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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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夏休みが消えた・・・

sideレイア


エンヴィが仲間になって数ヶ月、みんなエンヴィと打ち解けてきた。

エンヴィが弄ると予想以上に良い反応をする為、みんなのおもちゃと化している。

今ではみんなの(ある意味)アイドルだ。

事実今もアリシアとクラリスに弄られている。

勿論顔も真っ赤でぷるぷるしてる。


「ところで、そろそろ夏休みだが、みんなはどうするんだ?」


「「あーエンヴィちゃん逃げたー」」


「に、逃げてなどいない‼︎わ、私はただ純粋に疑問に思ってだな・・・」


「へー、なんでみんなのスケジュールが聞きたいの?」


「そ、それはやっぱり「みんなと遊びたいんだよねー」そうだ、みんなと遊びたいって何を言わせるんだ‼︎」


「まーた真っ赤になっちゃって〜、本当は遊びたいんでしょ?」


「ち、ちがう‼︎」


このままじゃ話が進まないな。

みんな楽しそうに眺めてるが、今回はそうもいかないだろ。


「アリシア、クラリス、一旦止めてやれ。話が進まない」


「「は〜い」」


仲良くなったもんだなホント。


「す、すまないな、レイア。

さて、私が聞きたいのはだな、

もし空いてる日程があるなら長期の依頼に行ってみないか、という事をだな・・・・」


長期依頼、文字通り長期にわたる依頼だが、大半は護衛、採取などの依頼で討伐系は殆ど無い。

討伐系は殆ど無いと言う時点でやる気が出ないが、嫌いでは無い。


「・・・・俺は最初の5日以降なら空いてるぞ」


「私は、最後、の、4日以外、なら良い」


アヴァールは課題をギリギリまで放置するタイプか


「私は最初の1週間は無理です」


ソフィはいつも通りだな


「私も最初の1週間ね」


アリシアもいつも通り、っていうか二人とも一緒に課題やってるしな


「俺は最後の3日だな」


「俺もだ」


「あたしも〜」


三馬鹿(エッジ、クラリス、ベルゼ)か、あれは諦めよう。

俺に出来ることは留年し無いように見守る事だけだ


「ふむ、ならば夏休みが始まって8日目から2週間の間予定を空けておいてくれ」


「構わ無いけど、何の依頼を受けるんだ?」


「あぁ、配達と採取の複合依頼だ。ただ、場所とルートが特殊でな。

途中で『竜の谷』に行ってワイバーンの牙と鱗を採取し、

預かっていたものとその二つを届けるんだ」


「ワイバーン狩り⁉︎滅茶苦茶言うな!」


ワイバーンは十数種類存在する竜種の中では最弱だが、それでも谷で戦うならBランクはある。

飛んでる分厄介で、飛べる場所で戦うとAランクまでランクが上がる。

要するに、本来学生が受けるような依頼じゃ無いという事だ。


「はぁ・・・・ちなみに、目的地は?」


「ふむ、確か『エルガーの里』だったな」


「俺ん家かよ⁉︎」


エッジの実家だった。何でエッジの実家に行くんだよ。

いや、行った事無いから楽しみではあるがな。


「待てよ、ワイバーンの牙と鱗に荷物・・・・・荷物ってどんな大きさのものだ?」


「あぁ、縦1m30cm横幅40cmの長方形だ。中身は剣だと聞いてるぞ」


「姉貴ィ・・・・‼︎」


「あぁ、噂のAランク剣士の、じゃあその剣も相当なものなんだろうな」


Aランク剣士が使う剣となると相当強力な剣になるはずだ。

Aランクになると魔物でいうなら『ケルベロス』『バジリスク』『キリング・オーガ』など、

普通の剣で挑んだらどれだけ使い手が優れていても剣が先にダメになる。

それがAランクだ。そのAランクの中でも有名な剣士の剣なら相当な業物だろう。


「はぁ、帰るの憂鬱になってきた。サボりてぇなぁ!」


「はっはっは、まあそう言うなよエッジ、またお姉さんに髪切ってもらったらどうだ?」


去年を思い出すな。第三者である俺からしたら面白い事だ。


「ぐっ・・・そんな事言ってて良いのか?姉貴はその新しい剣でお前と戦うかもしれ無いんだぞ」


「・・・エッジ、一緒に別の依頼を受けよう。遠くに逃げるんだ!」


「お、おうよ‼︎」


エッジは一応ギルドに登録している。エッジの依頼についていけば逃げれるはずだ。


「それならもう無理だ。私とエッジ、アヴァール、ベルゼで受ける事にしてある。

つまりギルドに登録している者は、この依頼が終わるまで他の依頼を受けられ無い」


「おのれエンヴィ、持ち物の大半がピンク色のくせに」


「かっかかかか関係ないだろう⁉︎」


まぁエンヴィと言えば紅(目と顔の色)と銀(髪)だからな、ピンクにはなかなか目がいかない。

それはそうと・・・・


「まったく、何が悲しくて初対面の人に、しかも友人の姉にボコボコにされなきゃなら無いんだ」


「諦めろ、俺も後衛なのにやられてるんだ、前衛のお前のが絶対キツイぞ」


「くっそおおおお‼︎こうなったらベルゼとエンヴィも道づれにしてやる!」


俺のこの言葉に今までお菓子食べてたベルゼが過剰に反応した


「おい⁉︎エンヴィは良いとしても何で俺まで⁉︎」


「まて!私は良いのか⁉︎」


「「良いんだよ!元凶なんだからな!」」


「くっ・・・と、とにかく、夏休みだからな!忘れるんじゃないぞ!

それと、私はヴァンパイアだから日中は全ステータスが30%下がってるんだ。

稽古は夜中、お前達と別で受けるからな!」


「ふざけんな‼︎昼と夜全部受けろ!」


「殺す気か⁉︎」


なんだかんだ言いつつエンヴィは自分を鍛える事に関して積極的だ。

今言ったみたいに昼間は30%ステータスが下がる。だからひたすら鍛えて対抗するという力技に出たのだ。


だからエンヴィにとっては良い意味で誤算だっただろうな、

俺達からしたら最悪だが


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