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エピローグ 静かな午後の約束
陽が傾きかけた午後、女王ブリュンヒルドは城の書斎の窓辺で静かに本を閉じた。
窓の外では風が優しく草木を揺らし、遠くで子どもたちの笑い声が柔らかく響いている。
静かに扉が開き、シグルドが入ってきた。彼は言葉を交わさず、そっと隣に座る。
疲れたように見えるその横顔に、ブリュンヒルドは微笑みを返した。
「少し休もうか」
そう囁くシグルドの声に、彼女は頷いた。
そして、ふたりの距離が自然と縮まる。
シグルドがそっと彼女の額に軽く口付けを落とすと、ブリュンヒルドはほんの少し頬を赤らめた。
言葉はなくとも伝わるものがあった。
深い傷を抱えた二人が、ようやく見つけた穏やかな時間。
この静かな午後の陽の光が、彼らの未来を少しずつ照らしていくようだった。
これでひとまず終了です。




