3話 探索者になりました、初めての迷宮へ
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おはようございます。名前が付いたぜ。マモンだけど。大罪の悪魔の名前だけど。まあ、こっちの世界には関係ないし、別になんでもいいんだけどさ。
とりあえず、両親には報告しとかなきゃならないじゃん? うちの家庭もまあ珍しくはあるんだけどさ。父親がドワーフで、母親がエルフなんだよ。
そんな場合、子供はどうなるのかって、こうやって産まれるんだけどさ。どっちかの種族になるんだよ。俺は母親の種族になったからエルフなんだ。
因みに、人間とエルフでも人間かエルフである。ハーフエルフとかは無い。まあ、同じ人間種の間からも子供が産まれる時点でなんかやばめな感じはするけどな。
でも、母親がエルフだから寿命が長いし、子供の産む間隔も長い。因みに第4子の次男である。兄弟は産まれた時には居なかった。下も居ないし。
さて、報告の前にステータスの確認をしとかなきゃな。頭の中で念じればいいだけ。そうすれば見えるようになるとのことだ。
他人には見えないんだから不思議だよなあ。まあ何でもいいが。ステータス。
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名前 マモン
HP 85/85
MP 45/45
STR 55
VIT 15
INT 15
RES 15
DEX 15
AGI 15
職業「強欲」
スキル
斧師Lv5
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こうなるのか。成る程ね。なんとなく解るな。HPがSTR+VIT×2で、MPがINT×2+RESね。ふんふん。ステータスボーナスが斧師で+40あるのか。
ああ、成る程。斧士がLv1で+2ずつで、斧師がLv1で+4な訳ね。その辺は解るようにしてくれてるのか。何気に親切だな。だから斧師Lv5は斧士Lv10を含んでる訳ね。簡素化されてて良し。
何はともあれ、飯と報告だな。さてさて、どんな反応をするんだろうね?
「父さん、母さん。名前貰ったよ。マモンって名前になった」
「そうなのね。おめでとうマモン」
「そうか。……探索者に成りたいんだったな。後で仕事場に来い。打ってある奴から好きなのを選べ。それなりに作ってある」
え? そんだけ? まあ、いいんだけど。さっぱりしてんなー。
「探索者になっても暫くは家から通いたいんだけど、それもいいんだったよね?」
「ああ、好きにしろ。お前の家なんだからよ」
「この町にいる内は家に居ていいわよ。……でも、何処かの町に行っちゃうんでしょ?」
「……まあ、将来的には。暫くはこの町にいると思う。それまでお世話になります」
「止めろ! むず痒い。子供なんだからいいんだよ!」
「そうよ、ずっと居てくれてもいいのよ?」
「……ずっとは無理かな。冒険がしたいんだ」
「まあ、お前の寿命はエルフなんだから他よりも長い。自由に生きればいい。儂よりも長いんだ」
「うん、頑張る予定だよ。世界一までは言いすぎだけど、なるべく強くなってみたいんだ」
飯を食いながら話をする。……暫くは探索者、迷宮の掃除をやることになるからなあ。迷宮もどんなのなのかは教えて貰えなかったからな。教えてくれてもいいのにな。
そんな訳で、ご飯を食べ終わりまして、父さんと一緒に鍛冶場に行く。何人も居るからな。その中のどれが父さんの作った武器なのかが解らんが。
「ほれ、大体は作ったかんな。この中から選べ。無かったら言え。今日打つからな」
「いや、大丈夫だよ。このハルバードを貰うよ」
「ハルバードか。斧か棒か槍かその辺りの職業を貰ったんだな。……まあいい、死ぬんじゃねえぞ」
「ああ、この町の外を見るまで死んでたまるかよ」
「言っとくが、あくまで数打ちのもんだ。鋼鉄で出来てるとはいえ、上に行くんならミスリル銀やオリハルコンを使うんだぞ。武器はあくまで武器だ。そこんところを忘れんじゃねえぞ」
「解った。上の素材が手に入るようなら持ち替えるよ」
2.2m近くあるハルバードを担いで探索者ギルドに向かう。まずは探索者になって種を回収しないとな。種も色々とあるんだよ。
種は色々とあるが、欲しい種は決まってるよな。スキルの種とレベルの種だ。ステータスの種と野菜の種は要らない。
種は高い順に非常に有用なスキルの種、レベルの種、有用なスキルの種、ステータスの種、無用なスキルの種、野菜の種の順だ。
有用でも無用でもスキルの種は貰うようにしよう。ステータスの種はどうせ戦ってたら上がるんだし、要らんよな。スキルの種も要らんと言えば要らんのだけど、コレクターの血が騒ぐんだよなあ。
でもまあ、最初の内は売ろうと思う。金が欲しいからな。無用なスキルの種は貰うが。金にならんからな。……もの凄く惜しいのは貰う事にしよう。貧乏性だなあ。
そんな事を考えながら探索者ギルドへ。今日からお世話になります。よろしくお願いします。……今日は昼飯は抜きだ。昼飯を買う金すらないからな。
「用件は?」
「探索者登録に来ました」
「そう、名前は?」
「マモンです」
「マモンね。……はい、探索者証。失くしたら再発行するから」
「再発行に費用はかかりますか?」
「かからないけど、失くさないでよね。基本、皆首に掛けるわ。紐が必要ならあげるわよ?」
「紐ください」
何ともまあ、適当な受付さんだな。別にいいんだけど。さてと、迷宮について聞いとかないと。
「Eランク迷宮の亜人の迷宮の情報をください」
「亜人の洞窟は草原タイプの迷宮よ。端がある様に見えないけど、端に行くと透明な壁があるわ。かなり広いから階段の場所が見える位置で狩るのをお勧めするわ。1層はラビットマン、2層はワーキャット、3層はコボルト、4層はマンドレイク、5層はゴブリン。10層まであるけど、最初はここまでね。日帰りでしょ? どうせ10層まで行けないから」
「ありがとうございます。Cランクのアリの巣の方も軽く情報をください」
「アリの巣は30層あると言われているけど、実際は階段なんて無いの。全部繋がっているのよ。出てくる魔物はアント系統、始めはアントと弱いけど、どんどん強くなっていくわ。10層毎のボス部屋だけはあるから30層だとは解ってるけどね。まあ、まずは亜人の迷宮を10層までいけるようになってからね」
「解りました。亜人の迷宮の位置は何処ですか?」
「ここから北に向かいなさい。そこにあるわ。行けば解るから」
「解りました」
北側にあるのは知ってたけど、一応ね? 自宅が北側だし。割と自宅から近くに迷宮があるんだよ。ギルドに一々帰ってくる方が面倒なので、種も何回かに1回持っていく感じでいいかなあ。
でも、初日の今日は持っていってみるけどね。金が無いんだよね。昼飯くらいは用意しときたい。あと水袋も。その辺は必需品だと思うんだ。……武器を強請ったせいで、支度金が無いからさ。まずは金稼ぎだ。
後は、商業ギルドにも登録しとかないとね。……商業ギルドのギルド証はマジでハイテクなんだよ。探索者ギルドのギルド証と違って魔道具だから。
銀行としても機能してるからな。大金を持ち歩くのは怖い。そんな訳で、先に商業ギルドのギルド証も作っておく。初回は無料だが、再発行にはこっちはお金がかかる。
預かってる金額をギルド証に記憶させるんだとさ。……再発行したら、もう片方のは勝手に破棄されるハイテク仕様。魔道具すげーな。
そんな訳で、登録も完了。早速迷宮に向かおう。初めての迷宮だからな。ワクワクするな。最初はラビットマンだったな。どんな敵だろうか。
1時間ほど歩いて、迷宮に着きました。いやー、いつ見に来ても異様だよなあ。5mくらいの小山がありまして、そこに下に続く階段があるんだよ。
一応、迷宮は24時間いつでも潜れるよ。泊まり込みも有りだ。どの迷宮でもそこは変わらない。10層でも1日で行くのは結構時間がかかると思うしな。
さて、迷宮への初めての1歩だ。階段を降りて行って……本当に草原があるんだなあ。……ん? 第2層の入り口が目の前にあるんだが? どうなってんの?