ピッタリ賞とかありませんか?
昨日からマインドフルネス(瞑想)を始めている。
図書館で読んだ書籍の中で、瞑想がいかに素晴らしいかが述べられているものを発見したのがきっかけだ。
なんでも頭の中を整理したり、アイデアを生み出しやすくしたりする効果があるそうだ。
ものは試しで5分程やってみる。
目を閉じて姿勢を正し、ゆっくりと深呼吸を繰り返す。
このとき、呼吸に意識を向けるようにする。
途中、背中がかゆくなったりしたが、どうにか耐える。
そして5分後。
特にこれといった変化は感じられず、休憩時間もまだあったので読書を始めることにした。
そうしてラノベを読み進めているうちに、ふと魔力の伝導率に関するアイデアが生じた。
ファンタジーものでは時々、魔力を流したときのロスがどうこう、といったことが話題が出ることがある。
体内では100の魔力を循環させれば100充填できるのに、鉄の武器に100流し込んでも10しか込められない、といった感じで。
これを解決するために、よく伝導性に優れたミスリルが登場したりもする。変わったものだとスライムを武器として加工するものもある。
今までであれば、まぁそういうものか、とか、ようは珍しい金属を大量にゲットすればいい、と特に深い考察もせずにそのまま読み進めていた。
しかし昨日は違った。
自分の肉体と他の物体の違いはなんだろう。
有機物か無機物?
自分のDNAが含まれているか否か?
伝導率に差をつけている原因は何?
もっとも、現実ではなくフィクションなので決まった答えなんてあるはずもない。
しかし、そんなことにも気付かず、考えて考え抜いた。
たらればの話になるが、仮に気付いていたとしても思考を中断することはなかったのかもしれない。
数分後、ある仮説が浮かび上がった。
水。
私達の体内には多くの水分が含まれている。
対して、鉄などには水は含まれていない。
これが原因ではないだろうか。
古来より、水には不思議な力があると信じられていた。
水鏡を用いることで人に化けた妖の正体を映し出せる、といった話を聞いたことはないだろうか。
他にも、ジメジメしたところには幽霊が出やすいとも。
水と魔力には親和性のようなものがあり、外部に発散する魔力が少なくなる。
つまり、ロスがなくなる。
件の作者がそのようなことを考えたのかはまったくわからないが(多分違うだろう)、スライムの構成物質はほとんどが水だ(見当違いなことを言っていたら申し訳ないが)。
だからこそ、最高の素材として選ばれた、と言う解釈もできなくもない。
ミスリルのような希少金属は、水と同様の親和性か何かがあるのかもしれない。
流石に水分が多量に含まれている、なんてことはないだろう。
もしくは水が金属のような硬度を獲得したのがミスリル?
そういえばマンガで海○石というものがあるという話を聞いた。
読んだことはないので水とかまったく関係なかったりする可能性もあるが。
というふうに次から次へと様々な発想が生まれていった。
いつか自分の書く小説で設定として使えればいいが。
果たしてこれが瞑想の効果なのかは断言できないが、まったくないとも言い切れない。
そんなわけで、今日も椅子に座って目を閉じていく。
呼吸に意識を向けていく。
吸って 吐いて 吸って 吐いて
そろそろよいのでは?
ちらりとまぶたを開け―――
驚いた。
時計を見ると、ピッタリ5分が経過していたのだ。
体内時計が正確になった?
いや、どう考えても偶然だろう。
ピッタリ5分。
朝からとても運がいい。
今日は何かいいことでも起きるのでは?




