41話 ゴブリン狩り、村があるんかい
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1月6日月曜日、お休み? ないない。ブラック労働ですよ。割と余裕あるし、問題なしですね。労基なんて存在しないんだし。
今日も今日とて北ですね。代り映えしないいつもの雰囲気。いいじゃないですか。俺は嫌いじゃないよ。アリの巣よりはマシだから。
アリの巣は代り映えしねえよ? ずっと土の洞窟の中なんだから。それに比べりゃ森なんて変わってる方。気分は全然違うね。
そんな訳で今回も1時間ほど行ったところにしましょうか。前回は東側を探索したんだったかな。じゃあ西かな。そんな感じで探索スタートだ。
集落があれば嬉しいし、巣もあれば嬉しいな。とりあえず沢山居れば居るほどに嬉しい。さあさあばっちこーい。
1時間ほど捜索して、2分隊倒しているんですか……ここは集落跡地かな。ゴブリンの死体が放置されていますね。左耳を取ってあります。同業者が来ているんですね。
ここにいた4体も死体を食っていましたし、そのうちまたここに来れば集落になってそうだな。ここも覚えておきましょう。
割と所々にゴブリンの死体が転がっているんですよね。こりゃあ2,3日前に誰かが探索してるんだろうな。数も多いし、そう言う事もあるだろうさ。俺だけが特別じゃ無いんだから。
そうなんだよなあ。特別が俺だけとは限らんのだよなあ。下手な職業の敵に当たったら負けることもあり得るんだよなあ。
前回切りかかってきたお馬鹿君は剣豪レベルだったとは思うんだよ。斧豪と一緒。違うのはステータスの差。これで前回は有利に戦えた。
俺の土俵に乗ってくれていたんだよな。問題は王や帝はたまた聖の職業、スキル持ちだよな。勝てるかと言われたら難しいとしか言いようがない。
STRは上手く受け流されるだろう。AGIは先読みをされそうだ。こっちは数値で誤魔化しているが、まだまだ最強とまで至っていない。
人間に襲われたら堪ったものじゃないが、魔物には負ける気はしないんだけどな。まあ冒険者している内は、勝てなさそうなら逃げるのも手だしな。流石にAGI4000に追いつくのはなあ、逃走士Lv10も持ってるし、逃げるのには補正がかかってるんだよな。
それでも冒険を選んだんだからその辺は仕方ないと割り切るしかない。出来れば死にたくないけど、リスクを取らないと冒険って感じがしないしなあ。
まあ、そんな簡単に闇の人と会う事なんて無いだろう。無いよな? 運はいい方だとは言えないんだよなあ。まあ、東よりはマシだろう。
東は対人戦が勃発する可能性があるんだもんな。冒険者同士で。町まで走って半日もかからないから中央でぶつかる可能性があるんだよなあ。
まあ、リスクを取ったんだから甘んじて受け入れましょうね。死なない様に頑張りましょう。商人と当たらない様に祈っておこう。
……ここもすでに浚った後か。これで3か所目だな。ゴブリンは屯していたのでサクッとやったが、こいつら仲間の死体を食って何とも思わんのかなあ。アントも一緒なんだろうか。……ウルフは個人的に違うような気がするんだよな。
狼ってさ、割と情に厚いところあるじゃん? そう言うイメージなんだけど、違う? 仲間の倒れたところで遠吠えするイメージなんだけど。……殲滅するんだけどさ。なんか狼ってそんなイメージ。
もうちょっと奥まで行った方が良いのかなあ。この辺は狩場にしてる人たちが居そうだな。集落っぽい所も3か所見つけてるし、定期的に狩りに来てそうだよな。
ゴブリンを狩れているかと言われれば、まあ、狩れてるな。もう20はいった。狩場としてはいいんだろうけど、他人の狩場を荒らすのもな。ちょっと北にずれようか。もう少し北側に行ってみよう。
森の中を歩いて歩いて少し、……今度はアリの巣か。これもゴブリンに制圧されているんかいな。どうなんだろうな。さて、覗いてみましょうか。
ゴブリンでしたか。チャージからの突きの連打。これが定番になりつつある。だって狭いし。しょうがないじゃんね。剥ぎ取って先に行きましょう。
……比較的最近になって制圧されたんだろうなあ。アントの残骸が所々にあった。リーダー? 解らんかったよ。多分いたんだろうけど、見分けが付かないんだからしょうがない。
ここだけで30くらいか。美味しいなあ。もっと居てくれてもいいんだがな。しかし、これって埋めなくていいんだろうか。勝手に崩れたりはしてなさそうなんだよな。
解らんけどね。そのうち植物が平らに均してくれるのかもしれない。今の所崩落したような現場は見当たらないから知らんのだけど。
んで、北へ北へどんどん行ってみよう。いいところ位で街道側に引き返して行けばいいだろう。あんまり北に行き過ぎるのも駄目だろうしな。
……そんな訳で、北に向かっていたんだが、村があったぞ? 聞いてないよ? 一番近い町で馬車の速度で一日ギリギリって話だったじゃん? 村はノーカウントですか?
はえー。なんでまたこんなところに開拓村があるんですかねえ。……ギルドはあるんだろうか。冒険者ギルドはあってもおかしくないよな。探してみるか。
そんな訳で、初めての村探索です。農村してますねえ。穀倉地帯とかじゃなくて隠れ里みたいだけど。……ああ、街道との接続の道はこれかな。森に伸びていってるし。
主な産業は農業だな。麦じゃなくて野菜系統だな。割と広いよ? 人口はそうでもなさそうだけど。で、多分ギルドは村の入り口のこれだろ。同じような形だし。
とりあえず、お邪魔します。……うん。ギルドだ。依頼票もあるし、受付の人も居るな。地図はあるのかな。とりあえず場所の把握をしておきたい。
「すみません。地図はありますか?」
「地図ですか? ありますよ。――――これがこの辺一帯の地図です。大きいのはここから南に迷宮都市ランデルがあるのでそっちで確認してください」
「いえ、この辺の地図でいいので。ここがランデルですか?」
「そうですね。これがこの村、マンリー村です」
へー、こうなってたのか。街道をランデルから北に出て徒歩換算で2時間でこのマンリー村が西側にあると。
北の町の名前はゴードンっていうのか。知らなかったな。それよりもランデルとゴードンの間に村がマンリー村を含めて6つもあるんだが。村があるなんて聞いてないぞ。聞かなかったのは俺なんだろうけど。
「村には冒険者の人たちが居るんですか?」
「居ますよ。村出身の方が殆どですけど」
「ゴブリンやアントですよね。……勝てます?」
「そりゃあ勝てますよ。農家さんだって負けないですよ? あ、町出身の方ですか? 村には村の強さってものがあるんですからね。ゴブリンジェネラルくらいなら何とか出来るんですから」
「……ジェネラルが何とかなるんですか。知りませんでした。ここの運営はランデルですか?」
「そうですね。じゃないとお金が足りませんよ」
「討伐報酬は町と一緒なんですか?」
「そうですね。じゃないと町に行っちゃうでしょ? 少なからず出ていくんですけどね。クランの皆さんが頑張ってくれてますから」
「……村にクランがあるんですか?」
「いえ、このランデル・ゴードン間を狩場にするクランがあるんです。大翼の鳥というクランですね。各村を回って魔物退治をしてくれています。……殆ど地元の人のクランですけどね」
「成る程、そんなクランがあるんですか。商人の護衛なんかもやってます?」
「そんな話は聞かないですね。基本この町の間を離れないクランですから」
……あのクランでは無かったんですね。まあだからってなんだって話なんですが。それにしてもクランですか。要所要所に出てくる感じでしょうか。地元密着的な。
「そのクランは規模は大きいんですか?」
「割と大所帯ですよ。200人規模のクランだったはずです。それでもここら一帯の掃除には少ないですけどね」
「ふーん。あ、今年はゴブリンの年だって事は聞きました?」
「やっぱりそうですか? 冒険者さんの声からも多分そうなんじゃないかとは思ってたんですが、確定情報が無かったので」
「ここに来る前にもアントの巣にゴブリンが居ましたからね。昨日も目撃しましたし、確定で良いと思いますよ」
「じゃあ、周知しないとですね。多分そうだとは伝えてあるので確定だと伝えておきましょう」
重要な事は伝えたし、どうしようか。……今日はもう気分じゃ無いなあ。街道を通って帰るか。
「それじゃあ俺はランデルに戻りますので」
「はい、お気をつけて。情報感謝です」
そんな訳で、今日は早いが、撤収。街道沿いを帰りますよ。こんな時に商人と遭わないといいんだけどなあ。お願いしますよ。




