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「おーい、真斗、電車行っちゃうぞ!早くしろよ!」
そう僕は呼びかけられ、僕は足を速める。
高校2年生の俺"高山真斗"は、物理学を学ぶために大学受験の準備を始めている。
「ごめんごめん!亮真、ちょっと待ってて!」
そう言い、僕はスマホをスリープ状態にする。
この"葵崎亮真"というやつは、俺の親友だ。彼は屈指の鉄道好き、いわゆる"鉄ヲタ"であり、よく鉄道について熱弁してくれる。
そんな俺達は、淡輪駅に来ている。
俺等の学校の最寄り駅だ。
僕と亮真はホームに立ち、電車を待つ。次の電車は通過。もうしばらく待たないとな、と思いながらスマホに目を落とす。
電車が接近することを伝える放送が鳴り、僕は念のため1歩後ずさりする。
――その直後、僕は背中を誰かに押される感覚を感じた。
僕は咄嗟にホームの下を見るが、隙間はない。急いで反対側の線路に走り、通過電車を避ける。
僕はなにが起きたのか分からなかった。




