが見えた。



「お、いよいよだな」


剣道やアメフトの防具を着ている。アレなら頭打って死ぬことはなさそうだ。


まあ包丁で刺されたら死ぬかもだけど。


「なんか中にいなそーだね?」


入って行っても争うような音がしない。中にもういないようだ。


「まあ昨日だっけ?エサを持ち帰ったか他を襲いに行ってるのか」


「また来るってことか?」


「そりゃ来るでしょ。初回で大成功してるんだ。エモノが少なくなるまでは何度でも襲うだろうよ」


「……対策が必要だな。外に出る時は注意が必要だ。後は助けが来るまで待とう」


「助けって?電話は繋がらないし、学校だけにアレが現れたとは考えにくいぞ」


「街中であんなのが暴れまわってると?」


「物陰は危険だな。どこにいるかわからんぞ」


「とりあえず街に行ってみるか。……いや、必要ないな」


「え?なんで?一応助け求めるんでしょ?」


「ああ。助けを”求めてくれる”って事だよ。こんな状態なんだ。電話が通じないなら誰かが警察に駆け込むしか無い」


「あ!駆け込んでくれるって事ね!」


「最初に襲われた人もそっちに逃げてるかもだしな。わざわざ危険を冒す必要性がない」


物陰から襲われそうなのにノコノコと行きたくはない。


ここでやる事は終わった。後は怪我人運んだり医者の仕事だろう。


帰るかと準備していると外から大声が聞こえた。



【大変だーーーー!!!街がない!!!無くなってる!!!】



街がないか……村になったのか都市になったのか。いや国になったのかもしれんな。


そもそも街がないってどう言う発言だろうか。まさかゴブリンに全部壊されたとかか?


いくらなんでもそんな力はないだろう。不発弾でも見つかって爆発したとか?


そんな途方もない想像をしながら騒いでいる連中に話を聞きに行くことにした。



ボツ案


洗剤を準備していると声をかけられた。

「な、なあ。もういいんじゃないか?」

「そう思うなら見に行ってこいよ。大体倒しただろうしな」

「あんたが行きなさいよ!」

「なんで?俺はココから援護するよ」

「二階堂なんだから助けなさいよ!」

「あ~~そういうのいいよ。生徒会長とかに言ってくれ」

……


王道勇者くんハーレムルートに行きそうだったのでボツ


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