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咲かせたのは君  作者: バルたん
第二章 現れるべくして現れる
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第二百九十四話 「新体制の海馬組」

三人の前に現れたのは

二年元生徒会の高坂あかねだ。


「ご無沙汰しています。」


美名城が

「あかねちゃん様態大丈夫なの?」

と心配すると


「はい、おかげさまですっかりよくなりました。

美名城先輩、八千草先輩

こんな私を助けてくださりありがとうございました。

先輩たちのおかげで・・・私は・・・・」

涙で言葉を詰まらせながら助け出してくれたことへの

感謝の気持ちを伝えようとする高坂に


「あかねちゃん。

大事な後輩を見捨てるほど柔な先輩じゃないんだからね。

そうよね、透華。」


美名城の言葉に頷く鳳凰院は


「あかねちゃん、危険な目に遭わせたみたいで

本当にごめんなさい。これからはちゃんと守るからね。」


かつての優しい瞳に戻っていた鳳凰院に

高坂は嬉し涙がとめどなく流れ出す。


「はい!」

三人とも笑顔で高坂を迎え入れた。



そして

月嶌葵率いる海満の生徒会に

対抗する勢力として

孝也率いる六人組だった海馬組は

美名城、八千草、鳳凰院、高坂が加わり

十人組の強力な組へと変貌を遂げた。


無論、リーダーは将軍の孝也である。

だが実質この海馬組を回しているのは

美名城たち常住生であり、

第五回海馬組会議は

有無を言わさず八千草家で行われることとなった。



八千草家の門の前に呆然と立つ孝也たち。


「おいおい、これが、これが八千草殿の城でござるか?」


「城ってほどじゃないけど、お家だよ。」


八千草家の仕切りの高さに

つばを呑む駿と翔と菊池と孝也


一方太郎はというと

三度目の訪問であり、既に肝は据わっていた。


とは言ってもな。気がかりなことが一つだけあるんだよな。

それは何かって?

確執ってほどのものでもないけど

先日お手伝いの流川さんに箒で斬りつけられたことが

どうしても頭によぎっちまう。

あの時は八千草さんにとっても

俺にとってもなんともなかったから良かったけど、

確実に誤解は解けてないだろうから

目はつけられるだろうな・・・・


・・・・


八千草家の門が開く。



「みなさんどうも初めまして。

私は八千草家のお手伝いをしています

流川です。何なりとお申し付けくださいませ。」


流川のいきなりの挨拶に


孝也ら四人とも

深々とお辞儀をし、

「こちらこそよろしくお願いします!!」

とまるでプロのツインボーカルのように

息ぴったりで挨拶をした。



あまりの息ぴったり具合に驚く太郎は

そっと流川に目線を送った。


やっぱりか!!!


ドンピシャで目が合う。


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