五里霧中
〜今朝〜
「…つまり」
「【霧】は無差別的な目眩しってことです」
「なるほど…凄いな」
「…」
「なあヤマト、お前何か隠しごとしてないか」
「‼︎」
「いや、良いんだ。言いたくないなら」
「でも、『遠慮』して死ぬんじゃないぞ?」
「わたしが『チェリシュ』」そして『指揮官』という二つの重荷を背負っているからって、『遠慮』して『作戦』に口出し出来ないなんてことは、無いんだぞ?本当にいいのか?」
〔やはりお見通しか…でも!〕
「…なんの事ですか?」
「いや、いい」
「でも、【霧】同様、その『隠してる技』も、ピンチになったら使え、いいな?では、生きて帰ろう。」
「…」
「…本当に良かったのか?」
「うん。『迷惑』かけたくないから」
「そうか…」
ー5分前ーーーーーーーーーーーーーーー
「ダイヤさーん‼︎気づいてー‼︎」
〔は…はは…〕
〔ダメか…〕
〔全部ダイヤさんの言った通りになったって訳か…〕
〔ははっ…〕
〔『遠慮』して無差別攻撃のことを伝えなかった…そして、最初からあれを使っていれば…俺はこうして迷惑をかけることにはならなかった…〕
〔最強の力を、黙っていたせいで、ダイヤさんは余計しんどい目に会うことになった…〕
〔ちくしょう…〕
〔ちくしょう…〕
〔ちくしょう…‼︎〕
〔自分で自分を許さない…‼︎〕
〔許さない…許さない‼︎〕
〔俺は…『ただの迷惑』にはならない!〕
〔『いい気になるなよ』!天使!〕
「見せてやる…」
「何を?君が何をできるんだよ?」
「俺が、成長したって!」
「ダイヤさんに見せてやる‼︎」
「お前もだ‼︎あまり俺を‼︎」
「舐めくさんなよ‼︎」
シィィィィィィィィィィィィィィィィン‼︎
《チャージ完了!》
「こ、これは⁉︎」
「おいお前…さっき『通信機』がどうとかぬかしてたな…残念ながら、その問題は問題にすらならない…既にダイヤさん達のいる4階に設置した『地雷』は通信機だ‼︎」
「…ほう!」
「なら、なぜ名前を読んだのか?」
「それは、謝りたかったからだ」
「最後まであなたのようになれなかったと…」
「『最後』とは…まさに『死ぬ』覚悟を決めているということだな⁉︎よかろう!私の相手に相応しい!」
「来い、切り刻んでやる…」
「【霧】なら、そこで終わりだっただろうな…」
「本当、『命』を賭した甲斐があった…」
「…は?」
「聞こえなかったか?俺は、『命を賭した甲斐があった』、『あった』と言ったんだ。」
「もうお前の、いや、お前達の敗北は決定した。いいや、もっと言うなら!…」
「待て!」
「その辺でやめておけ、冗談は良くない。」
「私も何も聞かない、何もしないから、その辺でやめておけ、お互い足止めじゃないか、な?」
「…あんたのトラウマにいちいち付き合ってられないよ…そんなに怖かったのか?」
「善宝石を体内に埋め込んだ者の最後が…」
「や、やはりお前!」
「ああ知っているよ…2人から聞いた」
「お前は以前、」
「メィプルさんとチェリィさんの所属していた反ルシフェル派のグループのメンバーを、虐殺した」
「キア・ローズという女性は」
「2人を隠してかわりに死んだ…命を賭して」
「ああそれと…」
「みんなは『足止め』の感覚でいるけど…あんたも天使なんだから、『堕天』で結界を回復できるってことだよなぁ?」
「!」
「断言しようか」
「たとえお前が堕天していても、『メィプルさんとチェリィさんの2人がかり』なら、お前を倒せる!」
「でも、堕天する前と後の両方は無理だ…」
「ならば!」
「お前まさか⁉︎」
「3人で、と思ってたけど…1人でやる!そして、ルシフェルにも手を出させない!」
「そんで『何か』しようってわけだな…だが!私に教えたことが問題だったなぁ⁉︎」
「!」
「技の発動より先にお前を葬ってしまえば良いのだよ!馬鹿め!こればかりは『レイピア』を使うしかないが!まさかこの『レイピア』を私に使わせるとはな!それに敬意を評してお前を『千切り』にしてやる‼︎覚悟しろ‼︎」
「【ジュr…
「もう遅い…それとお前が吐くセリフは、『レイピア』を使わせたではなく、『堕天』を使わせた、だ。覚悟するのはお前の方だ!」
「【リボルバー】《死神霧》‼︎」
「あの野郎やりやがった…」
「霧…前が全く見えない…」
「でも私得意のレイピアは広範囲攻撃ではないから、霧ははらえない…」
「もちろんレイピア以外だって使えるが…霧はダメだ…魔法の霧は特に…なんでも伝導しやがる…」
…くそ!何も見えない!
いや待てよ?
音がしない…
ヤマトは…奴はまだこの部屋にいる!
霧のせいで正確な場所はわからないが、
恐らくあの辺…なら、何か物を投げればいいのだ
フン!何もないところからバッグをだし、そのバッグから武器を取り出すことが出来る、こういう便利な魔法は天使の特権だな…
さて、なにを投げてくれようか
大量のナイフ…
それとも大量のスタンガン…
よし両方に決めたー‼︎
スタンガン程度の電流なら、問題無かろう!
お前は迷惑のまま死ぬんだ…行け‼︎
「ミツケタ…イマ…コウゲキシヨウトシタナ?」
「?」
〔いま、どこからか声が…ヤマトか?〕
「ワタシガミエルナラ、アトハシヌダケダ」
「フン…そこだー!」
〔やはりヤマトの声だ…〕
ドスドスドスドス
「決まったな…」
「私のレイピアは魔法を使わずとも破壊力十分…」
「たわいのないことよ…」
「…ミツケタ…イマ、コウゲキシタナ?」
「⁉︎」
〔なんなのだこいつは⁉︎確かに今葬ったはず…?〕
「ワタシガミエルナラ、アトハシヌダケダ」
「…いや、地上の者をなめていた。」
「地上の者が切っても死なないなんて考えもしなかったから、少し焦っただけだ…」
「フン!霧は厄介だが、所詮小細工よぉ‼︎」
ドスドスドスドス
「今度こそやったか…」
「…オイ、イマ、コウゲキシタナ?」
「まだ死なない⁉︎どうなってる⁉︎」
〔霧のせいで向こうが見えん‼︎〕
「ソレハダナ、エリュシオン…」
「【リボルバーキラーミスト】は、『攻撃』では倒せない…ってことだ、残念だったな…」
「ふ、2人⁉︎」




