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飲み会帰りのキスの理由  作者: 柚原 澄香


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懇親会

夏の夜。

隣の部署との懇親会が開催された。


私は部署の橋渡し役として

飲み会の企画のお手伝いをしていた。


総勢30名くらいで大規模なものだった。


隣の部署には、

かつて一緒に働いていた彼もいた。

飲むと性格が変わって

全力で飲み会を楽しむタイプ。

普段は静かなのに、

飲むと急に人懐っこくなる。

190cmくらいある長身でクールな彼が

饒舌に話しまくる姿は別人かと思うくらいに。


だけど、彼と飲むのは面白かったし、

彼が慕っている人は今の私の上司。

その上司と彼と私とで、

ワイワイ飲むのは仕事を忘れられて

純粋に楽しかった。


上司は飲むと記憶が完全になくなるから

何を愚痴っても優しく受け止めてくれて

しかも覚えてないという。

私にとっては最高の相手。

実は覚えていたら最悪だけど、

飲み会の時の話を持ち出して

アレコレ言うことは一切なかったし、

多分本当に記憶を失くす人なんだと思う。


だから、この日も私はこの上司と飲むのを

楽しみにしていた。

隣の部署にいる彼がそこに加わって来ることも。


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