78話 心の覚悟、戦争は多分これで終わり
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10月12日月曜日、今日は何をしようかな。5人揃ったけど、リシャールの武器は父さんに整備を任せてるからな。色々と聞きたかったから聞いたんだけど、何ともね。
父さんに聞いたところに因ると、そんなに人は斬ってないと思われるようですね。綺麗なままだそうだ。これなら1日あれば問題無いとのことだったので、今日の夜に帰ってくるみたいだ。
そんな訳で、暇なのである。なので、今日も外壁の上に行こうと思います。娯楽が無い訳じゃないんだけどね。ちょっとグレンとリシャールのケアにね。マイケルとダニエルは問題無かったんだけど。
近接戦闘を行った2人には少し堪えたようだ。気分が重そうにしている。だから気分転換に何かとも思ったんだが、現実を見せた方がいい様な気がしたので、外壁の上に行くことにしました。
変に逃げ道を作っても駄目な気がしたんだ。今のうちに向き合っておかないといけない気がした。戦争が終わらない内に、背負えるようにならないといけないと思ったんだ。
数え年で12歳と10か月程、現実に向き合うには早いと思うが、このままだとアリの巣でも精彩に欠く気がしたんだよな。
気分は晴れないどころか曇天になるだろうが、こればっかりは早いとこ治療できるなら治療した方がいい。さてさて、どう転ぶかは2人しだいだ。
「さて、戦争が今日もやっているわけだが、どうだ? 上から見ることはあんまり無かっただろう?」
「僕とダニエルは一緒に戦ったからここからはよく見てたよ」
「そう……ですね。こんなに人が居たんだ」
「人が小さい」
「そうだね。遠くから見ると人は小さい。グレンとリシャールは近くで見てたから大きく見えただろう? ここからの眺めと随分違うはずだよ」
まだ開戦はしていない。舌戦もまだだ。隊列を組んでいる最中だが、向こう側は大分減ったな。半分位まで減っている。諦めて帰るのが普通だろうに……。
まあグレンとリシャールのケアに使わせてもらいましょう。ついでにマイケルとダニエルにも教えることは教えておこう。講釈を垂れるほどには、俺も偉くも何ともないんだけどね。
「マイケル、グレン、ダニエル、リシャール、人を殺してみてどうだった?」
「「「「え?」」」」
「楽しかったか? 苦しかったか? それとも何にも感じなかったか?」
「「「「……」」」」
「人を殺すことは楽しむものでもない。かといって苦しむものでもない。何も感じないのは論外なんだけど、悩むのが一番普通の反応かな?」
「あの、特に考えても無かったです。皆で魔法を撃っていただけなので」
「僕もそうです。ただ魔法を使っただけとしか思ってなかったです」
「「……」」
「そう、魔法使いはそう思ってしまうと思う。狂気の場に立ってないから。ただ、グレンとリシャールはなんとなくだけど、俺の言いたいことが解るんじゃないか?」
「……苦しかったです。とても」
「……痛かったです。心が」
「そうだろうな。狂気に身を置くと苦しく、心が痛い。それは解る。特にお前らは他よりも強いんだ。一層苦しく痛かったはずだ」
「「……」」
「慣れろとは絶対に言わない。考えるなとも絶対に言わない。悩み続けろとも言わない。ただ、忘れず、背負うことだ。強くなりなさい」
「あの、これ以上強くなるんですか?」
「ああ、レベルでも無く、ステータスでもなく、人種として強くなりなさい」
「人種として……?」
「これからも戦い、相手を倒すだろう。それが人種であれ、魔物であれだ。相手の死をすべて覚えていろとは言わない。だが、相手の死を背負える人種になりなさい」
「背負う……ですか?」
「そうだ。マイケルとダニエルもだ。倒した相手を背負うんだ。その倒してきた敵を背負うんだ。そして、背負ったモノの重さに耐えられるように強くなりなさい」
「言ってる意味がよく解りません」
「まあ、解らんと思うよ。俺も解らんし。でもな、倒した敵を背負う覚悟は俺にはある。薙ぎ倒したもの全てを背負う覚悟がある。前を向き続ける覚悟がある。それは誰にも否定させない」
「……」
「背筋を伸ばせ。顔を上げろ。屍を乗り越えるな。全て背負え。それが戦うものの覚悟だ」
「……」
「俺だって、魔物の顔は解らんし、人種もどれだけ殺したのか解らん。それを後悔はしていない。後悔だけはするつもりもない。悩み、迷うこともあるだろうが、それでも前へ進むつもりだ。それが俺の覚悟だ」
「覚悟……」
「今すぐ決めろとは言わん。納得できないのも解る。しかし、俺たちは否が応でも色んな事に巻き込まれるだろう。だからなるべく覚悟は決めておけ。特に前衛2人。お前らは切った張ったをやるんだからな」
「「……」」
「まあ、急がんでもいい。でも今日の戦争の行く末はしっかりと見ておけ。多分今日で決着が付くだろう。覚悟を決める足しにしておけよ」
「……解りました」
「ご主人は何時から覚悟を決めてたんですか?」
「そうだな。名前が付いてからかな。お前らよりも5年は長かったんだ。まだまだ迷う時間はある。時間一杯、目一杯悩め。答えはそう簡単には出ないから」
「……解りました」
「それにだ、どうせ次の機会が直ぐにでも来る可能性もある。答えを出すのはその時でもいい」
主人公故致し方なし。どうせ都市の外に出たら魔物なり盗賊なりに出くわすんだ。リシャールには生きている限り付きまとう事だからな。なるべく早く折り合いをつけてくれるといいんだが、主人公って折り合いも悪いんだよなあ。それは仕方ない。
で、戦争の方だが、舌戦は俺の語りの間に終わっていた。仕方ないね。さて、行く末を見守りましょう。諦めが悪くとも、今日も相手が惨敗するだろうからな。
兵力が2対1なんだもの。攻め手が不利なんだもの。壊走も早いでしょ。多分お昼までかからずに終わるんじゃないかなあ。で、そのまま撤退と。それが関の山だろう。
案の定、一方的になり、さっさと撤退すればいいのに、粘りに粘って死体を重ね、昼前に撤退した。あれだと明日は撤収だろうなあ。無理だよ、あの士気じゃあ。
「何か感じたことがあれば、お前たちで話し合ってもいい。俺には言いにくいこともあるだろう。だが、前は見るんだ。後を向き続けるな。答えは前にしかないからな」
まあ、格好つけたって、言ってることの半分も自分で理解できてないからな。所詮はいい繕いだ。俺は神様のせいで覚悟を決める前に葛藤を取っ払われたんだもの。
そのうち答えは出すだろ。長い目で見ましょう。まだまだ12歳の子供なんだから。中学校に入るくらいか。……中二病に走らねえだろうな。そっちの方が心配になって来たな。
そんな訳で、戦争見学会はこれでお開き。教会に寄って帰りましょうか。俺の聖印を貰わないと。種が偶然手に入ったとかで言い訳はいいだろう。お金も降ろしていかないとな。
じゃまた次回、今回はいい戦争でした。経験値美味しかったです。次はロデストリア王国が敵にならんことを祈っております。状況次第だもんなあ。
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名前 マイケル
Lv51
HP 6401/6401
MP 8845/8845
STR 1081
VIT 1744
INT 2966
RES 2913
DEX 1336
AGI 1132
職業「神官魔導王」
スキル
STR
VIT
INT
日魔法王Lv5 木魔法王Lv3 魔力回復豪Lv5
RES
耐月属性豪Lv5 耐木属性Lv5
DEX
AGI
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名前 グレン
Lv53
HP 3579/3579
MP 1623/1623
STR 1121
VIT 1229
INT 515
RES 593
DEX 1020
AGI 1455
職業「獣闘豪」
スキル
STR
牙豪Lv2 怪力師Lv2
VIT
INT
嗅覚師Lv2
RES
DEX
細微師Lv2 平衡感覚Lv2
AGI
爪豪Lv4 俊敏師Lv2
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名前 ダニエル
Lv51
HP 1586/1586
MP 3603/3603
STR 544
VIT 313
INT 1201
RES 418
DEX 960
AGI 367
職業「運搬師」
スキル
STR
怪力師Lv1
VIT
ストレージ師Lv7
INT
嗅覚師Lv2 水魔法豪Lv10 月魔法王Lv1
RES
DEX
御者師Lv3
AGI
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名前 リシャール
Lv53
HP 11044422/11044422
MP 11044422/11044422
STR 3681474
VIT 3681474
INT 3681474
RES 3681474
DEX 3681474
AGI 3681474
職業「主人公」
スキル
STR
剣聖Lv10
VIT
容姿端麗Lv10
INT
主人公補正Lv10
RES
全属性耐性聖Lv10
DEX
危機招来Lv10
AGI
超回避聖Lv10
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