エピローグ
その後はハゼルトに一日泊めてもらい、次の日からはいつも通りに戻った。
私たちも無事に学院に戻り、平和な学生生活が……、
「伯父様、人のモノ勝手に使わないでください」
「俺の部屋にモノ置くのが悪い」
「リリーちゃんこれ何!!」
うん。あるはずないよね。
「ある意味いつも通りで良いんじゃないかな」
「ですね」
卒業式は、あの令嬢がリリアナが気にくわないからと貶めようとした結果、一時中断となったものの、しっかりと行ったことになっている。
私たち、ちゃんと出てないんだけどね。
「長かったですね」
このたった一年でリリアナたちと仲良くなって、事件現場行かされたり夜中に家を抜け出して酒場行ったり。
「公爵領が一番印象あったよね」
リオくん死んでるって突然言われたもんね。あれは驚いたよ。
リリアナにより生き返ったリオくんは、魔法によって元々いたことにされた。病気で表に出てこれなかったけれど、ハゼルトのおかげで順調に回復して来年には私たちと同じ学年に入ってくるということになっている。
「二学期はハゼルト行って、花祭り行ったよね」
「朝とか大変だったよね。リリアナが出てこなくて」
王妃殿下も悪いけど、諦め悪いんだよね。リリアナ。
「あのとき急にペアになったからね」
「アイリス嬢はサジュエルさんと二人きりで良かったじゃないですか」
そりゃ楽しみましたよ。てか、それは殿下とエルヴィスもでしょ。
「そのあとは急に呼び出されたんだっけ」
「そうそう。朝から呼ばれて行ったら転移されたよね」
あのときゼロさんとは殿下たち初対面だったんだよね。本当はほぼずっといたけど。
「あのときは思わなかったよね」
いや、魔術師になれるくらいの実力あるのは知ってたけど、まさか本当に魔術師とは思わなかったよね。
「で、謎にゲームしたよね」
「楽しかったから良いのでは? アイリス嬢はそれで婚約までいきましたし」
止めてよ、あれ結構恥ずかしいんだから。
「三学期は早々に行事だったからねぇ」
リリアナが魔法(魔術)やったのはほんとに驚いたよ。しかも攻撃方法がえげつない。
「懇親会で他の超越者と会ったんだっけ」
「ハゼルト関係だとは思ってたけどね」
そのあとは、また裁判やって、ニーチェル公爵がいろいろ話してったよね。
まさか自分の子どもと婚約者の盗聴用のモノを渡すとは……。
「それでまた呼び出されて、ヴァーミリオンと会ったんだっけね」
謎に呼び出されてあのときはもう、何がなんやら。
「リリアナは自分の誕生日パーティーで寝ちゃうし」
「あれは仕方ない」
それですぐに卒業式で、あぁなって。
「本当に、濃い一年だったね」
「これからも続くと思うと、すごいよね」
ゲーム関係なしに最初から進んでいった今世。ゲーム開始時点から異なることが多々で、いろいろと問題もあったけど、無事に友情エンドかな。
「エルくんたち! 外行こ外!!」
お昼だからってはしゃぎすぎね。ここ学院。あなた公爵令嬢でしょ。
まぁ、これが私たちの日常か。
「……恵まれてるね」
「………そうですね」
隣に来ていたリリアナにそう言う。
「二人とも~、早く!」
「今行く! リリアナ、行こ」
「うぇ、ちょ、自分で走れるって」
敬語抜けてますよ~。公爵令嬢。
「ついでにほら。呼び捨てね」
「何がついでですか…」
「敬語も禁止!!」
「急すぎ…」
そう言いながらできてるじゃん。
「私、転生して良かった」
「脈絡ないのは変わらないね」
良いじゃん別に!!
「日奈ちゃんらしいね」
「れいちゃんが大人しすぎなの!」
それにほら、
「せっかくこんなに良い世界なんだから、楽しまないと」
ゲームにないストーリーもあったけど、
「大好きなゲームに転生したんだから、エンジョイしようよ」
「……そうだね。ヒロインさん?」
「なんですか~。悪役令嬢さん」
最初に目指した悪役令嬢との友情エンド。
ちょっと変わった終わり方。でも、これが私たちって感じだよね。
「物語の終わりで始まりって感じ」
「リリーちゃんが難しいこと言ってる…」
「リリアナらしいって言ったららしいから良いんじゃない?」
一つのゲームが終わって、また別の物語の始まり。
「私らにピッタリじゃん」
「またゲームあるとか止めてほしいけどね」
「はは…ありそ~」
人気ゲームだと続編あるとか多いし…。
「殿下、それフラグです」
「リリーちゃん私たちにも敬語禁止~」
「………いや、まぁ、バレてるから良いけども」
さっきの発言がリリアナに回ってる気がするね。
まぁ、とりあえず、
「乙女ゲーム、シナリオ終了!!!」
これから先、私たちにどんなことが待っているのかは、またいつか、なのかな?
はい! 「大好きな乙女ゲームに転生したので、悪役令嬢との友情エンドを目指します! ~そんなのゲームストーリーにないんですけど!?~」これにて終わりです!
一年と約六ヶ月強。設定あやふや&グダグダなこの小説を最後まで読んでいただきありがとうございます。
「ここの書き手は最初と最後しか思い付かないというアホっぷりなため、分かりにくいところ多々だったと思います」
「いいねとブックマーク、かなりの方がしてくれていてとても嬉しいです」
「結局今年度、番外部屋動かすって言って動いてないけどな」
書き手の語彙力なかったんです許してください。
まさかまさかの64万字越えという長編。当初ではこんな予定じゃなかった……。無駄な設定ありすぎでしたね。反省してます。
「もしかしたら続編をこのバカが書くかもです。そのときは暖かい目で見守ってあげてください」
いや、こっちじゃもうこの作品書けない。キャラ多すぎて管理ができない……。
「別サイトでリメイクしたらどうだ?」
それねー。リア友に言われた。グダってて何言ってるか分からないしどのキャラ喋ってるか分からないから書き直せって。
「で?」
あっちは二次創作書いてるからなぁ、と。
「アカ増やせ。書け」
すいません。これ最終話なんですけど。なんで最終話で書き手は君たちにリメイクの話をされなきゃならんのですか。
「てことで、長い間愛読ありがとうございました」
え、ちょ、勝手にしめようとしないで?
「これからもこのバカの作品、良ければ読んでやってください」
「それでは、会えたらまた別作品で」
書き手置いてかないでもらっても!?
終らせられた……。
では、改めて。今作品は以上となります。始めにも言いましたが一年と六ヶ月強の間、ありがとうございました!!