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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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ビッグイベント

sideレイア


ソフィの誕生日から数ヶ月後、遂に冬になった。


今更だが、俺の魔力は少ないし魔法適性も低い。

そして寒さに弱い俺は【火魔法】で暖まりながら登下校をしている。

更に常識として、どれだけ魔力を使う事になれたとしても使い過ぎによる疲労感は尋常じゃない。

つまり何が言いたいかというと、毎日登下校の時間は俺にとってある種の拷問なのである。


「あ゛〜、怠い。これだから冬は嫌なんだ。俺、卒業したら冬は冬眠しようかな」


「お兄様、馬鹿なこと言ってないで行きますよ。遅れてしまいます。

エルス、お兄様がまたこんな事言ったら問答無用で魔法を撃ってください」


「え、いいの?ソフィ。

一応アヴァールにも頼んでおくけど、私は魔法じゃなくて魔道具でやりたいかな。

最近新しい魔道具が出来そうなの」


俺の日常がマッハでやばい事になってる気がする。

頼むから、俺の平穏を奪わないでくれ


「ん・・・おはよう、皆」


「あ、アヴァール、おはよう」


「おはようございます、アヴァールさん」


早速来ちゃったんですけど


エルスとソフィがさっき言ってた事を繰り替えし、アヴァールに要らない事を吹き込む。


「・・・わかった。最近、新しい、魔法が、出来た。レイア、に、試す」


「なんでこうもタイミングが良いんだよ⁉︎」


揃いも揃って新しい兵器が出来たからって俺で試すな!

このままじゃエンヴィ(刀使い)やエッジ(弓使い)、ベルゼ(【暴食】)にクラリス(罠使い)まで来てしまう。


「お、俺は先に行ってるぞ!

じゃあまた後d「おはよう!皆朝から元気そうだね!」・・・・・」


クラリスが来ちゃった。

獣人はやっぱり寒いのが苦手の様だ。全身モコモコしてる。

さて、クラリスが居るという事はつまりあの馬鹿も来ている事になる。


「よおレイア、なんで走ろうとしてるんだ?

まだそんな時間じゃねえはずだが・・・」


流石自然と生きるエルフ。寒さなんてものともしない様に一切の防寒具を着けてない。

いや、エルフだからではないだろう。

アヴァールもクラリスに勝るとも劣らない程モコモコしてる。

クラリスがやってても可愛くないが、アヴァールがやると和むな。

いや、話が逸れてるな。エッジが防寒具を着けてないのはエルフだからではなく馬鹿だからだろう。

馬鹿だからというならばベルゼもだろうな。


「うぃーっす、皆寒そうだな」


「おはよう皆」


「おはようレイア、皆」


「おはようベルゼ、エンヴィ、アリシア」


三人とも防寒具を着けていない。アリシアは寒さには強い方だから分かる。

エンヴィまで防寒具を着けていない。エンヴィは馬鹿じゃ無かったはずだが・・・


「アリシアとエンヴィは寒くないんですか?」


「え、俺は?」


「ん?少なくとも私はヴァンパイアだ。

ヴァンパイアは南にある『氷の大陸』で生活しているからな、寒さには強いんだ。

アリシアも半分血を継いでるし、寒さには強いだろうな」


成る程な。そう言えば言ってたな、『氷の大陸』から来たとかなんとか。

俺は絶対行きたくないな、うん、行って数時間で死ぬわそれ


「ねえ、俺は?」


「ベルゼはエッジと同じだから大丈夫だろう?」


「こいつと同じってなんだよ⁉︎」


「んー、成績的な?思考的な?」


「「俺らが馬鹿って言いたいのか⁉︎」」


だって馬鹿じゃん。

そのまま校舎まで歩いて行くと、いつもは人がいない掲示板に人だかりが出来ていた。

掲示板とは、学校行事やちょっとしたお知らせ、商業科などの生徒が作った新聞なんかが掲示されている。


「どうしたんだあれ?」


「なんか、ある、かも・・・?」


「気になるなら見に行けば良いじゃねぇか」


「行こうぜ皆!」


エッジとベルゼは二人揃って人だかりに突撃していった。

当然皆で行くわけもなく、行ったのは馬鹿二人だ。


「・・・・さて、アリシアは何か知らないか?」


「そうね・・・・そう言えば、お父様が学院交流祭をするとか言ってたわね」


「あぁ、あの賑やかなやつか」


「あれは楽しいですよね。ちょっと野蛮ですけど」


「あれは、中々良い、情報収集、に、なった」


そうか、もうそんな時期か・・・・


「ちょ、ちょっと待て、何の話だ?学院交流祭ってなんだ?」


「あぁ、お姉様は初めてでしたね」


「この大陸の学院では5年に一度、王国、帝国、技術国、神聖国の4カ国にある学院のどれかに集まって交流祭を開くんだ。

今年は確か技術国だったか?」


「ん、前は、王国、だった」


「成る程な・・・・ん?だが何故5年に一度なんだ?

毎年とまでは言わないが、3年に一度出なければ学年的に少々問題があるのでは・・・・」


「勿論問題あるぞ。高等部しか参加できない闘技大会、

中等部以上の料理大会と魔法大会、初等部以上の創作大会がある。

どの国も露店が凄かったりするんだが、それが原因でな。経済的理由で5年に一度に落ち着いたんだ。

こう言うのは神聖国と帝国が若干不利だし、技術国は売買に関してはずば抜けてるからな。」


つまりは大人の事情で5年に一度なんだ


「ふむ、やはり面白いなこの大陸は」


「あ、お姉様、『氷の大陸』には学院は無かったのですか?」


それは俺も気になるな


「ああ、『氷の大陸』にいるのは私たちヴァンパイア以外には魔物と熊などの毛皮の濃い動物だけなんだが、

ヴァンパイアは長命だから、勉強は親が教えるか自然と覚えるものなんだ。

そもそもろくに木材や石材が無いからな、学院を作る余裕もない」


「・・・・そちらも大人の事情なのですね」


どの大陸だろうと大人の事情が大半で埋め尽くされているな・・・


「ところでレイア、その闘技大会にはどうすれば出られるのだ?」


「ん?あれは学院側が選考するんだ。

主に冒険科、騎士科、魔法工学科が大半だ。

成績が良ければ出られる。嫌なら断れば良い、相当上位の成績に食い込んでいない限りは断れる」


「ふむ・・・冒険科ではレイア、私、ベルゼ、アヴァールが候補に挙がるな。

エッジは弓使いだから出られるか分からないしな」


そもそもエッジは1対1で戦うタイプじゃなから出られない。


「まあ、騎士科があるからまだわからないぞ。

前には魔法工学科の生徒が魔道具でどんでん返しで優勝したイレギュラーもあったしな」


まあ何にせよ、楽しみだな。



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