観察者の独白
……あー、あー。聞こえてるか?
うん、聞こえてるな?悪い悪い、びびるよな普通。でも落ち着いてくれよ。
あ、まずは自己紹介からだな、えっとな俺の名前は――――――いや、必要ないか。
とにかくな、別にあんたの頭がおかしくなったわけじゃあ、無い。そこんとこは安心してくれ。
あんたはネットで小説読んでただけだもんな?うん、あんたに非は無い。まったく無い。
でもな、こうやってあんたと俺が世界を超えて、つながったのも何かの縁だ。
ちょっとだけ、ちょっとだけでいいから俺の話を聞いてくれないか?
俺はさ、『観察者』だ。『トリックスター』って呼び方もあるな。
決して主役ではなくて、まぁ、物語に張り付いてるおまけみたいなもんだな。
俺の役割は見届けること。あんたと同じだよ。決して物語を曲げることは出来ない傍観者。
でも、だからこそ、俺だけは、俺だけが真実を見ることが出来る。
だから話を聞いてほしかったんだ。今こっちはひどいことになってる。信じられないことに
高校のちっさい教室が、今じゃ『因果律』さえ歪んで捻じ曲げられちまってる。
俺が大声あげて逃げ出さないだけ褒めてくれ。常に爆弾目の前にして授業だぜ。ありえねえ。
そうさ、あんたも今見てきただろう。まさか、あいつらが―――――――。
え?
何だって?……あんた、今何て。
あぁ、ちくしょう。時間だ。とにかく、俺はいつでもここにいる。
もし、この狂った『因果律』があんたと俺をもう一度引き合わせてくれるなら……!!
あんたのその誤解も、その時に解いてやる。
まぁ、その時はもう、手遅れかも、しれないがな。




