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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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尋問

side三人称


四人の暗殺者の内、三人がエンドルフを狙い、一人がブルアーノ公爵の護衛に入る形になる。

三人がエンドルフを半円形で囲み、内一人がエンドルフに向かって【炎弾】を打ち込む。

後ろはドアを開けっぱなしにしている為寝室がある。寝具を燃やせば大事という事でエンドルフが【水弾】で相殺する。

それを合図に戦いが始まった。


「【氷弾】!」


「【炎壁】」


エンドルフが【氷弾】を打ち込むが、中級魔法の【炎壁】に遮られる。


【氷弾】は【凍結魔法】の下級魔法、その為【火魔法】で防ぐには中級魔法でなければならない。

そしてそれがエンドルフの、そして暗殺者の狙いだった。


「【吹雪】!」


「「【風槍】!」」


【炎壁】の有無関係無しに、寧ろ【炎壁】をブラインドにして高出力の範囲魔法を打ち込む。

暗殺者側は【炎壁】の隣から【風槍】を計2発打ち込む。

どちらの魔法も妨害される事なく発動するが、暗殺者側はまともに【吹雪】によって発生した氷柱による攻撃を受けた。

しかし『戦場の女神』と言われていたイリスの夫をやってるエンドルフは【凍結魔法】の下級魔法【氷壁】で防いでいた。


「さて、どうかのう?」


【炎壁】が消えた後には足を貫かれた暗殺者一人、心臓を貫かれて死んだ暗殺者一人、無傷が一人だった。


「ほう、無傷とは驚きじゃな。位置的に見てあの【炎壁】を出した者か。

【火魔法】では【炎壁】は中級に属する。上位派生の魔法を防ぐにはワンランク上の魔法が要る。

だから【火魔法】だと思ったんじゃが、どうやら作戦の内、と言ったところかのう?」


「・・・・【炎槍】」


「問答無用か、【氷槍】!」


炎の槍と氷の槍が衝突し、水蒸気が発生する。

エンドルフは多少時間のかかるスキルである上級魔法の発動を準備する。

暗殺者は【暗殺術】のスキルにある【暗視】で水蒸気の中を覗こうとするが、【暗視】は暗いところでしか効かない。

暗殺者もそれをわかっていたのか簡単に諦め、一直線にエンドルフの居る所へ飛び込む。


だが、


「【氷槍之雨】!」


「ーっ⁉︎」


暗殺者は水蒸気の発生を偶然、もしくは逃げるためだと考えていたため対応出来ず、【氷槍】を何十本も受け、絶命した。


「ブヒィ⁉︎わ、私は逃げる‼︎せめて足止めはしろ‼︎」


ブルアーノ公爵は護衛に付いていた暗殺者に戦うよう指示した後、廊下を一目散に走って逃げた。

エンドルフも暗殺者もそれを気に留める事なく戦いを始める。


暗殺者は距離を詰め、接近戦を仕掛ける。さっきまでの魔法戦を見て勝てないと判断したためだ。


「【氷鎧】!」


【凍結魔法】中級魔法、【氷鎧】で防御をする。

"鎧"系魔法の利点は上位派生になると防御だけでなく強化もできる点だ。

【氷鎧】を薄めに張ったエンドルフは暗殺者のナイフを弾き、距離を取ろうとする。

暗殺者も距離を取らせまいとひたすら攻め続ける。

エンドルフも距離を取れると思っていたため上手く戦えない。


鎧系魔法は一定以上のダメージを受けると消滅してしまう。

中級魔法故に多少強力ではあるが素早く、強く、重い攻撃に鎧が少しづつ削れていく。


「クッ、【氷鎧】!」


エンドルフは鎧を張り直して防御に専念する。暗殺者も攻撃を続け、持久戦になるかと思いきや、


「あら、待たせたわねエンドルフ。私参戦よ」


「ーっ‼︎イリス!」


『戦場の女神』イリス・フランシス・イーストラルが参戦し、戦いは激化していく











sideレイア


「ーっ⁉︎」


「わっ、どうしたレイア⁉︎急に立ち止まって」


「いや、なんか、俺の知らない所で色々進んでる気がする」


「何変な事言ってるのよ⁉︎」


いや、本気なんだが・・・・

そんなやり取りをしてから数メートル進んでいくが、また足を止める事になった


ードオォォン‼︎


「ーっ‼︎王城の方からだ‼︎」


「遅かったか?」


「いえ、お父様とお母様の魔力を感じるわ。お父様の属性は【凍結魔法】が有名だけどなにもそれだけじゃないしね。

お母様が参戦してたらそれはそれでああなってもおかしくないわ」


あー、イリス様がやってるなら王城の一角が崩壊してもおかしくないな。

ゴブリンの群れ相手に辺り一面を荒地に変えるからな。しかも前衛後衛どっちも出来るオールラウンダーだし


「兎に角急ごう。二人が心配だし、イリス様かエンドルフ様があんなことするって事は敵も相当な手練れな筈だ」


「あぁ、成る程な。予想外の事態に備えて俺と捕まった連中以外に戦える奴が何人かいるからな。

もちろんメインは【暗殺術】持ちの暗殺者がメインだが」


「じゃあ不意を突かれるかもしれないじゃない!尚更急がないと‼︎」


「あぁ、アリシア、【風魔法】で俺たちを王城方面に吹き飛ばしてくれ。

着地先に風を発生させればクッションになる筈だ」


「了解よ、【突風】!」


アリシアの【突風】によって発生した風で王城の方へ飛んでいくが、


「ちょ、強すぎいぃぃぃぃぃ‼︎‼︎」


元々最下級とは言え攻撃魔法、しかも【風魔法LV5】と言う中々の高レベル。

相当な威力で飛んでいく。頼んだ事を後悔した瞬間だった。







そして王城。

え?飛んでた時の感想?意識飛んでたから覚えてねえよ!空は苦手だ畜生・・・・


「アリシア!この時間、エンドルフ様達は何処にいる⁉︎」


「寝室でぐっすりの筈よ!」


「よし、なら6階に居るな。ベルゼ!壊しても良い、6階まで『喰って』くれ!」


「くっそ、なんでこんなクソ不味いもん食わなきゃいけねぇんだ⁉︎」


「良いから速くしろ!」


「チッ、【飢餓砲】!」


ベルゼの口から赤黒い光が天井に撃たれた。

直後、光が当たった場所のありとあらゆる物が『喰われた』


「よし、全員ジャンプして上に行くぞ!」


流石に【突風】二回目は勘弁









sideエンドルフ


現在戦況は私達の圧倒的有利にある。

狭い通路な上に自分の家(?)と言うことで本気は出せないがそれでも十分な実力差だ。

そして遂に・・・・


「【氷結界】!」


「ーっ‼︎チッ」


遂に捉えることに成功した。氷で出来た立方体の結界の中に閉じ込めてある。

氷は自分で作ったものだから干渉するのも簡単だ、氷を利用して鎖を作って拘束し、結界を解く


「さて、知っている事を吐いてもらおうか」


「ふふふ、ダメよエンドルフ。こう言うの苦手な癖に自分から買って出るなんて。

こう言うのは私に任せなさい。慣れてるから」


「・・・・・すまない。私が臆病なばかりに」


「ふふっ、誰だってそうよ。アリシアも、レイアも同じなんだから」


私は逃げられないように魔法を幾つか使えるようにしておく。


「さて、貴方に聞きたいことは、あんまり多くないからさっさと答えて頂戴。

ブルアーノ公爵が暗殺を企てた動機は?貴方達の拠点は?リーダーは何処?リーダーは誰?」


「・・・・・動機は推測だが、子供を英雄扱いする王国に嫌気がさした事。

拠点は言えんな。リーダーが誰なのかも言えねぇ」


「じゃあリーダーの居場所は?」


イリスが質問すると男は口を醜く歪めて


「リーダー?その辺に居るんじゃねぇの?例えばよぉ」


男はたっぷり間を空けてこう言った








「「国王の後ろとか?」」


「ーっ⁉︎」


「ーっ‼︎エンドルフ!」


私が反射的に振り返るとそこには赤黒いマントに赤黒いダガーを持ったやや小柄な男が立っていた。

そして私が振り向いたときにはすでにその男はダガーを振りかぶっていた。


「ーっ‼︎」


私は目を瞑り、来るべく死と痛みに堪えようと試みた

そして・・・・


ーザシュッ


鮮血が舞い散った

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