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二度目の私  作者: 川木
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葉子ちゃんの説明は時々ヒートアップしてよくわからない専門的な話になったし、あまりに数が多いから次の説明に行く頃には結構忘れた。

でも葉子ちゃんが生き生きと説明してくれるだけで微笑ましい気持ちになったし、聞いてる時は半分くらいは理解できたしとても楽しめた。


「それで……」

「ん? …あ、もしかして疲れた?」


突然説明をとめた葉子ちゃんに聞きながら時間を確認すると約束の時間の15分前だった。ちょうどいい時間だ。


「ごめんね、葉子ちゃんばかり沢山話させて。待ち合わせ場所行って休憩にしよう」

「…うん」

「喉渇いちゃったよね。よし、説明してくれたお礼にジュース奢るよ」

「…いい」

「え? 遠慮しなくていいよ?」

「嬉しいから、いい」

「そう…わかった」


クラゲの話をするのは好きだから、お礼するほどじゃないってことかな。

でもだからってはいそうですか、と何もしない訳にもいかない。何かないかなー。


とか考えながら葉子ちゃんを連れて待ち合わせ場所に行くとまだ3人は来てなかった。


「ふむ…とりあえず、そこの喫茶コーナーで待とうか」

「ん。買ってくる」

「じゃあオレンジお願い」


隣の腰までのサクで仕切られたところには食べ物とか売ってる飲食スペースがあるのでそこに入る。隣なのでよく見えるので問題ない。

葉子ちゃんが買いに行ってくれたので私は席を確保する。


「ご苦労様。いくら?」

「200円」


トレイにのせて運んできた葉子ちゃんにお礼をいいつつ小銭を渡す。葉子ちゃんは私の隣に座りながら受けとって財布に入れた。


「疲れたね」

「ん」


ちゅーとストローを加えて勢いよくジュースを飲む葉子ちゃん。やっぱり頑張って説明してくれてたんだと思うと嬉しくてにこにこしながらジュースに口をつける。


「悠里」

「ん? なに?」

「笑ってる。楽しい?」

「うん、楽しいよ」

「そう…」


また静かに飲み始める葉子ちゃん。葉子ちゃんは無口だけど、ただ無口なだけって知ったので沈黙も気にならなくなった。

優生が赤ん坊の時なんか昼寝する優生を何時間でも黙って見つめていれば幸せだった私なので、親しい相手なら沈黙は気にならないタイプなのだ。……ちょっと違う気もするけど。


「あ、おーい。こっちだよー」


ふと売店に目をやると3人がいたので手をあげて声をあげる。

玉恵ちゃんがぱっと駆け足でこっちに向かうとつられるようにあとの2人も走りだす。走るほどの距離では全くないんだけどね。


「葉子っ、悠里と一緒だったんだ?」

「ん」

「途中で会ったんだ」

「そうなんですか」

「うちらも飲み物買おー」

「そうね。席、くっつけといてよね」

「ん」

「はいはーい」











前から思ってるんですが、タグってネタバレじゃないですか。というわけで、タグは随時追加という形にしてます。


以下、ネタバレがあるので読むかどうかは自己判断でお願いします。















この話は三角関係をメインとしたほのぼの日常系です。まだいれてませんがガールズラブ要素が入るのでいずれタグを追加します。ただし三角関係的には入りますが、主人公は女の子と付き合いません。


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