占い
その瞬間!
アイは死を覚悟した
仲間たちが自分のことを
『アイ』ではなく、『ルシフェル』と呼んだ時点で
〜1年と数ヶ月前〜
「ここが噂の『森迷路』か…」
アイは、霧の谷や千道火山のような
『魔法スポット』に来ていた。
「不思議な力…ここなら手に入れられる!」
アイの母親は命を狙われていた。
その理由は、本人以外誰も知らない。
だが、アイは理由がわからなくとも、
母親を守りたかった。
「森迷路には仙人がいて、その仙人に逢えた者だけが『霊能力』という力を手にできる…」
「よし、行くか!」
そして家を見つけた。
アイは仙人に会い、ダイヤと同じように、
『オーラ』と『結界』を学んだ。
「ありがとうございます!」
「母親を守れるといいな。」
「はい!」
「あ、そうじゃそうじゃ、」
「せっかくだし『占い』をしてみんか?」
「君の宿命を見れるかもしれん」
「ちょっと怖いですが…お願いします!」
「…これは…」
「はい?」
「アイくん、君はこの予言を知らない方がいい」
「何か悪いことが映ったのですか?」
「…知りたいかね」
「!」
「知りたいなら、教えてあげよう」
「しかし、君にとってショックな事が映っている」
「…それでも、お願いします」
「わかった」
「君は、『今から一年数ヶ月後に死ぬ』」
「…」
「さらに君は、『自分で心臓に剣を刺す』
「そんな…」
「…アイくん、ネガティヴになってはいけない」
「『予言』は覆せるんだ」
「はい…」
〜現在〜
意識が…薄れる…
でも…大丈夫…
“剣の中で生きていける”
そうミカエルさんが教えてくれた…
死なない…!
僕は死なないんだ…!
ありがとう…仲間たち…!
ありがとう…円卓騎士団…!
死なないなら…勇気が湧く!
「翼のない皆さん初めまして…」
「この俺がいずれこの世の王となる、」
「堕天使ルシフェルだ」
「なにが王だ!親の仇!忘れてねえぞ!」
「お前はあとは…死ぬだけなんだぜ!」
「お前はこの世の王になる器ではない」
「俺の住む世界にお前はいてはいけない!」
「あなたが神だなんて冗談じゃないわ!」
「それに兄を殺そうとしてる奴なんて許せない!」
「ダイヤは殺らせない!」
「その為にここにいる!」
「そういって…誰も助けに来ないんだな」
「こいつの体は操れるんだ…死ぬぞ?」
「くっ!」
「なめるなよ!」
「そんなに潰して欲しいなら…」
「待て‼︎激情するな弥生!」
「冷静に考えろ」
「奴は俺たちを始末したい…ということは、」
「この『キラーミスト』のおかげで!」
「俺たちは優位に立っているんだ!」
「アイには申し訳ないが、この状況を崩すな!」
〔チッ…〕
「でもあのままじゃ!」
「大丈夫、奴はアイを殺せない…」
「確かに…」
「どういうこと?」
「アイは何かを悟ったのか…」
「もう既に【消滅】を発動させているようだ!」
「え…」
「避けるぞ!」
グイッ
「【消滅】‼︎両足を吹き飛ばす!」
グギュウウウウウウウウウウウン
「この小僧…普通じゃないな!」
〔計算づくなどあり得ないはずだが…まあいい〕
ドシュウウウッ
バッ
「ルシフェルが突っ込んでくるー!」
「大丈夫…攻撃じゃないよ」
「奴はアイに取り付いている限り…」
「あれで行動は不可能だ!」
「だから塔に入ってきた…」
「外にいたら攻撃されるから!でも…」
「塔に入った時点でアイから出て行くぞ!」
「俺が発信機をつける!」
「違う逃がせ!」
「『発信機銃』は攻撃判定だ!」
「下手に攻撃したら『キラーミスト』に殺される!」
「全員『何もするな』だ!」
「…違いますよ」
「‼︎」
アイが、呟く。
「アイ動くな!」
「お前は両足がブッちぎれた痛みでわからんと思うが既に!お前は塔の中に入っている!殺されるぞ!」
「いいえ動きます!絶好のチャンスだから!」
「『キラーミスト』は利用させてもらう!」
「?何言って…?」
「ほう」
「お前に何が出来るのか…俺には見当がつかない」
「人形ごときの練る策が俺に通用するとは全く思わないが…やってみろ!お前には無理だっ‼︎」
「何をするつもりだアイ!」
「ルシフェルはお前の体から脱出しているぞ!」
「それでルシフェルには攻撃出来なくなった!」
「大丈夫!」
「こいつは今最上階に戻ろうとしてる!なら…」
「ルシフェルの体全体に【消滅】を貼って、実質的に『拘束』出来る‼︎」
ガシッ
「…まさか貴様…」
「この俺を騙しおおせるとでも思っているのか?」
「‼︎」
「先ほどのお前とイカロスの会話…」
「まさか両足を失くしてから暗号文を作れるとはな」
「少し喋り方がおかしいとは思っていたが…既に!のところがわざとらしかったなぁ」
「【イントネーションシグナル】だな?」
「わざと方便を言って…イカロスに」
「今喋っている『キラーミスト』を使うというのは、《嘘》だということを伝えたな⁉︎」
「攻撃はしない!ということを伝えたな⁉︎」
「わかって…いたのか…⁉︎」
「ああわかっていたとも。」
「そしてわかっていたから…」
「『消滅に穴を開けることが出来た』」
「かなり危なかったな…」
「だが」
「俺はこのまま逃げることが出来るということだ」
「くっ‼︎」
「ほら今のもそうだ…」
「南地区のさらに南の方にある村の一つが…」
「そんな感じだった、戦時中のやつだな」
「【そろそろ足からの出血がまずいので、アクシアのグレイエルグテインで止血して欲しい】…かな?」
「こ…こいつ!」
〔そんなマイナーな方便まで熟知しているだと⁉︎〕
「止血ならゆっくりすればいいさ」
「俺はそろそろ最上階に帰るかな…」
「まさか両足しか奪えんとはな」
「皆殺しにするつもりだったが」
「【イントネーションシグナル】をそんなに完璧に覚えているとは全く思わなかった…仕方ない」
「まあ、判断の早さだけでは勝てんということだ」
「に、逃げる!」
「俺が追う!」
「まて、止血をするんだ!」
「アイ‼︎‼︎‼︎」
弥生が、叫ぶー!!!!
「‼︎」
「拘束を解いてはだめよ!」
「何が何でも捕まえなさい!」
「つま先だけでも!諦めるな!」
「弥生さん…!」
そう、その時、弥生以外の全員が諦めていた。
自分たちはルシフェルから遠すぎるし、
近いアイは両足を失っている
この中に遠距離使いはいないし、
他の階は交戦中で助けは望めない。
もう、間に合わない
だが、それは間違いであった。
「相手をよく観察…
アイは、『観察』という単語が聞こえてきた途端、弥生の声を聞くのをやめ、真上を見上げた。そして、
判断の早さだけでは勝てないという言葉を
思い出していた
〔綺麗だ…ルシフェルの翼は…〕
〔まるで宝石でも埋め込んでいるかのような…〕
〔ドス黒い煌びやかさ…これが、悪の魅力〕
ほんの一瞬、アイは見惚れていた
だが、次の一瞬で、それは怒りに変わった
『この輝きはダイヤとアクシアの両親か‼︎』




