第二話の登場人物・語句説明
***用語***
《音声多重総天然色3D脳内構築活劇》
書かれている文字情報を、読者の脳内で、聴覚、視覚情報を構築して楽しむ作品のこと。もちろん、飛び出す3D映像!
登場キャラは、描写を無視してカスタマイズすることも可能。君の想像力が無限大なら、描かれる世界も無限大だ!
と煽っておいてなんですが、限界もあることが今回露呈した。
ですが、不具合ではありません。仕様です。
***登場人物***
《ナレーター》
ユーザーに最低限の描写情報をお届けする、本システムで最も重要なキャスト。その情報処理能力には限界があることが今回示された。ええ、この作品、限界ばっかしです。同時に、サポートスタッフの存在が示唆された。謎は深まるばかり。
《パンツイッチョマン》
本作品のメインヒーロー。見かけはアレだが、超人的な身体能力を持つ男性。ただし、超人的な度合いは、いわゆる当社比だ。
行動より言葉で成果を上げているかもしれない。見かけはアレなくせに。
《養老 銀子》
第一話からの引き続いての登場となる女性保育士。これにより、メインヒロインではないかという疑惑が生じているが、現時点ではその問いへの答えはノーだ!
ごめんね、お銀ちゃん。
《養老 統》
鎌倉時代から続くと言われる名門、養老家の現当主にして、錦子先生の父上。第二話の加筆修正時に登場と相成った。実は、肉声が流れるのはここだけで、希少なシーンだった。
あまりに希少だから、実写だと友情出演あるいは特別出演となるかもしれない。アニメだと、次回予告の人が声をするのかな。――と夢が広がるね。
《来知 園》
第一話で園児6として登場していた少女。活動的な性格で、虫を好んで捕まえる姿勢は、そこらの男の子より男の子っぽい。――という描写そのものが、もう時代遅れと言われる令和。世知辛いね。
この話から十一年後に、園ちゃんが貞操の危機を迎えるような、迎えないような……。お父さん、心配です!
《ママ友ーズ》
銀子先生の働く幼稚園の児童の保護者たち。六名いる。
事件に巻き込まれたとはいえ、衝突した記憶は彼女らの関係にヒビを入れ、以降より小規模なグループに分散し、互いに距離を置く形となった。それが表面上修復されるのは秋の運動会イベントが開かれてからになる。
ママ友の交友関係って、本当に繊細で大変なんですよ。
《園児たち》
作中で数えられなかったが、実は九人もいた。ママ友―ズが六人だったので、全て一人っ子ではなかったわけだ。二人兄弟、あるいは姉妹、いや兄妹かもしれないし、姉弟かもしれない。ま、どういう組み合わせかは知らないが、二人組が二名。あと四人は一人っ子だ。ただし、現在一人っ子なだけで、今後弟や妹ができるかどうかは神のみぞ知る。……こうして煙に巻く書き方をしているのに、「あれ? それだったら一人足りないんじゃない?」と気付かれた、人間不信――じゃなくて注意深い貴方! 答えはこの次の項目に書かれている。
《大言 令輔、憩良》
第一話で最も注目を浴びた園児だった憩良くん。実は第二話でも登場していた。ママ友ーズとは別に、お父さんの令輔さんが連れて来ていたのだ。令輔さんは、ママ友ーズに「いこいくんのお父様もご一緒に」と誘われたが、「あ、じきに妻が義母を連れてくると思うので、こっちで大丈夫です」と断った。実際にはそんな予定はなく、ママ友たちと一緒に花見をしたことが、仕事に出かけている嫁に後でバレたら怖いから、の辞退であった。しかし、いこいくんは友達と遊びたそうにしたので自由にさせていた。本編では語られていないが、銀子先生が酔っ払いに絡まれたあたりで、そっといこいくんを呼び出して保護し、さらに不穏な空気を察知して、早々に引き上げている。今回もパンツイッチョマンをチラ見して、……ん? 酔っ払いの暴動が激化しそうだったからというか、パンツイッチョマンを見たから逃げたのかもしれない。
このあたりの事情を良く知りたい視聴者の方は、『パンチイッチョマン 完全版』をご覧ください。……後に第二話を加筆修正したけれど、やはりこの部分の加筆はありませんでした。
《黒牛 猛雄》
第二話の敵役。身長百八十六センチ。五十二歳。……え、そんなイメージなかった? 作中でほとんど示されなかったから、仕方ないですよ。そして、このイメージであろうと、視聴者の方々それぞれ独自のイメージだろうと、大筋は変わらないので問題なし! 音声多重(以下略)は懐が深いのです。
そして、この黒牛さんも、空を天井とし、大地を床として過ごすスケールの大きい人なのだ。
《太鼓 福郎》
〝あれ? 他に特筆すべきキャラいたっけ?〟と思われたかもしれないが、ちゃんと印象的なキャラクターですよ。
太鼓さんは、あの酒樽を戸羽公園で振る舞った町内会の会長さんです。威厳がある人だから、柄杓を持って、いかにも今回の敵役らしい雰囲気を漂わせていましたね。……え、すぐやられたからわからない? まあ、別にそれでも問題ありませんよ。しょせん、ちょい役ですから。
《大門 京一》
ロボットを主とした工学の世界的権威にして、異能研究者の第一人者でもある大科学者。……え? そんな人、登場しなかったって? はい、この章の後で登場します。
***パンツイッチョマンの技***
《イッチョマン・スラップ》
いわゆる張り手。どうやら、精神操作を受けていた者を正気に戻す効果は、回転して何かのエネルギーをチャージしないとダメらしい。パンツイッチョマン本人は、同じ名称で読んでいるが、通の間では、この正気に戻す効果のあるイッチョマン・スラップを「回転式イッチョマン・スラップ」ないし「イッチョマン・スラップ+」と呼び分けている。なお、後者の名で呼ぶ者が多数派のようだ。
手加減が弱かったからか、酔っぱらっていた状態が問題だったのかは不明だが、そのまま相手を失神させることもできる。
《イッチョマン・ストンプ》
高く跳び上がった後、相手の頭を踏みつける、もしくは蹴り飛ばす技。連続で繰り出す事も可能。作中では気絶技として使われたが、本気で踏むと、相手の首をめり込ませてしまう、恐ろしい殺人技でもある。こっちの使い方は、お髭の配管工がバシバシ決めているので、目にした方も多いだろう。
もちろん、あれはイッチョマン・ストンプとは呼ばないが、視聴者の方が、今日から個人的にそう呼ぶのは自由だ。
《イッチョマン・スラップ・タイフーン》
イッチョマン・スラップを連続で繰り出す、対集団用の技。回転行動が多く、それで相手の攻撃を回避する、攻防一体の技でもある。
大いにスタミナを消耗するので、ちびっ子は真似しちゃいけないぞ!
《ダブル・イッチョマン・スラップ》
両手で同時に繰り出す平手打ち、が本来の姿。耳の近くを打てば聴覚にダメージを与え、両頬を打てば顎先が、両張り手の僅かな時間差で激しく揺さぶられ、意識を朦朧とさせる、いわゆるスタン技だ。
作中でパンツイッチョマンが繰り出したのは、張り手ではなく手刀だったが、両肩の付け根に落とし、痺れさせたので、やはりスタン技だった。
イッチョマン・チョップと呼ばれなかったのは、おそらくパンツイッチョマンが「イッチョマン・スラップ」と言いたいだけだった、と通の間では分析されている。もし、この項目、あるいは話全体を読み返している方がいたなら、その人も立派な通ですよ。だから、「うん、スラップで良かった」と感じていることでしょう。……毒されていますよ!
実はこの技、イッチョマン・スラップ・タイフーンの中で、何回か使われていた。
***大門博士による異能分析***
なお、本項は、大門博士の異能データベースより情報を転載しています。ゴツゴウ・ユニバースの一般には知られていない情報です。
《キャプテンズ・コール》
分類:精神操作
出現頻度:そこそこ。
前提条件:異能者と操作対象者との間の共通した所属認識。例)仲間意識。同僚。
内容:前提条件に合致した対象を、ある目的のために協力させる精神操作。目的が手近で具体的であるほどコストは低く、要求する課程が難しくなるにつれコストは高くつく。対象者数が増大するほどコストも増大する、と考えられるが、それは異能者の出現頻度として表れ、異能者個々にとっては能力の限界として認識した方が理解しやすい。
多くの精神系の異能と同じく、異能かどうかの線引きは明確ではない。言い方を変えると、この能力(異能レベルに至らぬ者も含む)を持つ者は多く、いわゆるカリスマ的な指導者や経営者がそれに当たる。
興味深いことに、確認した複数のキャプテンズ・コールの異能は、直接語りかける要素が必須だった。具体的には、異能発現がされているはずの映像及び音声を間接的に視聴させると、被精神操作の反応は示されない。この事により、キャプテンズ・コールの異能者は、検出できていない波動あるいはフェロモン状の大気伝達物質を発している可能性がある。ただし、スタジアムのような大会場での、干渉例があることより、単純な化学物質による影響だけとは考えにくい。
もちろん、この見解が、媒体を経由しての、いわば間接的なキャプテンズ・コールの存在を否定するものではない。もし、そのような異能者が存在するなら、その影響範囲は大きく、偏向する目標が一件無難な内容であっても、警戒すべき対象となる。
同様に、異能者一線を越えてなくとも、実力のあるカリスマ某はキャプテンズ・コールに目覚める可能性は、他の者に比べて高い。こちらも、観察が必要だろう。




