SIDE ミウ
妹視点 簡潔風味
私の名前はミウ。生前はお兄様の妹だった。
お兄様を苦しめていたあの私から見ても救いようがない父親に殺されてしまった。
だが、死んだあとに女神さまに出会い、剣精霊としてお兄様がいる世界へと転生をした。
まあ、お兄様がいない世界なんて生きる価値がないですもんね。
精霊としてなった後、なぜか呪いとかいう物が私が宿った魔剣とやらにかかって、なぜか呪いを持ったほかの武器たちが集合して、それで自由に身動きが取れなかった。
けれども、この世に鬼神として転生したお兄様に私たちは倒された。
その姿はほれぼれとして、前世の姿とは変わってはいたものの、お兄様とわかり、叫びたかったものの、そのまま気絶してしまった。
そして、目覚めたときにはすでにお兄様はその場所から去っていることを直感で悟った。
私の本体ともいえるこの剣もボロボロになっていて、まともにモノが切れそうになかった。
お兄様のお役に、おそばに、いたい私は何とか残りの力で鍛冶屋らしきところへ向かい、そこで直してもらった後、お兄様の残り香を追いかけていった。
この剣の精霊の身体は長時間顕現できないようで、大半が剣として存在しているようです。
そのため、歩いていく手段よりも、なぜか得ていた飛行能力で追いかけました。
魔法がある世界と女神様から聞いていましたが、こうして空を飛べることが自分でも信じられませんでした。ただ、少し遅いようでなかなか追いつけません。
そして、今やっとお兄様のもとにたどり着いたのです。
ですが、お兄様の周りにはほかの女たちがいました。
妹としての勘ですが、確実にこの女の人たちもお兄様に対して信頼というよりも恋心に近いものを持っていることが分かりました。お兄様・・・なんて罪作りな人でしょうか。わかりますけれども。
そもそもお兄様は昔からそうでした。自分は持てていないと思っていたようでしたけど、実際は隠れファンが多かったんですよ?鈍感にもほどがありすぎでしょ。そこがまたいいんですけど。何度か私を通してお兄様に合おうとする女子も多かったのは嫌な思い出ですが・・・・。
お兄様にやっと妹だとわかってもらえたのはうれしかったですよ。
ですが、そのあと人の形をとった瞬間に、お兄様と一緒だった肌が褐色の女の人に抱きしめられたのは・・・・あの胸囲は脅威でしたよ。私よりも大きく、よく見ると他の人も大きかったんですよね・・・。
そこはかなりショックでした。女神さま、そこらへんはどうにかできなかったのですか?
この妹は重度のブラコンです。例えるなら・・・・某劣等生の妹みたいな?




