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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第1章:学院2年生
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日常の中で

sideレイア


ゴブリンロード事件から1ヶ月、俺は何の問題も無く平和な学院生活を送っていた。

いや、1つだけ問題がある。


「くっそ、なんだよ「ピスレット方式」って、こんな複雑な模様覚えれないって。

魔法なんて感で組めば撃てるだろうに」


「誰にでも理解できる様にする必要があるから必要なんですよ。

あと「ピスレット方式」は魔力を魔法陣全体に流して欠点を補う事です」


「そういうことじゃないんだよ」


俺は【魔法神の呪縛】なんて物があるせいなのか、それとも元々なのか、魔法に関する知識が圧倒的にない。


俺にとって魔法は技術じゃなく力だ。

人が生まれつき体を動かせるのと同じでどうやるのかを説明できない。

だからだろいか、新学期開始して2ヶ月程度なのに既に魔法理論の成績がピンチだ。


あぁ、こういう時に『ぼく』が居れば勉強教えてくれるんだろうか。あいつ頭良さそうだし。


「はぁ、全くわかんねぇ・・・・・なんか悪いなエルス、時間取っちゃって」


「い、いえいえ!私もこの方が勉強になりますし。それに、その、(2人きりですし)ゴニョゴニョ///」


「え?なんか言った?」


「い、いえ‼なんでもありません‼」


前回の事件からエルスとは仲良くなり、こうして部屋に招く位には仲が良い。

最初はアリシアやソフィとは上手くいってなかったが今では仲良く昼食を取る位だ。

正直助かっている部分も多い。


「はぁ、テストなんて無くなれば良いのに」


「優等生が何言ってるんですか」


いや、数学と魔法理論はダメなんだって、全部で6教科、数学、魔法理論、語学、世界史、王国史、武術理論の6つだ。


武術理論はまだ良い。昔父様に言われて動きを効率化した時学んだ。

語学と世界史、王国史も家柄上問題無い。

だけど数学と魔法理論だけはダメだ。

数学は簡単な計算なら出来るが方程式なんかになると分からない。


だから不得手を補うんじゃなく不得手が邪魔をして居る形だ。

補う余裕も無い。


「はぁ、ダメダメ、やっぱ一旦休憩しよう。集中出来ない」


「そうですか。じゃあお茶でも入れますね。台所お借りしますよ」


エルスは寮備付の台所へ行き、棚を漁る。

その時だった。ドアがノックされた


「はいはーい、どちらさん?」


『俺だ、エッジだ。クラリスも居る。開けてくれ』


エッジとクラリス、という事は王国史と世界史の勉強に来たのか。

俺はドアを開ける


「よぉレイア、邪魔するぜ」


「おっじゃま~!!」


「いらっしゃい。クラリスは本当に邪魔だから帰って欲しいんだけど」


こいつ煩すぎるんだよなぁ。せめて勉強中は静かにしてほしい。

その時、台所に居たエルスが来た。


「レイアくん、お客様ですか?」


「おやおやおやおや~?レイアの旦那よぉ、真っ昼間から女の子連れ込んでイチャついてんですかい?」


「お前ホント帰れよ!!」


クラリスの野次が的確にウザい。軽く殺意が沸いてくるレベルだ。


「クラリス、あんま煽んなって。こんにちはエルス・ドライア・ナイトヴァンスさん?」


「なっ!?な、ななななななナイトヴァンス!?///」


「エッジ、いい加減遊ぶのをやめてさっさと上がれ。エルス、ごめんな。こいつらの頭残念だから我慢してくれ」


「誰の頭が残念だゴラァ!!?」


お前だよ。エルフ族の癖に【土魔法】や派生形の【樹木魔法】が使えない残念エルフ。


「全く。エルス、こいつらにはお茶は出さないで良いぞ。あ、後でくるソフィとアリシアには出してやってくれ」


「え、ええ、わかりました」


「「分かっちゃダメだよ!!?」」


相変わらず煩いバカップルだ。

それから10分位してからソフィとアリシアが来た。

目的は皆一緒、テスト勉強だ。


この学院には年に二回テストがある。全6教科のペーパーテストだ。実技は無い。

そしてこの二回のテストで成績の大半が決まる。つまりここを逃したら成績表から最高評価のSと二番目のAが完全に消える。

ちなみに成績は最低でEまでいる。Eだと留年するため要注意だ。


「あー、やっぱ訳わかんねぇ。魔法理論なんて無くなれば良いのに」


「お兄様はお父様譲りで剣一筋ですからね。魔法音痴も同じ見たいですし」


たしかに父様も魔法は苦手だ。一応派生形までいってるが、あくまでそれだけだ。

俺は母様から魔法卯を叩き込んで貰ったから多少は使えるけど滅多に使わない。主に魔力量の関係上。


「あ、ソフィ、父様の時間が空いてるときわかるか?」


「わきりますけど、なぜですか?」


「聖剣の出所をしりたくてな」


俺も冒険者になったらその武器屋でメンテなんかをしないといけないからな


「それなら私が知ってますよ。預かるときに聞きましたので」


「ほ、本当か!!?」


俺は思いもしなかった幸運に興奮してソフィに詰め寄る


「ーっ!!///は、話しますから、少し離れてください///」


「あ、あぁ、すまない。で、何処なんだ?」


「ちょい待ち」


これきらと言うときにエッジが呼び止めた


「なんだよエッジ?」


「そんな貴重な情報、アリシア姫は良いとしても俺たちが聞いてて良いのか?」


聖剣が売ってるだけでも大騒ぎなのに作れるとなればその騒動の規模は想像を絶する。

たしかに秘匿するのが一般的だが・・・


「いいだろ。俺はここに居る全員を信頼しているからな。クラリス以外は」


「ちょっと!!?」


「エッジ先輩、心配には及びません。絶対に意味ありませんから。この聖剣の出所は竜の巣です」


「「「「「竜の巣?」」」」」


「ええ、正確には『火焔竜の巣』です。父様と母様がまだ騎士だった頃に討伐した巣の中から見つかったそうです。

その聖剣をお父様がネコバbーーーもとい、保管していたのがお兄様の所持する聖剣の出所です。」


・・・・・聞かなきゃ良かった。まさか盗品(?)だとは思ってなかった。

確かにウィンドウのアイテム欄に入れてしまえば情報は残らない。

見破れるのは嘘を見抜くスキルを持つと言われている神聖国の『聖女』だけだ。あとは観察眼の優れた人とかか?

とにかく嫌な事を知った


「・・・・でさぁソフィ、ここの構築式が意味不明なんだけど」


「露骨にズラしましたね・・・・お兄様、ここの何が分からないんですか?」


流石俺の妹、期待通りの反応をしてくれる


「具体的にはここの記号の意味が分からないんだけど」


「・・・・お兄様、それ教科書に載ってますよ?なんでそっち見ないんですか?」


「だって分からないんだもん」


訳が分からない。俺の将来の職業に魔法関係は絶対に無いな。

それから数時間皆で勉強会で苦しんだ。



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