第57話 雪女のルミ
ちょっと異世界だけど妖怪系が多いかな?
助けた少女は雪女のルミと言った。
「雪女ってなんか雪山とかにいるイメージがあるんだけど、なんでこんなところに?」
この辺りには雪山がなかったような。
「雪女とは言っても、雪山に住んでいるわけじゃないんです。普通に山の頂上に住んでいました」
あ、なんかイメージが違ってきた。
「ですが、同族たちの姿をあまり見なくなり、聞いた話によると皆寒さを求めていったそうです」
「ということは、ルミさんもその目的で?」
「いえ・・・あ、ルミでいいです。私は雪女とは言っても寒いのが苦手でして。私が山を降りてきたのは単に人を求めてでした。でも、その途中あのような男たちに襲われて・・・」
思い出してルミは震え、白い肌が青白くなった。いうのもなんだけどわかりやすいなこの人。なんかイカみたい。
「なんか氷系の魔法なんかを使うイメージがありますけど、使えないんですか?」
「・・・あ」
絶対忘れていたなこの人。襲われた恐怖でわすれていたようである。
「そういえば使えたのでした・・恥ずかしいです」
真っ赤になってうずくまったルミ。身体中から湯気が出ていた。なお、溶けることはないらしい。まあ、「恥ずか死に」なんて死にかたは嫌だよな。「笑い死に」は本当にあるようだけどな。
数分経って、復活した。まだ頬が赤いが。
「そういえば、ラルさんはどうしてここに?」
「あー、手短に言うとそうだな・・・飛びたかった、投げられ飛ばされた、ここに落ちた・・・かな?」
「分かりやすいような、分かりにくいような」
説明しにくいもんな。そういや、ソティス達と何とか合流しないとな。
「それじゃ、いったんここから出て俺は仲間の元に戻るな」
俺はそう言ってこの場から出ようとした。
「あの!私もついて行っていいでしょうか・・・?」
「ん?」
ルミが言いだした。
「人を求めて降りてきたのが目的でしたけど、やっぱり人が怖くて・・・。で、あなたのような人に一緒についていきたいんです!」
「俺は当てのない旅をしているんだが・・・いいのか?」
「はい!」
「仲間もいるがいいのか?」
「はい!」
「まあ、旅仲間が増えるのはいいことかもしれないし、別にいいか。あいつらには話せばわかるだろうし」
というわけで、ルミが仲間に加わった。
しかし、どうやって合流しようか・・・飛んできた方向に歩くか。結構距離有りそうだけどな。
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「あ、なんか今確実に嫌な予感が」
「奇遇じゃな。わらわもじゃ」
「なんか増えましたね」
「お兄様がまた何かやらかしたのでしょうか・・?」
飛んでいったラルを追いかけるソティス達であった。
一応現段階でのヒロイン数はこのぐらい。まだ増える予定はあるが、キャラ設定上しばらくはこのメンバー。落ち着いて来たらまた増えていくな。




