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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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ヒント

sideレイア


「うっ、うぅう・・・・ここは・・・?」


目が覚めた時、辺りは真っ白。上も下も右も左もあって無いようなものと言える世界。

俺の精神世界だ


ならば当然


「やー、1年ぶり?結構早かったね、『俺』」


「『ぼく』・・・・」


肩にかかりそうな白銀の髪に俺と左右対称の色のオッドアイ、小さい背に和やかな雰囲気の少年がそこに居た


「『ぼく』、聞きたい事がある」


「なんだい?『ぼく』は正直暇でね、『俺』と言う刺激をもたらす者が大好きだ。協力するよ」


「【色欲】のカーススキル、いや、七つあるカーススキルについて教えてくれ」


「ふぅぅん・・・・断る」


「断るって事は知ってるんだな?」


つまりはそういう事だ。俺は諦めないぞ


「知ってるようで知らないのさ。カーススキルはスキルの種類によって使い方も名前も異なる。

だから『ぼく』が教えても意味が無いのさ」


「どういうことだ、『ぼく』は俺と同一人物だ。色々差異があってもカーススキルや加護は同じじゃないのか?」


普通にこれまでのことも総合して考えるとそうなる


「加護もカーススキルも別なんだよ。『ぼく』の持ってるカーススキルは・・・・まぁ、言ったら面白くないから秘密で。大丈夫、自力で来れたら教えてあげるから。

で、加護も『ぼく』は持ってないから完全に別物さ。体は同じだから鍛えれば魔法系以外は相当高くなる筈さ。

『ぼく』の魔法系ステータスが高いからね。『ぼく』と対になる『俺』なら接近戦最強さ!」


なるほど。本当に正反対なんだな。

そういえば『ぼく』のステータスってどうなってるんだ?ステータス見ちゃえばカーススキルも分かるはず。

俺は無言で【鑑定眼】を発動するが・・・


「ーっ⁉︎」


「ダメだなぁ。そういうの、マナー違反だよ。勝手に人のステータス覗いたらダメだろ?

それに『ぼく』のステータス覗いたらネタバレしちゃうじゃないか。そう言うの良くないよ」


「・・・・まさか・・・無効化したのか?」


「『俺』が剣の天才なら『ぼく』は魔法の天才だぜ。無効果はお手の物さ」


剣のないこの世界では勝ち目が無いわけか


「やれやれ、もう時間か。自力で来れたらここに居られる時間も伸びるんだけどねぇ。

『俺』、そろそろ時間だよ」


「・・・・最後に聞かせてくれ。俺の出生について、知ってる事を教えてくれないか?」


こう質問すると『ぼく』は少し考える仕草をした後


「うーん・・・・・・詳しくは教えられないな。そう言うのは『俺』が自力で知るべきだよ。

でももし自力でここに来れるようになったら全て教えてあげるよ。じゃあ、ヒントをあげるよ。

神聖国に行きなさい。そこで『聖女』に会えば自ずと答えに近づく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・筈さ」


「ちょっ、なんだよ今の間は⁉︎」


「あーあーあー、知らないったら知らないもーん!じゃ、おやすみ〜。『ぼく』も眠いのら〜」


そんなふざけた会話を最後に俺の意識は途切れた













sideレイア


「待てよおい⁉︎」


そんな恥ずかしい第一声で起きてしまったことを後悔している。

なぜなら俺の目の前にはジト目でこっちを見てくるアヴァールと心配そうな顔をしたアリシアが居たからだ。


「あー、うん、レイア、頭、だいじょう、ぶ?」


「レイア、やっぱりまだどこか悪いんじゃ・・・?」


「やー‼︎だだだだ大丈夫だって‼︎ただちょっと『ぼく』にしてやられたというかなんと言うか・・・・」


「ーっ‼︎会った、の?全てを、知る、人に」


アヴァールが食いついた


「教えてくれなかったがな」


「あー、私、お父様にレイアが起きたって話してくるわ」


アリシアが雰囲気を察してくれたらしく、部屋から出て行く


「なんで、力づくで、聞かな、かった⁉︎」


だよな、そう思うよな。でも無理なんだよ


「バカ言え。ゴブリンロードを倒したのだって『ぼく』だぞ。

しかもエルスの言ってた時間から考えれば2、3分でゴブリンロードを殺した事になる。

喧嘩挑んでもあっさり返り討ちにされるだけだ。ヒントをくれただけ感謝するさ」


「・・・・・レイア、優しすぎる。

それで、ヒント、は?」


「確か・・・・「神聖国に行きなさい。そこで『聖女』と会えば自ずと答えに近づく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・筈さ」って言ってたな」


「なにそれ、曖昧、すぎ・・・・大丈夫、なの?」


「大丈夫な筈だ。『ぼく』は意地悪だけど基本いい奴だしな。少なくとも嘘はつかないだろ。

都合の悪い事は全部答えないだけだからな」


少なくとも今まではそうだ


「・・・・まぁ、私には、知る術が、ない。だから、信じる」


「悪いな。精神世界って言ってもただただ白い空間が続いてるだけだからな。

証拠の欠片もない」


「いい、精神、世界の、特徴、聞けた。貴重」


流石魔法研究者。こういう不思議な事には興味津々か


「それはそうと、なんか話の流れ的に卒業後にパーティー組むみたいになってるんだが、

アヴァールは、その、俺と組んでくれるのか?」


「?今更、なに、聞いてる、の?組むに、決まって、る」


アヴァールは心底訳がわからないと言った顔で言ってくれた。

それ自体は嬉しいんだが、


「それは、悪いな。実は俺、家の都合で卒業してからの一年は冒険者活動出来ないんだ」


「・・・・あ、公爵家、次期、当主だから?」


「そうだが、なんだその「・・・・あ」って。俺ってそんなに貴族らしくないか?」


そこの所疑問なんだが


「全く。普通、もっと、威張る。じゃなくても、もっと、傲慢」


「それは、貴族らしくないって言われてると思うべきなのか?

それとも親しみやすいって思うべきなのか?」


「ご想像、に、お任せ、する」


つまり自虐してろと⁉︎


これから雑談をしつつ、アリシアが帰ってくるのを待った

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