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二度目の私  作者: 川木
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「行く」


思ったよりスムーズに全員がOKを出した。葉子ちゃんはちょっと意外だけどむしろ乗り気なようだ。


「よかった。そういってもらえて嬉しいよ」

「ん…楽しみ」


小さく呟くように零された葉子ちゃんの声には、まだ付き合って日の浅い私だからそう思うのかも知れないけど、珍しく感情が感じられて驚いた。


「…そうだね、私も週末が楽しみだよ」


もしかすると葉子ちゃんは水族館が大好きなのかも知れない。水泳部だし。…それは関係ないかな。


「悠里」

「あ、ああ、集合か、行こうか」

「ん」









OKもらえた、というと二人はまるで我が事のように喜んでくれた。親身になってくれるのは嬉しい。嬉しいけど…ちょっと複雑だ。

それはともかく、週末がやってきた。


「おお、結構大きいんだ」

「うち、水族館は幼等部ぶりや」

「あたしもそうかな。桃子は?」

「わ、私は…3年生の時に…」

「私は一昨年にも行ったよ」


たまーに行きたくなるんだよね。


「……」

「あ、葉子、待ちなさいよっ」

「あー、待ってぇな」


無言で先にチケットを渡して入場しようとする葉子ちゃんを慌てて二人が小走りで追いかける。

マイペースな葉子ちゃんに苦笑しながら私は桃子ちゃんと歩いてそれを追いかける。


「な、なんだか、変わった方…ですね。玉恵さんから聞いては、いましたけど」

「そのうち慣れるよ。きっと二人もいい友達になれると思うな」

「そ…そう、ですね。玉恵さんの従姉妹さんですし…はい、頑張ってみます」

「うん。桃子ちゃんも素敵な子だから、きっと葉子ちゃんも気にいるよ」

「…ありがとうございます。あの…」

「ん? なに?」

「改まって言うの…変、だと思いますけど…友達になってくれて、ありがとうございます。お陰で…勇気がでて、玉恵さんたちとも…お友達に、なれました」

「…私こそ、友達になってくれて、ありがとうだよ」

「え…そんな…」

「こういうのはお互い様だよ。玉恵ちゃんだって、私が紹介したわけじゃなくてあっちから声をかけてくれたんだからさ。ね?」

「…はい」


にっこりと控えめに微笑む桃子ちゃんは私が声をかけなくてもちゃんと友達ができるくらい魅力的だと思うけど、きっと自分に自信がないんだろうなぁ。


「おーい、何してんの? 早くー」

「はーい。急ごうか」

「はいっ」


入口で葉子ちゃんを確保していた玉恵ちゃんが声をあげたので返事をして駆け出した。











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