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プロローグ1 過日幻想
以前『不散木 朔』のPNで連載していた作品を、3人称に書き換えたものです。
「いかしておくのならば、ころしますよ、レヴィン=クルストーラ」
幼い声色に似合わぬ、冷たい口調で。銀の瞳を暗く輝かせて、幼子は青年を見据えた。
「師匠と呼べと言っただろう」
青年-レヴィンは、なんでもないように物騒なその言葉を流し、続ける。
「俺は、お前なんぞには殺せない。俺に復讐したいのなら…強くなるんだな、小娘」
幼子は、悔しそうに下唇を噛む。自分では、レヴィンに掠り傷一つ付けることが出来ないと、わかってしまったから。
そんな幼子に向き直り、レヴィンは静かに告げた。
「俺が、お前を鍛えてやる。お前が俺を殺せるだけの力を手に入れたとき、それでも復讐を望むのならば…その時は、相手になってやるさ」
「……こうかい、しますよ…レヴィン=クルストーラ……ししょう」
十の神が存在する世界の片隅で、『邪神』と呼ばれる神の加護を受けた娘は、太陽の化身と謳われる青年と出会った。
そして、月日は過ぎ去り、幼子は少女になる。
その手に、確かな力を持って…




