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8林のダンジョン3

 暫く連続で戦闘描写が続きます。


 なかなか難しいです……


〝ガコン〟


 あからさまに嫌な音。


〝ドゴゥン!!〟


「ちょっ」


「マジか」


「あぁ、また」


「グォウ・・・」


 先程から何度目かの罠が発動する。


「いやぁあああ!」


「喋るな!舌を噛むぞ!」


 巨大な岩玉が後ろから、ものすごい勢いで転がってくる。


 壊せば良いじゃないかって?

 お忘れだろうか。ここの壁や床、天井に至るまで破壊する事は出来ないのだ。


 勿論試したさ。無駄だったけどね。


 4人とも全力疾走で走る。


 曲がり角だ!

 かの有名なお祭りの曲がり角の様な迫力で駆け抜ける。


〝スゴァアアン〟


「はぁはぁはぁ」


「はぁはぁ、もう勘弁してぇ」


「一体いつまで続くんでしょうか・・・」


 かれこれ5時間程罠との闘いだ。


 ある時は落とし穴。勿論下には剣山だ。

 ある時は横槍。ある時は矢が飛んで、ある時は壁が迫ってきた。


 この地味な罠も意外と一つ一つの対処が大変だ。それに雑魚とは言えここの魔物どもは死を恐れず、罠なんか御構い無しで攻撃してくるのだ。


 邪魔である事この上ない。


 精神的にも体力的にもそろそろ限界だ。しかしこれだけ罠が張り巡らされているとおちおち休憩もできない。

 故に先程から一度の休憩も許されていない訳だ。


「グルォウ!」


「終わりか?」


「グァウ!」


「抜けるの?」


「やっとです」


 どうやら迷路のゴールを見つけることができた様だ。正直これでまだ半分だとか言われたら、生きて帰る自信が無かった。


 クロやコアの野生的感やエリーの直感に頼ってた部分も多かったし彼女達の負担も相当だっただろう。


「やっと抜けたか」


「ここは?」


 抜けた先に待ち受けていたのは、またしても広い部屋。


「もしかしてこれはまた・・・」


「だからそれはフラグになーーー


「モォオオオオオオオアアアア!!」


 魔力も何もない、純粋な叫び声だけで俺達の鼓膜を破ってしまいそうな程の雄叫びをあげながら、広間の奥から化け物が姿を現わす。


「み、ミノタウロス!? です」


 ミノタウロス。人の形をした牛頭の化け物。身体は3メートル並みの巨体だ。頭には岩をも簡単に砕いてしまいそうなほど立派な角。筋骨隆々の肉体に赤い肉体が威圧感を高めている。

 ミノタウロスの身のこなしからして、今までの様にのったりとした純粋なパワー系でない事は明らかだ。そんな彼の手には目を背けたくなる様な凶悪なモーニングスターが握りしめられている。


〝ズン〟


 そんな空気の塊が押しのけられる様な低い重低音を出しながらミノタウロスの巨体が跳んでくる。


「散れ!」


 即座に全員バラバラの方向へ飛び退いた。


 しかしそう簡単には避けさせてもらえさえないみたいで、リーチのあるモーニングスターを巧みに操り、俺へ目掛けて飛ばしてくる。


「うぉっ!」


〝ガキン〟


 直径80センチ程ある鉄球の質量は伊達ではない。ドヴァーリさんに鍛えて貰った剣でなんとか防ぐが、ミノタウロスの筋力で加速した鉄球はいとも簡単に俺を弾き飛ばした。


 何とか空中で身体を捻ることで壁への激突は防ぐことができた。


「大丈夫!?」


「大丈夫ですか!?」


「大丈夫だ! 目を逸らすな!」


 今までの敵より遥かに素早い身のこなしだ。一瞬の油断も命取りだ。


 ミノタウロスは着地とともに方向転換して俺の方へ跳んでくる。


 あんなもの何度も受け止めてられない。

 自分から飛んできてくれるなら!


「サンドボーン!」


 自らの突進力で串刺しになれ!

 と岩の棘を出してみたが、ミノタウロスにとってそれは紙切れにも等しく、モーニングスターを横薙ぎに振り払う事で、いとも簡単に突破してきた。


「マジかよ!」


 砕けた石のかけらで一緒視界を塞がれた為に反応が遅れて横からの鉄球を直撃する羽目になった。


ーーーいや。


 短い詠唱の後。


「サンドボーン!」


 エリーが下から鉄球を打ち上げた。

 チャンスだ!

 俺は剣をミノタウロスに突き刺さる様に構える。


 ミノタウロスは地面に蹴りを入れて弓なりに跳ぶ事でそれを回避する。


「Sランクは伊達じゃありませんね」


「Sランクなのか!?」


「はい! ギリギリですけど」


「アルと同じくらい強いの?」


「純粋な筋力と敏捷だけなら恐らくアルさんより……」


 会話をしながらも奴への注意は怠らない。


 故に背後からそのまま振り抜いてくる鉄球の動きも知っていた。


 上へ打ち上げられた鉄球はそのまま一回転して、地面を抉りながら死を撒き散らす。


 さっきのオークもそうだ。コイツらの攻撃はここの壁や床も壊せるみたいだ。


 俺は自身にヘビーロックを掛けて動かない様にしながら鉄球を食い止める。

 鉄球に掛けなかったのは、万が一そのまま鉄球をぶつけられたら質量と効果範囲を上げてしまうだけで逆効果になるからだ。


 そして鉄球を止めるのと同時にコアは上から、クロは横から跳び掛かる。


 勿論簡単に攻撃を受ける気は無い様で、コアを鷲掴みにしようとする。


 詠唱済みの魔法を発動するエリー。


「フライ!」


 斜め上方向への風で鷲掴みを紙一重で躱すコア。


 先にクロの顎がミノタウロスの左腕を捉えーーー

 ることはなくアイアンクローを食らってしまう。


 モーニングスターをいつのまにか手放しクロの顔面を鷲掴みにしていたのだ。


「サンドボーン!」


 速やかに脅威であるモーニングスターを手の届かない所へ吹き飛ばす。


 一連の流れでヘビーロックを解いて奴の左手を切り落とそうとする。が奴は右手を振り下ろしてきた。


「私を忘れるなんて心外です!」


 頭の上を通り越して落下するコアがミノタウロスの左腕を斬り裂く。


「ンモァアアア!」


 ミノタウロスはクロの顔面を離して後ろへ飛び退いた。


 ものの一瞬だけしかクロの顔面を掴んでいなかったのだが、クロの頬骨の辺りから血が滴っている。


「グルルル」


 一応骨に異常は無さそうだが後1秒遅れていたらグシャリ。だっただろう。


 退がったミノタウロスへ2倍を超えたステータスのエリーが、俺に肉薄する勢いの敏捷と筋力にウィンドランを使って更に加速をしてミノタウロスへ突撃した。


 狙いは右膝。


 一瞬の攻撃。


 ミノタウロスは気が付いていない。


 そしてその刃が触れる瞬間。

 ギロリとミノタウロスがエリーを睨みつけた。


 踵を返して横へエリーを蹴りつける。

 変な角度での蹴りでは威力はそこまで出せないが、質量の違いはでかい。

 エリーは数メートル程飛ばされる。


 その瞬間、既にミノタウロスの目の前に俺は居た。


 吹き飛んだエリーはクロが受け止めている。


「信じるぞ。コア」


 喉元を搔き切られると思ったミノタウロスは焦りの表情で俺を何とか振り払おうとする。


「掛かったな!」


 それを読んでいた俺は上手く剣と身体を使ってミノタウロスの腕を滑る様に空中で避ける。


「こっちです!」


 この時ミノタウロスの近くへ突撃したのは俺だけでは無い。


「足元がお留守なんだよ!」


 コアが思い切り左のアキレス腱を斬り裂く。


「ンモァアアアッ」


〝ドシーンッ〟


 左膝をつくミノタウロス。


 苦痛に顔を歪めるミノタウロスなんか御構い無しに炎、水、風、土、雷の魔法をしこたま叩き込む。


「滅茶苦茶だよね、本当に」


「なんか、可哀想です」


「グ、グルォウ」


 危険を察知したコアは勿論、退避済みだ。


〝ダァンドンザンッゴウバンビビズダダァン〟


 物凄い音が止むと、そこには黒焦げのズタズタになったミノタウロスの変わり果てた姿があった。


〝ズダァン〟


 ミノタウロスはその巨体を地面へ落下させた。ピクリとも動かない。

 完全にやった。


 何故そんな事をしたか? スキルを得る為だと言ったら怒られるだろうか。


 光の魔法だけはいまいち攻撃としては使いにくい。今の所纏わせる事で闇系の魔法を壊すか、目くらまし程度にしか用途がない。


 最後の最後に藪から棒に魔法を使ってみたが、スキルは得ているのだろうか?


 パラメータを発動して確認する。


【名前】アルディ

【種族】ヒューマン

【年齢】12

【性別】男

【ステータス】レベル91

HP:12800

MP:15756

筋力:4290

敏捷:4359

魔力:5325

耐性:4083

運気:1000

【スキル】

記憶……MAX

パラメータ……MAX

習得……MAX

ゴットラック……???

アイテムボックス……1

魔力操作……MAX

性質変化……MAX

テイム……MAX

危機感知……MAX

剣術初級……MAX

剣術中級……MAX

体術初級……MAX

体術中級……MAX

炎初級……MAX

炎中級……MAX

炎上級……1

水初級……MAX

水中級……MAX

水上級……1

風初級……MAX

風中級……MAX

風上級……1

土初級……MAX

土中級……MAX

土上級……1

雷初級……MAX

雷中級……MAX

雷上級……1

光初級……MAX

光中級……MAX

闇初級……MAX

闇中級……MAX

闇上級……MAX

炎耐性……MAX

水耐性……MAX

風耐性……MAX

土耐性……MAX

雷耐性……MAX

闇耐性……MAX

恐怖耐性……MAX


 【アイテムボックス】!? 魔法スキルは予想通りだけどアイテムボックスは予想外だった。


 どういう事だろう。


 ここまでの事を整理すると、基本的にスキルは戦闘をした場合の方が習得する確率が高いという事は分かっている。

 しかし今はアイテムボックスなんて使っていないのだ。


「ここで休憩して行こう?」


「私もそれがいいと思います」


 今はダンジョンに集中するべきだ。この事は後々考えて行こう。


「そうだな、一度ここで休憩を取ろう」


 迷路から抜けて直ぐに戦闘だ。皆んな限界だろう。


 先程の大部屋の時もそうだった為に、分析できる事は大部屋には雑魚魔物は湧かないという事だ。

 つまりこのまま先に進めばまたいつ休めるか分からないという事だ。休むなら今。という事だ。


 スキルのレベルだけマスターさせてここは一旦休む事にした。

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