第八話 : Gの行進
夜テレビを見ていると、Gのベビーがテレビの後ろから列をなしてゾロゾロ出てきた。
それはまるで兵士のように、1ミリのくるいもなく規則正しく並んで歩いている。テレビの前まで来ると、右と左に分かれていく。何かにあやつられているかのように。
殺虫剤をGにかけると、あっさり死んだ。幸いな事に、まだそれほど強力にはなっていない。
大丈夫だ。全部死んだ。
だが、次の日テレビを見ていると、また昨日と同じ様に奥の方からゾロゾロ出て来た。
殺虫剤をかける。死ぬ。
次の日も、そして次の日も。
これはもしかして――宇宙の侵略者がGに電波を送っているのに違いない。
人類の滅亡を狙っているのだ。
ベビーを育てて、やがて大人になったGは我々を襲ってくるのだろう。それならば今のうちに退治しておかなければ。
でもどうやって?
こんなに毎日、列をなしてやってくるG。殺しても次の日には、また新しい兵士がやってくる。
なんとかしなければ。
そうだ、Gに効く毒の餌があった。これを置いてみよう。
餌を置くと、だんだんGの兵士が少なくなってきた。そしてとうとう1匹もいなくなった。
やったぞ。人類滅亡の危機を救った。
作戦は成功だ。宇宙の電波も、この現代科学の結晶には勝てまい。
数ヶ月が経って、そんなことも忘れていたある日、家の大掃除をした。
すると、テレビの後ろに孵化したGの卵の殻がいくつもあった。
Gの正体はこれだったのか。
宇宙の侵略者じゃなくて良かった。
掃除はこまめにしよう。




