魔王ファイアリアン
「一体何が起きたんですか?」
「フェンリルかと思ったら、」
「急にファイアリアンになった…ぐにゃんと」
「なんなのか俺もよくわからない」
「それじゃあ僕もわかりませんね」
「そう…解らない…」
「‼︎」
「【レジストファイア】!」
「待て撃つな!」
ピタッ
「おお…『正解』だ。」
「⁇」
「ダイヤから聞く話によると、」
「魔王ファイアリアンの基本戦法は炎を操る近距離格闘!さっき俺を助けた『炎』も、吸収された!」
「そんな…」
「『絶対』、敵わないよ、この私には…永遠にね」
「…!」
「君のさっき放とうとしてた…」
「ええと【アシュラ拳】だっけ?」
「なかなかの威力の様だな」
「あたれば大きい…だが、所詮それだけ…」
「威力だけでは私は倒せない…」
「そして、君の【レジストファイア】もなかなかの炎だが…同じ炎使いの私には通用しない…」
「そして、今の私は【皇帝】を預かっている!」
「⁉︎」
〔だから魔力無限の真似が出来たのか!〕
「さらに、先ほど君にフェンリルだと勘違いさせる為に使った【陶芸家】もある…」
「こんなに差があれば勝ち目がないだろう?」
「だから私の魔法をバラすのだよ…」
「君達も、『意味のある勝負』がしたいだろう?」
「私は蹂躙するだけの勝負なんて御免だ」
「君らがどんな風に工夫を凝らすのか…」
「楽しみにしているよ」
「くそ!」
「…」
〔絶体絶命…にみえるが、そうでもない気がする…〕
〔あいつは絶対本気を出さない!〕
〔なぜなら、『あいつの目的は足止め』だから…〕
〔弱気の攻撃なら、いくら魔王といえども、〕
〔2人で充分相殺出来る。だが問題は…〕
「…賢いんだな」
「?」
「ちょっとびっくりしたよ…」
「その目…君はこう思ったはずだ」
「弱気の魔王よりヤマトを連れ去ったあれを使われることの方が脅威…とな」
「‼︎」「へぇ…よくわかったな」
「心を読んだのか?」
「あれは多分、エリュシオンじゃないかな?」
「あいつはああ見えて戦闘狂だからな…」
〔エリュシオン…ルシフェルの部下か!〕
「あ、そうそう、」
「君らは気づいてないかもしれないから、」
「教えておいてやろう」
「オーラの色と形でその者の気持ちや魔法なんかは大抵解る…」
「あのエリュシオンのオーラは何度も見たが、無いに等しいほど少なかった…つまり、いつでも落ち着きがあるという事だ…」
「だが、魔法を使う時、奴は豹変していたなぁ」
「『地雷』の設置を止める為に動いたと見せかけて」
「今頃5階あたりでヤマトと戦いを楽しんでいるのではないか?もっとも、ヤマトが勝てる訳はないがな…」
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「トランシーバーからダイヤだ」
「ただいま4階から望遠鏡で5階に、」
「『ヤマト』と『部下』を確認!」
「これよりメィプルとチェリィが突入する!」
「あいつ…‼︎‼︎‼︎‼︎」
「やっと、この時が来た…‼︎‼︎‼︎」
「…突入の前に言っておく」
「?」
「メィプル、チェリィ」
「怒りで冷静さを欠くと死ぬ」
「これはそういう戦いだ」
「2人とも、あいつを『殺そうとしてはならない』」
「わかったか?」
「本当に勝ちたいなら自分は『裁く側』だ」
「冷静に…昨日の夜言った事を忘れるな、いいな?」
「…わかった」
「そっちも頑張れ」
「ああ」
しかし、この時すでに、
謎の魔法が発動していた。
ダイヤたちは、知る由も無い。




