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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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罪と罰と証拠と・・・

sideレイア


俺が着地した時、危うくマリーさんが捕まる所だった。

アリシアが俺の着地を邪魔しないように魔法を使わなかったのはわかるけど、もう少し何かしても良いと思う。


「さて伯爵、貴方を国家反逆罪、放火、誘拐未遂、脅迫、人身売買未遂、その他諸々。

取り敢えず今わかってるのはこれだけですが、拘束されるには十分だ。

クローク伯爵、貴方を拘束します」


「チッ、私を嵌めたのか・・・‼︎」


「嵌めたなんてとんでもない。

私は本来この会談に参加するはずでしたが、別の要件で遅れてきただけですよ。

貴方を拘束するのは国の『名誉騎士』として当然のことです」


「・・・・いかに『名誉騎士』であろうとも、証拠もなしに私を拘束するなど不可能だ」


「証拠ならありますよ。

この状況を見て、俺がただここにきただけだと思いますか?

勿論騎士団の方に証拠を探してもらっています。貴方の家で、ね。

例え証拠がなくとも国家反逆罪は成り立ちますしね」


証拠は騎士団の人に前々から探してもらっている。

会談を盗み聞きしているという事は、伯爵が家にいない事は勿論、護衛の半分近くは不在なんだから。


「・・・・私はあくまでそこに居る放火魔を捕らえに来ただけだよ。

決して、アリシア王女に危害を加えるつもりはない」


「そもそもアリシアが開いている会談に割行った時点で不敬罪です。

おや、罪状が増えてしまいましたねぇ伯爵?」


俺のキャラじゃないが、この手の貴族はしつこく挑発しないといけない。

そしてあっという間に引っかかった


「チッ、もう良い。子供と話していても何も始まらない。そこの放火魔の身柄はこちらで預からせてもらう。

おいお前達、あいつを捕まえろ。邪魔するものは排除しろ。手段は問わない。

但し殺したり、後遺症の残る傷は負わすな」


「「「はい」」」


三対三、一見互角に見えるがこちらはマリーさんを守らなければいけない。

おまけにアリシアは後衛として支援。副団長はそんなアリシアの護衛。

さらに伏兵を考慮していくと、俺と外の騎士の五人。

敵は目の前の三人と外の二人の五人。

中々難しい戦いになりそうだ。


「取り敢えず、定番の『フラッシュ』!」


暗闇で効果倍増‼︎

おかげで相手の目を潰す他に相手の種族も確認できた。

一人は魔族の女、一人は獣人の男、一人はドワーフの男、全員前衛型だ。

もしかしたら魔族の女が後衛かもしれないが、その時はアリシアに対処してもらおう。


「まずは獣人、『クロスカット』!」


俺は背中から聖剣を抜き、X型に敵を斬る中級スキルを使う。

もろに当たっても死にはしないだろう。


「ーっ‼︎なめるな‼︎」


・・・うん、当たった場合はだな。匂いと音で防がれる事位わかってたし?


「ぬおぉぉぉ‼︎『パワースイング』!」


防がれて俺の動きが止まった一瞬、そこにドワーフの攻撃がもろに入った。

殺すなと言う命令故に威力の弱い下級スキルだが、行動不能に陥る可能性のある攻撃だった。

相手の武器が片手棍じゃなくて両手斧とかだったら死んでたかもしれん。


「くっ、『ヒール』」


『ヒール』にかかる時間は0.5秒、たいした時間には見えないが、前衛としては致命的だ。

俺は『ヒール』中にも回避行動を取り続ける。


「よし、これでーっ⁉︎あぶねぇ⁉︎」


反撃に出る前に、魔法攻撃が飛んでくる。

多分魔族だろう。魔族の魔法適性は『闇魔法』の他に一つ、又は二つだ。

あの人が後衛特化型なら合計三属性持ってる事になる。

今の攻撃は『火魔法』、なら警戒すべきは『闇魔法』だ。

『土魔法』と『風魔法』もあったらやばいな。この暗闇では回避しにくい。


「やばいな。先制攻撃は失敗、敵はスピード型一、パワー型一、魔法職一、連携も十分」


アリシアは暗いせいで支援できない。ならば頼る相手は・・・‼︎


「アティさん‼︎助けてください‼︎流石に厳しいです!」


「ーっ‼︎了解した‼︎」


これでかなり楽になる。何と言っても『片手剣術LV7』だからな。

俺の『両手剣術LV6』もそこそこ高位だが、この場では向いてない。


「『ライト』!」


まずは視界の確保だ。

俺は【鷹の目】、敵は獣人の人が匂いと音で判断しているが、それじゃあアティさんが行動出来ない。

俺は『ライト』をアティさんの周りに一つ、俺の周りに一つ、魔族の女に一つつけた。


「『ライジングラッシュ』!」


両手剣術中級スキル『ライジングラッシュ』

閃光のような速さでひたすら上下左右斜めからラッシュするスキルだ。

速度のない両手剣の短所を補うスキルだ。威力もまあまあ高い。


今回は長期戦が目的じゃない。可能な限り早く敵を倒すことだ。

しかもお互い仲間が居る。ならば後先考えずにある程度無茶できる。


「くっ・・・‼︎『グランドウェーブ』!」


俺が狙ったドワーフの男は俺が着く前に、土にヒビを入れて敵の接近を拒むスキル。

片手棍中級スキル『グランドウェーブ』を使うが、あくまで地面に突起物ができる程度、問題無い。

『ライジングラッシュ』をキャンセルし、接近した後もう一度スキルを使う。


「『ブレイブハウリング』!」



『ブレイブハウリング』、両手剣術中級スキル。効果は相手に近ければ近いほど、威力が増す。

今の距離なら攻撃力は俺の元の数値1280にスキルの効果を上乗せし、合計2200前後。

相手のレベルは知ら無いが、これで大抵の敵は倒せる。


「ぐっ・・・ああぁぁぁ!⁉︎」


「よし、一人撃破!」


アティさんの方を見ると、獣人相手にやや苦戦しているようだ。

苦戦と言っても手間取ってるだけでアティさんのが有利だ。

放っておいても良さそうだな。


「そうと決まれば・・・‼︎」


俺は魔族の方に走り始める


「ーっ‼︎『ダークバレット』!」


『ダークバレット』、闇の下級魔法。

ただ魔力で固めた闇を飛ばすだけの魔法だが、魔力量の高い魔族では十分脅威だ。

俺は弾くことはせず、しゃがんで避ける。


「『フレイムサイクロン』!」


「ーっ‼︎マジかよ・・・⁉︎」


しゃがんで避けたのが仇になったか、しゃがんだその場所に炎の竜巻が現れた。

『フレイムサイクロン』は『火魔法』では上級だが、『火炎魔法』では中級に位置する魔法だ。

なんとも中途半端だが、範囲攻撃な上威力もそこそこ高い。

避けられることを想定し、且つ殺さ無いようにするならベストな魔法だ。

事実俺は『フレイムサイクロン』をまともに受けた。


「ぐっ・・・‼︎」


全身が焼けるように痛い。いや、燃えてるから当然か。

ダメだな、思考が鈍ってきた。

回復、回復をしないと、次の攻撃が・・・・


「『ダークランス』」


闇の下級魔法『ダークランス』、『ダークバレット』の槍バージョンだ。

狙いは多分足、か?


「『ウィンドブリッド』!」


「ーっ⁉︎くっ、ああぁぁ⁉︎」


『ウィンドブリッド』、風の中級魔法。

『バレット』系魔法に比べて殺傷能力が低い代わりに速さを追求した魔法だ。

この中で風魔法を持ってるのは・・・


「よくもレイアをやったわね‼︎私が相手よ‼︎」


アリシア・フォン・イーストラル

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