再会
「『弾丸加速』は使えるなヤマト」
「ですね」
なんせ…
三回戦の相手チーム[弥生&キュウ]を、
おしてるんだからなあ!
弥生〈人型〉魔法【破壊水】
水を自在に使って戦い、触れた箇所を破壊する。
キュウ〈動物型〉魔法【超回復】
体力、傷がとてつもなく早く治る。
「くっ⁉︎」
「弾丸加速!」
「しまっ…ぐああああああ⁉︎」
「わたしたちの勝ちだ!」
三回戦勝者は、ダイヤモンド&ヤマトです!
「…なに?」
「試合時間が一番長かった?」
「はい」
「確かに手こずったが…」
「破壊水はドミニオン・ゼロには効かないし」
「超回復はリボルバーである程度抑えていて…」
「圧倒的に有利だったのに…」
「不思議ですねぇ」
…
「考えても仕方ないな、メモっておこう」
「さて次は…準決勝か」
「あ!」
「ヤマトと戦うのか!」
「ダイヤさん、それなんですが、その…」
「どうしたんだ?」
「俺、辞退しようと思うんです。」
「⁉︎」
「なんで!」
「ダイヤさんや他の人見てたら…」
「ここにいるのがなんだか恥ずかしくなって…」
「俺は準決勝に立つべきじゃないと思ったんです」
「何言ってるんだ」
「お前がいなかったら」
「わたしはここに来れていない!」
「それは俺の方がですよ…」
「!」
「次会うときには…」
「もっと強くなっておきます」
「その時まで、さようなら」
ババッ
そう言って彼、ヤマトは去っていった。
「ヤマト!」
「なんだ…これ…」
「あいつの不戦勝みたいじゃないか!」
「…わかったよ、お前の分まで頑張るよ!」
そして、その数時間後、決勝が始まる。
だが、
《東地区代表選手の入場です!》
「え…?」
彼が目にしたのは、
《歓声が上がっております!》
「あいつは…⁉︎なんだその目は…⁉︎」
そこにいるはずのない、
狂気に包まれている昔の友人の姿だった。
「ガルルルルルルルルル…」
「う…嘘…だろ…」
《アシュラ選手です‼︎》
「な、なんだ!!!!その姿は!」




