エピローグ
ルシフェル「…なぜここに…」
ミカエル「ここは…もう天国だよ」
「お前は、死んだんだ…私と共にな」
ルシフェル「‼︎…」
ミカエル「きっとあの子達は『神を』許せない」
「そこまで計算通りか?」
ルシフェル「いいや…まったく」
「…どんなに強い魔法使いでも、未来はわからない」
「…『神殺しの翼』以外はな…」
ミカエル「…さあ…帰るぞ、私たちの家へ」
ルシフェル「…家?」
⁇「「…ルシフェル!」」
ルシフェル「…‼︎」
「母さん、父さん…?」
ミカエル「…」
「決して…『捨てて』などいなかったんだ」
ルシフェル「…⁉︎」
ミカエル「ずっと…支えてくれていたんだ」
「ルシフェル…神を連れてきたのは…両親だったんだよ」
ルシフェル「…まさか」
「俺たちを捨てたあの時には既に…⁉︎」
ミカエル「…そう、死んでいた」
ルシフェル「…じゃあ、俺の絶望って…⁉︎」
…ミカエルは、ルシフェルを抱きしめてやった。
ミカエル「なにも、もう考えるな」
「これからは、天界が『お前の平和だ』…」
ルシフェル「‼︎…」
俺の部下は、どうなるだろう
誰かが、止めてくれるだろうか…
…未来は、誰にもわからない…
俺は土俵を降りてしまった…
ミュウヤ「母は…」
独り言のように、
寝転がっているダイヤに話しかける。
返答はない。
何故か。それはもうすぐ死ぬからだ。
「母の死に様は、今のあなたとよく似ている」
「…友と、『最後の時間』を過ごせないのが違うが」
フェンリル「そこまでだミュウヤ」
ミュウヤ「…魔王フェンリルか」
「どうした?帰ったのでは?」
フェンリル「それはこちらのセリフだ」
「貴様こそ、ダイヤとルシフェルを恐れて逃げ帰ったのではなかったのか!」
ミュウヤ「まあな」
「だが、相打ちと聞いて戻ってきたんだよ」
「お前は『弟子』を保護しにきたんだろう?」
「それと同じ…」
ルシフェルの死体から、魂のような物が出てくる。
それを、ミュウヤが吸収する。
フェンリル「おい貴様、なにをしている!」
ミュウヤ「絶対魔法【破律の頂上】を回収している」
「もともとこれは【皇帝】から生み出されたモノだからな…俺なら、使う者を定めてプレゼント出来る」
「これは利用させてもらう」
フェンリル「…させるか‼︎」
ミュウヤ「ふふ…」
ドジュウンッ‼︎
フェンリル「…な」
ミュウヤ「おいおい邪魔はするな」
「あくまでも目的は他にある」
フェンリル「…他?」
…手を合わせていた。
ミュウヤが、2人の死体に向かって。
「…お前…」
ミュウヤ「勘違いするな」
「『父親』と『見本』が同時に死んだんだ」
「これはその記念さ」
…目を閉じ、祈る。
次の支配者になれますように。
気づけば、フェンリルも祈っていた。
人間と人形が、共存できる未来が、来ますように。
ミュウヤ「…邪魔は俺たちの方らしいな」
フェンリル「え?」
ミュウヤ「さっさとここを立ち去れ」
フェンリル「…」
ーーーーーーーー
キュウ「みんな…」
「みんな…」
「…ダイヤ‼︎」
走り寄る。
「ダイヤ‼︎」
その声は、かすかに届いていた。
ヤマト『ダイヤさん…』
ダイヤ「その声は…ヤマトか?」
「…そうか…死んだのか…わたしは…」
ヤマト『まだです』
『あと数秒だけ、弥生さんに会うのは待って下さい』
ダイヤ「…どういうことだ?」
ヤマト『アクシアさんがさっき…【キラーミスト】を使いました…じきに【グレイエルグ・キラーアイス】と同期して、【リボルバー】は使えなくなるでしょう』
『だから、これが最後のチャンスです』
ダイヤ「…なんの?」
ヤマト『現世にメッセージを送るチャンスです』
ダイヤ「…」
ヤマト『たったひとことだけです』
『でも、これが最後のチャンスです』
ダイヤ「…」
ーーーーーーーーーーー
ダイヤ「…」
キュウ「…ダイヤ⁉︎ダイヤ‼︎」
〔やった!生きてた!〕
ダイヤ「…」
キュウ「‼︎…」
「…ダイヤ?」
ダイヤ「これを…」
キュウ「え」
…最後の力。
ダイヤは【エンジェルストック】を使った。
鞄を、召喚した。
キュウ「…何を…⁉︎」
ヤマト『…終わりですダイヤさん…』
『【キラーミスト】は…』
ダイヤ「…」
キュウ「ちょっと…ダイヤ…⁉︎」
ダイヤは、返事をしなかった。
そのかわり…
笑って、息絶えていた。
キュウ「…ダイヤああああああああああああああ‼︎」
ーーーーーーーー1年後
西暦、2001年。
この日は、私の長い長い人生で、
久しぶりに鮮明に覚えている日だ。
より正確に書くなら、一年ぶりに。
フェンリル「…本当に行ってしまうのか?君達…」
イカロス「ええ…それが、俺たちですから!」
レン「寂しいけどお別れですね…」
アクシア「なーに、どうせまたすぐ会えるさ!」
メィプル「…いつの間に」
アイ「魔王と仲良しになってんだか」
チェリィ「あんな面白そうな人とはねえ…」
イカロス、レン、アクシア、
そしてメィプル、チェリィ、アイは、
『地球』に行くことにした。
人形と人間が共存できる世の中を作るため、
そして、
『人間に助けを求めるため』
そして、発見する事になる。
だがそれはまた後の話だ。
キュウ「…みんな…」
アシュラ「…?どうしたんだ?」
キュウ「いや、なんていうか…」
『大人になったんだな〜…って』
アシュラ「!…そうだな」
…いろんなことがあった。
アシュラとキュウはドールワールドに残る事にしたらしい。
ダイヤの墓の門番としては、
これ以上頼りになる人はいない。
キュウは、8人を養子に迎え入れた。
しかし、そのうち1人は次世代の悪だ。
さらにミュウヤは、弟を2人連れ去って行った。
つまり、あとの5人を育てる事になる。
アシュラは、知り合った女性と結婚した。
(…彼の趣味から言って、恐らく男らしい女だろう)
ダイヤ、弥生、ヤマトは、
安らかに眠っている。
…私は、なんてことを言ってたんだろう。
『死にたい』だなんて。
神様にもそれがいつかわかるだろうか…
おっとっと、
ついしんみりしてしまった。
…いつか勝手に私のこの日記を除く奴がいたら、
そいつに聞いてみたいもんだ。
彼らは…
今でも昔の様に…
メィプル「今までありがとう‼︎」
チェリィ「ありがとう‼︎」
アシュラ「ありがとう‼︎」
キュウ「ありがとう‼︎」
イカロス「ありがとう‼︎」
レン「ありがとう‼︎」
アクシア「ありがとう‼︎」
アイ「ありがとう‼︎」
…『8人』は、別々の場所へ、歩き出した。
『救世主』と呼ばれているか?
〈ドール・ライジング〉 完
ご愛読ありがとうございました!
作者の山野佐月です!
最後の『8人』とは一体誰のことでしょうね⁉︎
生き残った円卓?
ダイヤの息子たち?
それとも…?
第2部 ドールウォーズ に続きます!




