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何とか逃げた僕は、裏道に逃げる。
そこには黒い服を着たSPのような男性が3人立っていた。
「合言葉は?」と一人に聞かれたので、
「紫の翼よ、永遠に不滅であれ。」と僕は答えた。
「よし、通れ。」もう一人が答える。
「幹部様、本日はどうなさいましたか?」最後の一人がそう聞いてくる。
「いや、特に何もないよ。祈祷をしに来ただけさ。」と僕は返す。
僕の全てを知る奴はいない。
僕の外見はどこにでもいる学生。
でも、中身は「紫翼教団」の幹部。教団が掲げる原則は
「人は傷つけるものではなく、痛めつけるもの。」「教団を傷つけるものには天罰を。」「平和に命を捧げよ。」の3つ。
これを守らない者は、神の名のもとで粛清される。
この教団を僕が知ったのは、中学3年生の、陽毬が亡くなってすぐの頃。
心が虚無になっていた頃、ネット掲示板でこの教団を知った。そこには「入団はこちらから」と書いたリンクがあった。
本来なら押さないべきなのだろうが、僕は興味半分、覚悟半分でそのリンクをクリックした。
そこには、チャットアプリの画面が表示されていた。
担当者が返信するようで、名前などを入力する欄があった。
僕はためらわずにそこに名前などを書き、チャットアプリを通して担当者に提出した。
それは案外早く受理され、僕は教団の端くれとなった。
それからはトントン拍子に話が進み、僅か半年で幹部にまで上り詰めた。
それにより、僕は存在意義を手に入れることができた。
だから、これからも僕がこの教団から離れようとすることはない。




