前へ目次 次へ 13/34 氷川 朝、川を見た。 薄い氷が、川を包んでいる。 ところどころわずかに隆起し、ひび割れる川をわたしは見つめた。 息を少しだけ外にだす。 少しずつ白い煙へと変わっていく。 朝、川を見た。 薄い氷が、川を包んでいる。 小さな川だ。 庭の芝生を見つめる。 白いじゅうたんに変わっていた。 それは、道路まで続いている。 朝、川を見た。 薄氷に向かって石を投げてみる。 簡単に割れた。 それと同時に、石ではない物体が水面を跳ねた。 川はまだ生きていた。