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温度差

腹が減るとイライラする

20話予定の話が短かったのに19話に組み込みました。




カレーを作っていたら声をかけられた。




「お前ら、何やってんの?」


「学生は学食に集まって食事すると決まったではないですか」



どうやら1組の連中のようだ。何回か見た記憶がある。



「あ、そうなの?俺ら他の作業してて聞いてなかったわ。俺達の分も食っていいよ」



「こういう時は協力してですね」


「これだから1組じゃない奴らは」



「あ~、そういうのいいから。伝えに来てくれてありがとね」


「なんだと!二階堂だからって調子にのるなよ!」


「先生の指示にしたがって行動しろ!」


「大体なんでカレーなんだ!俺達は味噌汁なのに!」




「お前らアニキに向かって__」


俺は皆が反論するのを手で制した。



「コレ、なんだかわかる?」


うるさい発言を無視しながらカレーの材料を指差して言った。



「…じゃがいもだろ、それがなんだっていうんだ」


「お前達は学校の外見に行ったか?遠くに煙上がってなかったか?」


「俺達は机を運んでたから見ていない」


「だからなんだって言うんだ、地震が起きたんだ火事だって起きるだろ!」




「……ハァー。」


俺は溜息をついて肩をすくませた。


「なんだその態度は!」


「遠くの火事がなんだ!学校はなんともないだろ!」



「仮に…。仮に道路が崩壊しているとしたらどうなると思う?道路が崩れるほどだ、多分水道管もやられてるとして。電気は~、まあどっちでもいいや、繋がってるとしよう」


「?そんなの学校に避難してればいいじゃないか」


「なに当たり前の事言ってるんだ」



「そうだな、それでどれ位避難してればいい?」


「自衛隊がくるまでだ」



「ブッッ!wアーハッッハッハッハwww」


俺は腹を抱えて笑った。


「何がおかしい!」



「いやwすまんな。そうだな、自衛隊がくるまでか。自衛隊は意外とすぐ来てくれるだろうな」


「なら問題ないではないか!」




「来るだけならな。…自衛隊が何人いると思ってるんだ?来たら助かりましたー、はい明日から普通の生活ですーってなると思っているのか?」


そう、来るだけなら道路が壊れてようがヘリで確認したりしてくれるだろう。


だが大規模地震だと各地が酷い状態だろうし、湾岸部はかなりキツイ状況のはずだ。


何よりも道路が直らない限り支援物資も届けられないだろう。


せいぜい医者を先に送るくらいだろうな。



その事を伝えると一瞬沈黙したがすぐに言い返してきた。



「だからどうした。災害用食料も学食の食料だってあるじゃないか」


「そうだ!いくらでもあるじゃないか!」



「学食が毎週食料搬入するとしておよそ5日分、1日500食作るとしたらおよそ2500食。他2店舗は小さいから1日200食?5日で1000x2食あわせて4500食だ」


「今500人いるとしたら7回分しかない。災害用食料は3ヶ月分あるけどそれだけだ」



「消費期限があるから野菜とかはすぐ切れるだろう。毎食乾パンか米ちょっと水1本で文句がないなら別にいいけど、道路状況確認したり、周りのスーパーから買い出しした方がいいんじゃねえかな?まだ”電気が復旧した”位しかわかってないんだから」




ここまで言うと要約ことの重大さを理解したようだ。


近所のスーパーを皆が殺到すればすぐに売り切れるだろう。


そして仕入れ時期は未定になるのだ。



そう、俺が必死に物資を買い込んでいるのは”金があっても買えなくなる”からだ。



「は、早く先生に知らせないと」


1組のやつらは大急ぎで走っていった。


別に先生とか普通に気がついてると思うけどな。優先順位が違っただけで。


それに食料が完全に無いわけでもない、我慢すればいい話だ。





…まあ、我慢できないから俺は独立行動してるんだけどな。



「アニキ、良かったんスか?」


田中が何か言いたそうに聞いてきた。



「ああ、今はでかい地震で視野教唆になってるけど、落ち着けば気づく事だしな。まあ|ココ(第二都市)はしっかり準備してあるから他所の地域より充実してるけどな」


視野教唆って言ってみたかった。



「学食あるから一週間程度は気づかんかもしれんけどな。暖かい飯がなくなった時に気づいても買えるものは無くなってるのさ」


「じゃあアニキは配らないんすか?」



「今渡しても”当然だ”とか”もっと早くよこせ”だの言われるだろうからな。渡して嫌な顔されたくねーな」


「あ~~~、たしかにそっスね!二階堂なんだからとか言いそうスね!」



「コンビニやスーパーいかなくても購買に結構あるしな。金も持たずに逃げてきた人も一旦帰って荷物もってくるだろうし」


どうでもいいや。



折角カレーで気分良くなってたのにシラケちまったな。



今日はもう寝るか。



「なんかつまらなくなったから寝るわ。各自シャワーやら自由にしてな」



『ういっす』




俺は着替えて寝ることにした。





なんで茶道部にしたんだろ…。男子寮空き部屋有るんだからそのまま使えばよかったな。





アレか、キャンプ的な感じにしたかったのかな?

うーむ…。


そんな事を布団に入りながら考えるのだった。



その日の夜、それなりの地震が起きていたが疲れていたので気が付かなかった。




地震が終わった=安心だ!ではないという話。

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