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飲み会帰りのキスの理由  作者: 柚原 澄香


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素直になる

お店のラストオーダーを待たずに

駅へと向かう私たち。


色々話せて楽しかったな。

高木さんがいないから、

話が続くか正直不安だった。

共通の話題と言ったら仕事くらいしか⋯。

でも、橘さんは仕事の話を嫌がるし。


ノープランで飛び込んでも

沈黙が流れる⋯みたいなことはなく。

終始話し込んでいた気がする。


無口っぽい橘さんも実はよく喋る。

気を許してくれたようで、それが嬉しかった。


「俺、もう少し飲み直して帰るわ」

駅の近くまで一緒に帰った橘さん。

結構飲んだと思うけど

橘さんには足りなかったのかもしれない。

コンビニで買ったハイボールを

ロータリーのベンチで飲んでいくと言う。


「また明日、深山さん」


私のおでこにそっと唇を寄せる橘さん。

おでこ、鼻、頬と⋯

素直に受け入れる私。


橘さんと私は

あの夜ぶりのキスをした。


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