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シルさんと狩り 弓の理由

 シルさんの3日間をなんとなく知ることができたな。

 そう思いながら目の前のゴブリンを切る。

 このゴブリン達、いつまで続くんだろう?

 ゴブリンの群れにちょっかいをかけている、ローズとシルさんの腕が良いからか、俺達が対峙するゴブリンの数が、大体ずっと同じぐらいになっている。

 減ってきたら補充して、だからといって増えすぎないぐらいの補充。

 それにより、ずっと同じ敵と戦っているような感覚になる。

 俺達の前には常時20体前後のゴブリンがいる。

 すごい技術だな。

 常に、手持ち無沙汰ではないけれど、かといって多すぎない、会話ができる余裕があるぐらいの数にしてくれている。

 それを、俺とコルドは正面から戦い、ローズとシルさんは、後方から先に叩いている。

 この狩りが終わったらどれぐらい経験値が入ってるのかな?

 さすがに、ボス周回よりは、効率が悪そうだけど、どれぐらいの経験値が入ってくるのだろう。

 楽しみだな。

 俺は、狩りの終わりを想像して上機嫌になりながら、目の前のゴブリンに『ウィンドバレット』を当てる。

 話が一区切りついた雰囲気があったので、少し気になったことをシルさんに聞いた。


「そういえば、シルさんは何で、弓士にしたんですか?」


 弓士にしたという事実は聞いたけど、どんな理由があって弓士にしたのかを聞いてなかったな。

 俺なら、魔法も剣も両方やりたいから今のスタイルにしたけど、シルさんはどういう理由で、弓士にしたんだろう。

 そう思いながら、目の前のゴブリンを切った。

 シルさんは、言った。


「あぁ、確かに言ってなかったね。うーん。一番の理由はびびっときたからかな。後は、なんとなく難しそうだったからかな。あと、なんとなく弓がかっこよく見えたからかな。やっぱり、扱いの難しい職でめちゃくちゃうまいのってかっこいいし憧れるじゃん」


 すごくふわっとしてるな。

 そう思いながら目の前のゴブリンを切った。

 全体的にすごくふわっとしてる。

 まぁ、多分、最初の「びびっときた」というのが全てなんだろう。

 そのびびっとを説明するためにふわっと言ったのだろう。

 まぁ、そうだよな。びびっときたものを選ぶよな。

 シルさんは直感で選ぶタイプだよな。

 なんとなくそうなんじゃないかとは思ってた。

 コルドも、弓士を選んだ理由は知らなかったのか、新鮮に驚いていた。


「そんな理由だったんだな!」


 コルドも聞いてないんだな。

 夕食時とかに話してるのかと思ってた。

 それぐらい浅瀬の話題だし。

 そう思いながら目の前のゴブリンに『ウィンドランス』を当てた。

 ローズは、茶化すように言った。


「その結果すごく苦労してるのね」


 まぁ、そうだな。

 苦労はしたんだろうな。

 極振りと、ソロ弓士の二重に苦労したんだろう。

 まぁ、それが失敗だったかどうかは、本人が決めることだよな。

 そう思いながら目の前のゴブリンを切った。

 シルさんは、痛いところをつつかれたみたいな声で言った。


「まぁ、そう言われたら何も言えないね」


 シルさんは声を切り替えて、いつもの優しい声で、追加の説明をしてくれた。


「後は、弓って、前衛も後衛も偵察も全部できそうだから、かな。前衛職って後衛をやるのは難しいでしょ? 後衛職なら、工夫1つで前衛もできるかなって思って」


 確かにそうだな。

 俺みたいに、魔法を取れば、前衛職が後衛をやることもできるけど、剣士を全く生かせてないしな。

 弓なら、少し工夫すれば、弓として、前衛をすることができるな。

 そう考えると、両方やりたかったら、メインを後ろにした方が良いのかもな。

 前をメインで後ろをやると、別の要素を足さなきゃ行けないしな。

 そう考えながら、目の前のゴブリンに、『スラッシュ』を当てた。

 魔法職とかも、ある程度AGIがあれば、前衛を頑張ることができるな。ウォール系とかもあるし。

 前半の説明がものすごくふわっとしていたから、後半もお同じようにふわっとするのかと思ってたけど、予想以上にちゃんとした理由だったな。

 あんなちゃんとした理由があるなら、この理由を前半に持ってきたらよかったのに。

 そう思いながら、目の前のゴブリンを切った。

 コルドが言った。


「オールラウンダーというやつか!」


 後衛かぁ。

 俺の選択肢になかったな。

 強いて言うなら、魔法は少しだけ選択肢にあったけど、他は全くなかったな。

 後ろをメインにする姿は想像もしていなかったな。

 俺は、後衛職をしている自分を想像した。

 後衛職も良いな。

 後衛姿の自分を想像しながら。目の前のゴブリンを切った。

 転職があったら、一度試すかもしれないな。

 自分の後衛姿を想像しながら言った。


「後衛職の人が、工夫して前衛として戦うのってかっこいいよな」


 かなりゴブリンを倒したけど、まだまだいるな。

 後衛組の2人がうまい具合に補充しちゃうから、全く減った気がしないんだよな。

 ほとんど動いていないのに、どんどん敵が補充されていくって、かなりすごいことだな。

 この狩りの仕方、狩りに革命が起きるんじゃないかな?

 もしかして、パーティーってみんなこういう狩りの仕方をしてるのかな?

 いや、この手法は、ある程度の集団で動く奥の方のゴブリンだからできることだよな。

 ここで狩りをしていないパーティーにはできないよな。

 汎用性はないのかもな。

 今まで、狩りの仕方を間違えていたわけではないよな。

 ここら辺の適正レベルってどれぐらいなんだろう?

 1匹ずつ相手をするなら、レベル7とかあれば余裕だろうな。

 10匹とかの集団を相手する場合は、個人なら10前後、パーティーなら、7が3人ぐらいかな。

 まぁ、俺の感覚だけど。

 と言うか、今のところ、レベルが上がれば上がるほど、レベルよりもスキルの恩恵の方がデカくなるよな。

 だからスキルが十分に育っていれば、LV.5とかでも余裕なのかもな。

 まぁ結局、ここで戦えるぐらいスキルが育つのは、Lv.7ぐらいだとは思うけどな。

 この狩りは、どれぐらい続けるのかな?

 えっと、今の時間は、8時45分。

 メニューの時計を見ながら、目の前のゴブリンに『ウィンドバレット』を当てる。

 20分弱戦い続けてるのか。

 5分とか10分ぐらいだと思ってた。

 目の前の光景が全く変わらないから、時間の感覚がよく分からなくなるな。

 時間の経過を感じながら、目の前のゴブリンを切った。

 シルさんは、褒められて少し恥ずかしそうに言った。


「まぁ、基本的にソロだから、偵察弓とか、後衛弓をやる機会があまりないんだけどね」


 まぁ、後衛とか偵察は、パーティーじゃないとやりづらいもんな。

 そう思いながら目の前のゴブリンを切った。

 どれぐらいの規模のパーティーから、偵察を入れるのかな?

 もしくは、どれぐらいの難易度から、偵察を入れ出すのかな?

 APOでは、大規模なパーティーとか、仲間内以外のパーティーに入ったことがないから分からないな。

 数10人規模なのかな?

 と言うか、パーティーって何人まで組めるんだろう?

 いろいろな疑問を頭の中で浮かべながら、目の前のゴブリンを切った。

 限界に挑戦したことがないから分からないな。

 今のところ最高で、2日目の素材採取の時の6人だな。

 ボス戦って何人ぐらい入れるんだろう?

 派生していろいろ気になってきた。

 よし、一度落ち着こう。

 頭の隅にメモをして、一度忘れよう。

 今検証できることでも、今解決できることでもないからな。

 俺は深呼吸をしながら目の前のゴブリンに『ウィンドボール』を当てた。

 俺が深呼吸をしている間に、ローズが、シルさんに聞いた。


「運極振りは、β版からやってたの?」


 確かにそれは気になる。

 β版からやってたなら、なんでわざわざ苦労する方に行ったんだろう。

 逆に、β版では普通にやってたなら、なんで急に極振りにしたんだろう。

 かなり気になるな。

 気になってそわそわしながら、目の前のゴブリンを切った。

 シルさんはたっぷり間を取ってから言った。


「いや、β版の時は、普通のバランス型のステータスにしてたよ」





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