48、にゃー様が脱水症状気味でした
橘 信司は気になっていた。
「にゃー様の様子がおかしい」
にゃーの首の後ろを持ってみた。
手を離す。首の皮の戻りが少し遅い気がした。
「これはもしや、脱水症状なのでは?」
アレスがそれを聞いて答えた。
「信司さん、心配しすぎではないですか?」
「いいえ、アレスさん。脱水症状は猫様にとって致命的です」
「気をつけるに超したことはありませんから」
信司はそう言うと猫達の食事場所を確認しに行った。
すると、猫達の水飲み場のボールの位置が変わっていることに気づいた。
「アレスさん、猫様の水飲み場の位置を変えましたか?」
「はい、ご飯のそばの方が飲みやすいと思って」
アレスは、まずいことをしてしまったのかな?と言う表情で信司に言った。
「アレスさん、猫様の食べ物が水に入っています」
信司はアレスに優しく言った。
「水と食べ物を話しておいているのには理由があるんです。猫様達は、食べ物の入った汚れた水は飲みません」
「そうなんですか。 申し訳ありませんでした」
アレスは信司に頭を下げた。
「私に頭を下げても仕方有りません、次から気をつけて頂ければ結構です」
信司はそう言って、微笑んだ。
信司は水の入ったボールを洗い、新鮮な水を入れた。
そして、少し部屋の気温も暑くなってきていたので少量の氷を浮かべた。
「あれ? 猫ちゃん、氷大丈夫なんですか? 」
アレスの質問に信司は答えた。
「沢山上げてしまうとお腹を壊してしまったり、食欲不振になってしまいますが、少量なら大丈夫です」
「へー」
「にゃー様、どうぞ」
そう言って信司は水の入ったボールを、餌から離れた場所に移し、にゃーをその前にそっと座らせた。
にゃーは水を飲んだり、浮かんだ氷をつついて遊んだりした。
「元気そうだし、大丈夫そうですね」
信司はホッとした表情でため息をついた。
「2号店は大丈夫でしょうか?」
アレスがそう言うと、信司は頷いた。
「ロイ君も猫様達の体調管理には気をつけていたから、問題ないと思いますよ」
信司はそう言って、2号店の方を見つめた。
「2号店なんて開くつもりはなかったのですが、これも何かの縁ですね」
信司は小さく呟いた。




