風 Ⅸ
ちょっと適当感あります
すみません
Ⅸ 一難去ってまた一難
一人確保したレイは屋上から学院内に戻ったところで思い出したようにニールセンに尋ねる
「そういえばニールセンはクォーターとハーフどっち?」
「……ハ、ハーフ」
レイは純粋に質問したつもりだが、ニールセンは自分が人とは違う種別であると侮蔑されるのが怖くて声が震えている
「ハーフ……?守護霊だからクォーターだと思ったけど……」
「……すごい」
「ん?」
「……守護霊を使う、クォーター。でも、魔法力が、高いからハーフとしてレイヴィス学院にいる」
足を止めて小さい声でつぶやく、その際に尻尾が垂れていて暗い気持ちを表している
「ん?実際はクォーターってことか?」
「……………(コクン)」
「何で嘘を?」
「……魔物より、人間に…近い形で、見て、ほしいから」
途切れ途切れに言うニールセンにレイため息を吐くとニールセンの尻尾を掴んだ
「みゃ!」
「いいか?俺は風使い。昔は《化物》と仮称されたこともある。俺やクォーターとハーフは人間とは全く違う存在だ」
「……レイも?」
「ああ。クォーターとハーフは魔研の奴らに研究材料として扱われてるだろ?」
「……………(コクン)」
「俺もアイツ等の所為で研究材料にされかけた。まあ、今は学院にいるから免れてるけどな」
「……おな、じ?」
「ん。まあ、俺自身も同じ境遇の奴がほしいのかもしれないけど」
『レイ様……それは――』
「それにクォーターやハーフは好きだし」
「…え?」
『少しでも気にした私は愚かですね』
レイの発言にニールセンは驚き、ウィーは、やはり気にしたらダメなんだ、と改めて判断した
「……レイは、これが、好き?」
「好きだ」
ニールセンは尻尾をぱたぱたと動かしてアピールする
レイはストレートに好意を抱いていることを伝える
「……他の同種でも――」
『レイ様!?』
「伏せろ!」
ウィーが何かを感じたのをレイが敏感に察し、ニールセンを廊下に伏せさせる
廊下の窓ガラスが吹き飛び、ガラスの破片がレイたちの身体に降りかかる
「しつこいです!私は貴方のこと知りません!人違いです!」
「僕が君を見間違えることはずがない!」
外から聞き覚えのある声と知らない声が聞こえたと思ったら学院内に入ってきた
レイはすっと静かに立ち上がると不機嫌な顔を隠そうともしない
『ウィー』
『はい、どの様にしますか』
『とりあえずいくつか飛ばす』
『かしこまりました』
レイとウィーは破壊された窓から吹く風を操ろうとしたとき聞き覚えのある方の人物がレイに気づいた
「ア、アストレスさん!」
「ん?お前か」
「お、お前ではなくフィレ・ミューヘズです!……もしかして、怒ってます?」
「少なからず」
「フィレちゃん、本当に僕を忘れたのかい?」
「だ、だから知りません!」
フィレ・ミューヘズはレイの不機嫌そうな顔と気配を感じた
フィレは今の状況を思い出して二重の意味で危機を感じていた
「だれ?」
「ですから、知らないんです!」
レイがイライラした声で尋ねるがフィレは本当に知らないようで首を激しく横に振る
「……ティテック・ファイゾン」
「知ってるのか?」
「……過去に二人、同じ被害…あり」
「失礼な。僕はあの二人にも本当に会っている。彼女たちがそれを忘れているだけだ」
「わ、私は記憶にはございません。アストレスさん、お願いしますどうにかしてください」
「ヤダ。忙しい。面倒」
『無論最後のが本音です』
『うるさい』
ウィーの言葉に突っ込みながら、踵を返そうとするが制服の裾を掴まれて動けない
「なに?」
「た、助けてください」
「なぜ僕に怖れるんだ」
「なぜも何も、知りもしない人が来たら怖いですよ!」
再びレイの後ろに隠れて講義する
レイからしたら迷惑でしかない。もう話し合いでは解決しない気がしたのでレイが一つの案をだす
「なら、もう決闘で決めろよ。こいつが勝ったらもう近づかない。お前が勝ったらこいつは言う通りにする」
「こいつではなくフィレ・ミューヘズです。って違います!何を――」
「ルールはタッグ。こっちはこいつと俺。そっちは自分で決めろ。時間は明日の放課後で場所はグラウンド」
「ほう。いいだろう。その勝負受けて立つ!フィレちゃん必ず君は僕のものにしてみせる」
そう言い残してティテック・ファイゾンはその場から去っていった
フィレは制服の裾を離して頭を下げる
「ありがとうございます。でも、なぜタッグに?」
「ん。ちょっとな」
ナターシャが言った、この学院にいるレイの愛しい奴、という人物に、レイの存在を見せつければ何かしらのアクションを起こしてくるであろうと予想しているからだ
「? では、よろしくお願いします」
「……レイ」
「ん。じゃあ、俺はいく。生徒会には話を通しといてくれ」
「え!? 私が、ですか?」
「頼んだ」
こちらが協力して上げてる立場なのでこれくらいのことはやってもらわないと困る。
それに今生徒会に行けばまた面倒なことになりそうで近づきたくないからフィレに頼んだ。
フィレも自分が無理を言って協力してくれているレイの頼みなのだからこれくらいはしようと思い、何も言わずに生徒会室へと向かった。
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